Last-modified: 2017-07-28 (金) 00:36:35 (138d)

【C-130】(しーひゃくさんじゅう)

Lockheed C-130"Hercules(ハーキュリーズ)"

ロッキード社が開発した中型のターボプロップ輸送機
愛称は、ギリシア神話に登場する英雄「ヘラクレス」に由来する。

1954年の初飛行以来2,000機以上が生産され、世界約50ヶ国で使用されている軍用輸送機の傑作。
基本設計の優秀さは特筆に値するもので、以下の特徴は後世代の戦術輸送機の基本形となった。

  • 太い胴体
  • 高翼式主翼
  • 主輪
  • APUを収納するバルジ
  • 後部大型ランプドア

完成度も高く、この50年間で変更された部分は、アビオニクスプロペラの形状と枚数、エンジンほどしかない。
また、高い短距離離着陸能力を持ち、補助ロケットを装備する事でより短い滑走距離での離陸も可能である。

本来の輸送機型以外にも、空中給油機救難機電子戦機ガンシップなどの派生型が非常に多い。

関連:AC-130 EC-130? MC-130? L-100

スペックデータ

乗員6名
全長29.79m
全高11.66m
全幅40.41m
主翼面積162.1m²
空虚重量34,686kg
全備重量70,310kg(過荷重79,380kg)
最大離陸重量70.305t
燃料容量36,416L(機内+主翼下増槽
エンジンアリソン T56-A-15ターボプロップエンジン(出力4,910ehp(3,423kW))×4基
最大積載量20t
速度
(最大/巡航)
約620km/h /550km/h
航続距離約4,000km(搭載量20t)/8,200km(搭載量9t)
上昇率(海面上)79m/min
実用上昇限度8,000m


基本型

  • YC-130:
    試作原型機。
    三翅プロペラを使用し、短いノーズを持つ。
    エンジンはアリソン YT56-A-1を搭載。

  • C-130A:
    初期生産型。
    三翅プロペラ使用。エンジンはT56-A-1Aまたは-A-9を搭載。
    当初はYC-130と同様ノーズが短かったが、間もなくレーダーの装備により突き出たノーズとなった。
    翼下のエンジン外側に増槽を装備。

  • C-130B:
    第2期生産型。
    補助翼を追加し、プロペラブレードを四翅化した。
    機内燃料搭載量が増加したため、翼下の増槽は搭載していない。
    エンジンはT56-A-7を搭載。

  • C-130D/D-6:
    極地仕様型。
    A型を元に、ソリと短距離離陸(JATO)用の補助ロケットエンジンを装備した。

  • C-130E:
    B型の改良型。
    外部燃料タンクを主翼外側・内側エンジンの間に装備し、エンジンをアリソン T-56-A-7Aに換装している。
    構造や電子機器も改善され、最大離陸重量や航続距離も延伸された。

  • C-130F(GV-1):
    第3期生産型。アメリカ海兵隊向け。
    出し入れ可能な燃料タンクを貨物室に設置できる。

  • C-130G:
    アメリカ海軍向け。
    E型をベースに機体の構造を強化し、積載量を向上させた。

  • C-130H:
    第4期生産型。
    翼の設計を改め、電子機器を一新し、エンジンをアリソン T56-A-15に換装した。
    1964年頃からアメリカ以外の国でも採用され、1974年に後期型の配備が始まった。
    1996年までに1,087機が生産された。

    • C-130H AMP:
      C-130Hのアビオニクス近代化型。

    • C-130H-30:
      C-130Hの胴体延長型で輸出型の基本モデル。
      胴体の前後にプラグを挿入することで4.57m胴体を延長し、離着陸性能の低下と引き換えに積載能力が向上している。

    • T.10:
      H型のスペイン空軍での呼称。

  • Tp84:
    E/H型のスウェーデン空軍での呼称。

  • CC-130E/H:
    E/H型のカナダ空軍での呼称。

  • C-130K(ハーキュリーズ C.Mk1):
    C-130Hのイギリス空軍向けモデル。
    各種装備品にイギリス製のものを使用している。

  • C-130J「スーパーハーキュリーズ*1」:
    1999年に配備が開始された、現在も生産を行っている最新モデル。
    エンジンをロールス・ロイス/アリソン AE2100に換装し、ブレードを三日月形状の六翅プロペラに変更、グラスコックピット化が施された。
    また、電子機器をデジタル化して航法士搭乗の必要をなくすことで、運用経費を軽減している。

