Last-modified: 2023-05-27 (土) 13:21:10 (126d)
【FGM-148】 †
FGM-148
FGM-77「ドラゴン」?の後継として開発され、アメリカ陸軍で使用されている携帯型対戦車ミサイル。
実戦運用では、2003年のイラク戦争で始めて使用された。
現代ミサイルには必須の能力でもある撃ちっ放し能力を備え、内蔵コンピュータが自律的に終端誘導を行う。
また、圧縮ガスでミサイルを押し出した後にロケットに点火するコールドローンチ方式を採用しているため、射手の位置が露呈しにくい。
誘導モードとして、建築物などに直撃させるための「ダイレクトアタック」モードと、対装甲車両用の「トップアタック」モードが選択できる。
飛行高度は、「ダイレクトアタック」モードでは高度150m、「トップアタック」モードでは高度50mである。
弾頭には爆発反応装甲を想定したタンデムHEATを採用している。
最大の欠点は、1発当たりおよそ10万ドル*2という高価なユニットコストである。
そのため、アメリカ陸軍でも本ミサイルを運用する兵士は通常の訓練をシミュレーターで行い、適性優良と認められなければ実射を行う事ができない。
2022年に勃発したロシアのウクライナ侵攻では、ウクライナ軍に本ミサイルが供与され、ロシア軍戦車を多数撃破する戦果を挙げている。
スペックデータ †
全長 | 1.2m |
口径 | 142mm(砲身内径)/127mm(ミサイル) |
弾頭直径 | 127mm |
重量 | 6.4kg(CLU*3(発射指揮機)) 15.9kg(LTA*4(ミサイル発射筒)) 計22.3kg |
推進方式 | 固体燃料ロケットモーター |
発射速度 | 発射準備30秒以下、再装填20秒以下 |
射程 (最短/最大) | 75m/2,500m |
照準装置 | 4倍率(昼間)、4倍率又は9倍率(夜間) |
弾頭 | タンデムHEAT(8.4kg) |
誘導方式 | 画像赤外線誘導(IIR)、自律誘導 |
装甲貫徹力 | 600mm以上(RHA換算) |
主な採用国 †
- アメリカ
- イギリス:ミラン?の後継として配備
- オーストラリア:発射機92基
- チェコ
- ヨルダン:発射機30基
- リトアニア:発射機30基
- ニュージーランド:発射機24基
- ノルウェー:発射機90基
- アイルランド:発射機60基
- 中華民国(台湾):発射機60基
- カナダ:発射機200基
- サウジアラビア
- バーレーン
- フランス
- インド
- オマーン
- アラブ首長国連邦(UAE)