Last-modified: 2020-07-25 (土) 12:18:27 (93d)

【DC-5】(でぃーしーふぁいぶ)

Douglas DC-5/C-110/R3D.

アメリカのダグラス・エアクラフトが1930年代に開発・生産した双発レシプロ旅客機
ダグラス社の歴代DC(=Douglas Commercial(ダグラス・コマーシャル))シリーズの中ではもっとも生産数が少ない機体であった*1

このためか「DCシリーズ唯一の欠番」と紹介されている文献もあるが、これは誤りである。

当初、本機はDC-3DC-4よりも需要の低い短距離・ローカル線向けの機体として開発された。
しかし生産開始時点で第二次世界大戦が勃発し、民間向けの需要のほとんどがキャンセルされてしまう。
試作1号機*2ボーイング社創業者、ウィリアム・E・ボーイング氏の自家用機になった後、軍部に徴用されて「C-110」として用いられた。
量産型の4機はKLMオランダ航空が発注していた*3が、オランダ本国にドイツ軍が侵攻して納入が不可能になったため、海外領土・オランダ領東インド(現・インドネシア)の「KNILM東インド(オランダ領インド航空)」へ引き渡された。

このうち2機は、オランダ領東インドへ侵攻した日本軍鹵獲され、陸軍航空隊で輸送機通信・航法訓練機として用いられた。
残り2機はオーストラリアへ脱出し、同国空軍で運用されていた。

また、アメリカ海軍では「R3D」として用いられたが、海軍でもわずか7機の採用にとどまり、本機は合計12機が生産されただけで終わった。
戦後まで残存した機体はイスラエルへ輸出され、イスラエル空軍輸送機として用いられている。

スペックデータ

乗員3名
乗客数16〜24名(試作機は8名)
全長18.96m
全高6.05m
翼幅24m
翼面積76.6
翼型root:NACA23018、tip:NACA23012
空虚重量6,202kg
総重量9,072kg
燃料容量〜2,100L(550 US gal)
オイル(ナセルタンク2基に搭載):130L(34 US gal)
発動機ライトGR-1820-G102A「サイクロン9」空冷星型9気筒×4基
出力900hp(670kW)(高度2,000m、2,300rpm)
プロペラハミルトンスタンダード3枚翅油圧可変ピッチプロペラ
最高速度370km/h(高度2,300m)
巡航速度314km/h(高度3,000m、出力65%)
航続距離2,600km(最大)
上昇限度7,200m
上昇率8.05m/s
翼面荷重119kg/
パワー/マス0.18kW/kg


バリエーション


*1 試作機の性格が強いDC-1を除く。
*2 この機は量産型に比べて席数が8席と少なかった。
*3 民間向けの受注は同社だけにとどまった。

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