Last-modified: 2017-04-23 (日) 05:50:44 (182d)

【FOD】(えふおーでぃー)

Foreign Object Damage.

機構内部に異物が混入して誤動作や破損を起こす事。

最も典型的な発生原因は整備作業における私物・支給品の紛失である。
たとえペン一本、ネジ一個、ドッグタグ一枚でも、精密機械に混入すれば致命的な損傷を招き得る。
このため、整備作業員には作業中の紛失事故を防ぐための配慮が求められる。
部品類の受け皿を用意する、工具・筆記具に紐を付けて固持する、不必要な物品の持ち込み禁止*1などの安全対策が一般的。

関連:コンコルド バードストライク

エンジンFOD

最も頻発するFODは、エンジン内部への異物混入である。
降着装置が巻き上げた小石・金属片や、鳥が飛び込んでくるバードストライクが典型的。
寒冷地では氷雪の混入(Ice FOD)も事故原因となる。
こうした混入は低高度での失速を誘発するため、墜落する恐れの強い事故である。

ジェットエンジンは外気を吸い込む構造上、FODを阻止するのが困難である。
このため、設計段階では実機に様々な異物を吸い込ませる検証実験が不可欠である。

また、航空母艦滑走路では定期的にFODを防ぐための異物除去作業が行われる。
飛行場区画に進入する車両も、いったん停止した上での異物除去作業が義務づけられる*2

コックピットFOD

エンジンに次いで、コックピット内でもFODが発生する事が多い。
コックピット内の異物は加減速や旋回によって跳ね回り、機器の損壊やスイッチ類の誤作動を招く。
これは主に保守点検や搭乗任務中に、工具・部品・異物を落とした事が原因で発生する。

特に戦闘機などは内部空間が狭く複雑で、異物除去作業が困難になる場合がある。
最悪の場合、紛失したネジ一本を見つけるためにオーバーホールが必要になる事もあり得る。


*1 このため、航空自衛隊航空機整備職隊員は、航空機への乗り組みや海外派遣時などを除いて認識票をつけない。
*2 タイヤに挟まった小石などもFODの原因になる事がある。

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