Last-modified: 2018-08-15 (水) 09:48:18 (124d)

【F6F】(えふろくえふ)

Grumman F6F "Hellcat(ヘルキャット)*1".
グラマン社が開発し、第二次世界大戦の中盤以降で使用された艦上戦闘機
海軍航空隊の主力戦闘機だったF4F「ワイルドキャット」の後継機として1938年から開発が開始され、1942年に原型機が初飛行。
翌年、日本軍と対峙する太平洋戦線から実戦配備された。

機体は低翼配置の主翼や油圧式の引き込み脚を持ち、生存率を高めるため操縦席周りには装甲板と防弾処理された風防を有していた。
また、燃料搭載量もF4Fの二倍となっており、さらに胴体下にも増槽を装備することができた。

性能面では突出したものこそ持っていなかったが、どんなパイロットにも対応できる良好な操縦応答性と構造の頑丈さを併せ持ち、一方でその見た目に反し、日本軍パイロットにも一目置かれるほどの良好な運動性能を持っていた。

戦歴では大戦中盤以降、F4Uと共に機動部隊の主力戦闘機として活躍*2、陸軍のP-38P-47P-51と共に、零戦を擁する日本軍から航空優勢を奪取した。*3
また、対潜攻撃ではTBF/TBM「アベンジャー」雷撃機と組んで、ハンターキラーのハンター役を担当し、レーダーを搭載したタイプは夜間戦闘機としても活躍した。

第二次世界大戦終盤にはF4Uの配備によって第一線から引き上げられ、終結後はフランスをはじめとする西側諸国に売却され各国で運用された。

スペックデータ

タイプF6F-5F6F-5N
乗員1名
全長10.24m
全高4.39m
全幅13.06m
主翼面積31.03
空虚重量4,190kg4,191kg
離陸重量5,779kg5,797kg
翼面荷重186.24kg/186.82kg/
エンジンP&W R-2800-10W「ダブルワスプ」空冷星形複列18気筒×1基(離昇2,000hp)
最高速度611km/h(高度7,132m)629km/h(高度5,730m)
航続距離*41,759km2,631km
実用上昇限度10,272m11,278m
固定武装ブローニングAN/M2 12.7mm機関銃×6門(各門弾薬400発)
または
イスパノ・スイザAN-M2? 20mm機関砲×2門(各門弾薬225発)
+
ブローニングAN/M2 12.7mm機関銃×4門(各門弾薬400発)
爆装以下の組み合わせで最大搭載量1,814kgまでの兵装を搭載可能。
胴下搭載:
2,000ポンド爆弾×1発
Mk.13航空魚雷×1発

翼下搭載:
1,000ポンド爆弾×2発
500ポンド爆弾×4発
250ポンド爆弾×8発
HAVR*5 5インチロケット弾×6発
「テイニー・ティム」大型空対地ロケット弾×2発


IMG_8844.jpg


派生型

  • XF6F-1:
    原型機。エンジンはライト R-2600-10(1,600hp)を搭載。

  • XF6F-2:
    原型機。エンジンは排気タービン付きのR-2800-16を搭載。製作されず。

  • XF6F-3:
    原型2号機。エンジンはR-2800-10(2,000hp)を搭載。

  • XF6F-4:
    原型機。エンジンは2段過給機付きのR-2800-27を搭載。

  • XF6F-6:
    強化型原型。エンジンはR-2800-18W(2,450hp)を搭載。

  • F6F-3:
    XF6F-3に準ずる初期生産型。

  • F6F-3E:
    F6F-3の夜間戦闘機改装型。

  • F6F-3N:
    夜間戦闘機型。機上レーダーを装備。

  • F6F-5:
    カウリングエルロン風防、尾部を若干設計変更し、防弾装備が強化された最多生産型。

  • F6F-5K:
    各種装備試験機。

  • F6F-5N:
    夜間戦闘機型。機上レーダーを装備。

  • F6F-5P:
    カメラを装備した偵察機型。

  • F6F-5D:
    無人標的機型。

  • F6F-5K:
    飛行爆弾型。朝鮮戦争で使用された。

  • F6F-5DK:
    無人標的機型を飛行爆弾に改修した物。

  • Hellcat FR.Mk I:
    英海軍供与機体の英国呼称。F6F-3相当。当初はGannet Mk.Iと呼称。

  • Hellcat FR.Mk II:
    英国へ供与された機体の英国呼称。F6F-5相当。

  • Hellcat NR.Mk II:
    英国へ供与された機体の英国呼称。F6F-5N相当。


*1 性悪女、意地の悪い女という意味がある。
*2 もともとの調達計画ではF4Uの方が本命であり、本機はF4Uが失敗したときに備える「保険」のような立場であった。
*3 一方、日本軍が本機に対抗しうる性能を持った烈風を開発したのは終戦直前のことであった。
*4 いずれも150galタンク×1基搭載時。
*5 High Velocity Aircraft Rocket(高速航空ロケット)の略。

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