    • C-130J-30:
      C-130Jの胴体延長型。

    • CC-130:
      J型のカナダ空軍での呼称。

    • ハーキュリーズ C.4:
      J-30型のイギリス空軍での呼称。

    • ハーキュリーズ C.5:
      J型のイギリス空軍での呼称。

    • C-130XJ:
      胴体を短縮し、電子機器などを簡素化した廉価版。現在開発中。

  • C-130R:
    アメリカ海兵隊が運用していたKC-130Rから空中給油機能を取り除いたもの。
    海上自衛隊YS-11の後継として導入。

  • C-130T:
    アメリカ海軍向け。

派生型

  • AC-130「スペクター/スプーキー」
    対地攻撃機(ガンシップ)。詳しくは別項を参照。

  • DC-130A/E:
    無人標的機管制機。

  • EC-130「コマンド・ソロ」:
    電子戦機型。

    • EC-130E「ABCCCIII」:
      空中指揮統制センター型。

    • EC-130E(RR)「リベット・ライダー」:
      心理戦・情報戦活動型。テレビなどによる宣伝放送を行う。

    • EC-130H「コンパス・コール」:
      通信妨害機型。

    • EC-130J:
      J型ベースの電子戦機型。

    • EC-130G/Q:
      潜水艦と通信中継を行うTACAMO機型。

    • EC-130V AEW&C:
      E-2「ホークアイ」の早期警戒レーダーを搭載した早期警戒機型。
      アメリカ沿岸警備隊で麻薬密輸機取り締まり任務に使用された。

  • C-130AEW&C:
    早期警戒機型。メーカー自主開発。

  • GC-130:
    地上試験機型。

  • HC-130B/E/H:
    アメリカ沿岸警備隊向け捜索救難機型。

    • HC-130N「コンバットキング」:
      空中給油機としての能力を付加した型。

    • HC-130J「コンバットキングII」:
      アメリカ空軍向け捜索救難機型。

  • JC-130:
    暫定的な試験機型。

  • KC-130F:
    空中給油機型。

    • KC-130R:
      F型の燃料搭載量増大型。

    • KC-130T:
      R型のアビオニクス近代化型。

      • KC-130T-30:
        T型の胴体延長型。

    • KC-130B:
      空中給油/輸送機型。
      インドネシアとシンガポールのみで運用されている。

    • KC-130H:
      輸出向け輸送機兼用型。

      • TK.10:
        KC-130Hのスペイン空軍での呼称。

    • KC-130J:
      J型の空中給油機型。
      アメリカ海兵隊イタリア空軍で運用されている。

    • Tp84:
      KC-130のスウェーデン空軍での呼称。
    • ハーキュリーズ C.1K:
      イギリス空軍独自の空中給油機型。退役済。

  • MC-130E「コンバットタロンI」:
    特殊作戦支援機型。
    HSLLADS(高速低空空中投下装置)、電子戦機器、赤外線暗視装置、地形追随レーダー、フルトン回収システムを装備している。

    • MC-130「コンバットタロンII」:
      湾岸戦争での戦訓を生かし、1990年から開発が始まった型。
      主に、機体構造の強化(機体後部とローディングベイ)や搭載機器の更新*2を行った。
      また、この更新によって省力化が図られている(9名→6名)。
      フルトン回収システムは搭載されていない。

    • MC-130P「コンバットシャドウ」:
      捜索救難支援機型。旧称HC-130N「コンバットキング」。
      主に夜間の侵攻作戦よりも昼間の救出作戦の支援(救難ヘリコプターへの空中給油)や物資投下などに用いられることが多い。
      2000年には能力改善改修が行われ、改良された航法システム、通信装置、脅威検出対策装置、GPS、共通型スリップウェイ搭載空中給油装置(UARRSI)、外部照明などが装備された。

    • MC-130W「コンバット・スピアー」:
      C-130Hベースの特殊作戦支援機型。
      カラーディスプレーを搭載したAN/APN-241気象/航法レーダーやAN/AAQ-17赤外線航法装置、また新型の共通型スリップウェイ搭載空中給油装置(UARRSI)を装備しており、これによってV-22「オスプレイ」への空中給油能力を獲得している。
      また、H型からの更なる後部カーゴベイの強化が行われ、より高速での貨物投下が可能である。

    • MC-130J「コマンドーII」/「コンバット・シャドウII」:
      J型ベースの特殊作戦支援機型。
      グラスコクピット化やAE2100-D3エンジンの採用、六翅プロペラの採用など、C-130シリーズとして最も先進的な機体構成を有する。

  • PC-130:
    哨戒機型。
    マレーシアとインドネシアに少数機が輸出された。

  • NC-130:
    特殊試験機型。

  • RC-130:
    偵察機型。
    パフラヴィー朝イラン空軍が採用した。

  • SC-130:
    捜索救難型。

    • SC-130J「シー・ハーキュリーズ」:
      洋上哨戒機型。

  • VC-130:
    要人輸送機型。

  • TC-130:
    訓練/汎用輸送機型。

    • TC-130G:
      かつてアクロバット飛行隊「ブルーエンジェルス」専用機「ファットアルバート」として運用されていた機体。
      補助ロケットエンジンを使用しての短距離離陸(JATO)のデモンストレーションを行う*3

  • WC-130「ハリケーンハンター?」:
    気象観測機型。

    • WC-130J:
      C-130Jの気象観測機型。

    • ハーキュリーズ W.2:
      ハーキュリーズ C.1の気象観測機型。
      イギリス空軍が1機だけ運用していた。

  • LC-130R:
    C-130Hを改修した極地輸送任務型。
    C-130Dに似たスキー降着装置を装備。

  • L-100
    C-130の民間型。詳しくは別項を参照。

*1 ハーキュリーズIIとも。
*2 この型からGPSが搭載された。
*3 現在はJATOの在庫がなくなったため行われていない。

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