Last-modified: 2023-07-22 (土) 12:56:45 (73d)

【DHC-8】(でぃーえいちしーはち)

De Havilland Canada/Bombardier DHC-8(Dash 8).

カナダのデ・ハビランド・カナダ社が1980年代に開発・生産した双発ターボプロップ旅客機
四発機だった前作のDHC-7エンジン出力強化・双発化したもので、短距離・小需要路線向けの機体として開発された。

当初はデ・ハビランド・カナダ社が生産・販売していたが、その後の航空業界再編ボンバルディアに買収された*1ため、商品名が「ダッシュ8」と替わっている。
また、1996年以降の生産分からは初期型よりも低騒音・低振動なモデルに替わったため「Qシリーズ」と再び変更され、これまでに800機以上が生産されている。

コミューター路線やLCC向けに多く販売されている他、カナダ軍(CC-142/CT-142)やアメリカ空軍(E-9/C-147A)/陸軍(RO-6)などでも軍用機として用いられている。

日本では、-100/-200型がコミューター路線の大型化に伴って1990年代後半から用いられ、2000年代以降はYS-11の後継としてQ300/Q400が用いられている。

現在は全日本空輸の子会社「ANAウイングス」、日本航空グループの「琉球エアーコミューター」、及びオリエンタルエアブリッジで合計31機が運用されている。
この他、海上保安庁でも捜索救難機として9機が運用されている。

スペックデータ

タイプQ200Q300Q400NextGen?
乗員数3名*22〜5名
座席数37〜39席
37席(1クラス)
50〜56席
50席(1クラス)
68〜78席
70席(1クラス)
ペイロード4,213kg6,126kg8,670kg
全長22.3m25.7m32.84m
全高7.49m8.34m
全幅25.9m27.4m28.42m
翼面積54.356.263.08
キャビン全長9.1m12.6m18.80m
キャビン床面積23.630.643.60
最大離陸重量16,466kg19,505kg29,257kg
最大着陸重量15,649kg19,051kg28,009kg
エンジンターボプロップ×2基
P&WC PW123C/D
(2,150shp)
P&WC PW123B
(2,500shp)
P&WC PW150A
(5,071shp)
最大巡航速度M0.44(537km/h)M0.43(528km/h)M0.54(667km/h)
最大航続距離1,713km1,558km2,522km

バリエーション

  • 100シリーズ:
    1984年に運用が開始された原型の37〜40座席バージョン。

    • DHC-8-101:
      1984年製モデル。
      エンジンはPW120またはPW120Aを搭載し、最大離陸重量は15,000kgとなっている。

    • DHC-8-102:
      1986年製モデル。
      エンジンはPW120AまたはPW121を搭載し、最大離陸重量は15,650kgとなっている。

    • DHC-8-102A:
      1990年製モデル。
      エンジンはPW120Aを搭載し、ヒース・テクナの内装を変更した。

    • DHC-8-103:
      1987年製モデル。
      エンジンはPW121を搭載し、最大離陸重量は15,600kgとなっている(15,900kgへと変更可能)。

    • DHC-8-106:
      1992年製モデル。
      エンジンはPW121を搭載し、最大離陸重量は16,450kgとなっている。

    • DHC-8-100PF:
      Voyageur Aviation社が貨物機に改造した型。貨物容量は4,536kgとなっている。

    • DHC-8M-100:
      カナダ運輸省が運用する海洋汚染監視機型。
      MSS 6000監視システムを搭載。

  • 200シリーズ:
    シリーズ100にP&WC製PW123(2,100軸馬力)エンジンを搭載したバージョン。

    • DHC-8-201:
      1995年製モデル。エンジンはPW123Cを搭載。

    • DHC-8-202:
      1995年製モデル。エンジンはPW123Dを搭載。

    • Q200:
      200シリーズにANVS*3システムを導入した型。

  • 300シリーズ:
    1989年に運用が開始された50〜56座席バージョン。
    200の胴体を3.4m延長している。

    • DHC-8-301:
      1989年製モデル。エンジンはPW123を搭載。

    • DHC-8-311:
      1990年製モデル。
      エンジンはPW123Aを搭載し、ヒース・テクナの内装を変更した。
      また、テイルストライクを防ぐためにランディングギアのデザインが変更されている。

    • DHC-8-314:
      1992年製モデル。エンジンはPW123Bを搭載。

    • DHC-8-315:
      1995年製モデル。エンジンはPW123Eを搭載。

    • DHC-8-300A:
      ペイロードを増加させたモデル。

    • DHC-8-300 MSA:
      海洋監視機型。

    • Q300:
      300シリーズにANVSシステムを導入した型。

  • シリーズ400(Qシリーズ):
    DHC-8を基にボンバルディア・エアロスペースが改良および生産した派生型。
    吸音素材やNVS(Noise and Vibration Suppression)システムの導入、反響を抑えるための構造の改善などを行い、静粛性を向上させている。

    • DHC-8-400:
      最大68席のモデル。

    • DHC-8-401:
      最大70席のモデル。

    • DHC-8-402:
      最大78席のモデル。

    • Q400:
      胴体を延長した最大70〜78席のモデル。ANVSシステムも導入されている。

    • Q400NextGen?
      次世代モデル。燃料とメンテナンスコストの削減を実現している。

    • Q400-MR(Q400AT):
      消防機型。9,800Lの水または消火剤を搭載できる。

    • DHC-8 MPA-D8:
      洋上哨戒機型。

    • DHC-8-402PF:
      貨物機型。

    • Q400CC:
      コンビ型。
      座席数50席、3,720kgまでの貨物を搭載可能。

  • 軍用

*1 さらにその後、2018年に本機の生産・ユーザーサポート・型式証明・知的財産権の一切が「バイキング・エア」社に売却されている。
*2 機長副操縦士客室乗務員
*3 Active Noise and Vibration Suppression.

トップ 編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS