Last-modified: 2016-11-23 (水) 11:09:41 (333d)

【C-1(日本)】(しーわん(にほん))

川崎 C-1.

川崎重工など国内航空産業メーカーが合同製作した国産の中型輸送機
高翼式の主翼T字形尾翼が特徴であり、アメリカ軍の兵士からは「ミニギャラクシー」とも呼ばれていた。

空自創設当初から使われてきたレシプロ輸送機・C-46の後継として、沖縄返還前に計画・設計された機体なので、政治的な判断から航続距離が異様に短く設定された(道北〜奄美群島までとされていた)のが欠点ではある*1が、4重フラップを活用した短距離離着陸性能や高機動飛行*2が可能な飛行性能は、他の輸送機には真似のできない本機だけの特徴である。
そのため、1970〜1980年代に旧科学技術庁の航空宇宙技術研究所(NAL)が開発したSTOL実験機「飛鳥」の製作母体に選ばれた他、アメリカ軍からも「特殊作戦用輸送機」として導入が打診された、という話も残っている。(武器輸出三原則等との絡みもあってか、実現はしなかった)

初飛行から40年近く経って老朽化・陳腐化したため、現在「中期防衛力整備計画」を基にした後継機「C-2」の開発が進められており、これと交代する形で順次退役の予定となっている。
(ちなみに同機の設計は、海上自衛隊向けの新型哨戒機「P-1」との共通化が図られている)

関連:空挺降下

スペックデータ

乗員5名・兵員60名/空挺隊員45名の輸送が可能。
全長29.0m
全高9.9m
全幅30.6m
主翼面積120.5
空虚重量24,000kg
最大離陸重量45,000kg
最大ペイロード8,000kg
エンジンP&W JT8D-9ターボファン推力64.2kN)×2基
速度
(最大/巡航)
マッハ0.76/マッハ0.65
海面上昇率1,067m/min
実用上昇限度11,600m
航続距離700nm(ペイロード最大時)/1,188nm(ペイロード6,500kg時)
製造川崎重工


バリエーション(カッコ内は生産機数)

  • XC-1(2機):
    試作・飛行実験機。
    後に試作1号機(#001)はC-1FTBに、試作2号機(#002)は量産型に改造された。

  • C-1(29機):
    量産型。

  • C-1FTB(1機):
    試作1号機(#001)を改造したテストベット機。機首に装着された長い計測プローブが特徴。
    飛行開発実験団(岐阜基地)に配備され、T-4飛鳥XP-1のエンジンのほか、ミサイルや機体装備品の試験に使用されている。

  • EC-1(1機):
    量産型(78-1021号機)にECM装置を搭載した電子戦訓練機型。
    機首のアンテナフェアリングが特徴。
    航空総隊司令部飛行隊(入間基地)に配備されている。

  • 飛鳥
    C-1をベースにしたSTOL実験機。詳しくは項を参照。

*1 このため、空自は後年、同機の導入検討時に一度却下したC-130を輸入せざるを得なくなってしまった。
  ただし、C-130の導入には技術的な問題以外にも「日米貿易摩擦の緩和」や「極東有事における『宗谷海峡の機雷封鎖』への協力」も求められていたからだという。

*2 90度バンクでの急旋回、ロールなど。

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