Last-modified: 2022-11-19 (土) 08:48:29 (11d)

【Bf109】(めっさーしゅみっとあいんはんだーとのいん)

Messerschmitt Bf 109.

戦間期のスペイン内戦から第二次世界大戦中の全期間を通じてドイツ空軍で運用された主力戦闘機

液冷エンジンを搭載、引き込み脚の単発単座戦闘機で、機体規模に対して小さく薄い主翼やモーターカノン、エンジンマウントの主脚など、独自性のある設計となっており、初飛行の1937年時点で極めて先進的な構造だった。

しかし、本機の主脚は幅が極端に狭いことから安定性に欠き、そこに失速速度を高くする要因となる高翼面荷重が組み合わさった結果、本機は劣悪な着陸安定性を持つ航空機となってしまった。対策として翼上面の気流速度を高める前縁スラットが装備されたが、効果は限定的だった。

初の実戦は1936年から始まっていたスペイン内戦で、ドイツの義勇軍である「コンドル軍団」で運用され、優秀なパイロットと共に活躍した。
ただし、設計こそ先進的であったものの、初期のA/B/C/D各型は基本性能において、周辺各国の主力戦闘機と同等のものであった。

内戦終盤には、1000馬力級のダイムラー・ベンツ DB 601エンジンを搭載するE型が登場、相対する航空戦力と比較して優れた性能を発揮した。
第二次世界大戦開戦からは、ポーランドやフランスの航空戦力に大きな打撃を与えて制空権を確保、Ju87急降下爆撃機の対地支援攻撃を援護することで戦局に寄与した。このタイプは開戦からバトル・オブ・ブリテンまでの間で運用され、一部は独ソ戦の幕を上げるバルバロッサ作戦にも参加した。

しかし、E型には支柱付きの尾翼や角張った主翼端など、空力的に悪影響を及ぼす旧来の構造が未だに残っており、最大限の性能発揮を阻害していた。
そこで、それらを刷新、速度性能を大きく向上させ、命中率向上が望めるモーターカノンに機関砲を搭載したF型の登場は、連合国の大きな脅威となった。

F型では設計変更に伴い、従来機にあった翼内武装が廃止され、ドイツ空軍パイロットの物議を醸した。これはF型論争と呼ばれる。

その後、従来のDB 601の発展型で、馬力の向上したDB 605エンジンを搭載、防弾装備を増加してよりパイロットの生存性を高めたG型が登場、G-5以降の機体は更に胴体武装の強化がされた。
このタイプはチェコスロバキアのアヴィアがライセンス生産を行い、同国空軍で戦後まで運用され、フィンランドやルーマニアにも供与された。
また、G型の実用化頃から始まった、強力な防弾装備をもつ連合国のB-17ランカスター?等によるドイツ本土戦略爆撃に対抗するべく、迎撃時の追加武装として両翼下20mm機関砲ガンポッドの搭載が可能となった。
ただし、搭載に伴う飛行性能の低下を嫌うパイロットは多く、不評を買った。

連合軍の高性能護衛戦闘機(P-47P-51)の登場以後は、DB605エンジンの性能を30分間のみ大きく増大させるMW50水メタノール噴射装置が多用された。

終戦間際には主にDB605D系統のエンジンを搭載、Bf109系統で最高の性能を発揮する最後の生産型、K型が登場するが、直後に終戦となった。

終戦までに製造された機数は30,000機を超え、軍用機においてこれを凌ぐ生産機数は同じく大戦中のソビエト製Il-2襲撃機の36,163機だけである。
さらに大戦後もイスラエル軍がチェコスロバキアから輸入し、中東戦争でもS-199として運用された。

関連:メッサーシュミット Fw190 ルフトバッフェ ハンス・ヨアヒム・マルセイユ スピットファイア

IMG_5534.jpg

(Bf 109 G-2/trop)

スペックデータ

Bf109B-1
全長8.51m
全高2.45m
翼幅9.90m
翼面積16.4
空虚重量1,582kg
全備重量2,296kg
発動機ユンカース Jumo210 D 液冷倒立V型12気筒×1基
出力離昇670PS/493kW
最高速度465km/h(高度4,000m)
航続距離560km
上昇限度8,100m
上昇率11.7m/s
翼面荷重140kg/
馬力荷重215W/kg
固定武装
胴体MG 17 7.92mm機銃×2門(各500発)


Bf109E-3Bf109E-4
全長8.76m
全高2.45m
翼幅9.90m
翼面積16.4
空虚重量2,053kg2,125kg
全備重量2,610kg2,665kg
発動機ダイムラー・ベンツDB601Aa 液冷倒立V型12気筒×1基
出力離昇1,175PS/864kW
最高速度560km/h(高度5,000m)
航続距離655km
上昇限度10,500m
上昇率17.8m/s
翼面荷重159kg/163kg/
馬力荷重331W/kg324W/kg
固定武装
翼内MG FF 20mm機関砲×2門(各60発)MG FF/M 20mm機関砲×2門(各60発)
胴体MG 17 7.92mm機銃×2門(各1,000発)
追加装備
胴体下250kg爆弾×1発(B仕様)
50kg爆弾×4発(B仕様)


形式Bf109F-2Bf109F-4
全長8.94m
全高2.45m
翼幅9.97m
翼面積16.1
空虚重量2,010kg2,080kg
全備重量2,728kg2,890kg
発動機ダイムラー・ベンツ DB601 液冷倒立V型12気筒×1基
DB601NDB601E
出力離昇1,175PS/864kW離昇1,350PS/993kW
1,270PS/934kW
(高度2,100m、B4燃料使用時)
1,450PS/1,066kW
(高度2,100m、B4燃料使用時)
最高速度615km/h(高度5,200m)635km/h(高度6,000m)
航続距離-570km
850km(ドロップタンク装備時)
上昇限度-11,600m
上昇率17.0m/s19.2m/s
翼面荷重169kg/180kg/
馬力荷重310W/kg344W/kg
固定武装
モーターカノンMG 151 15mm機関砲×1門(200発)MG 151/20 20mm機関砲×1門(200発)
胴体MG 17 7.92mm機銃×2門(各500発)
追加装備
胴体下250kg爆弾×1発
50kg爆弾×4発
300リットルドロップタンク×1基


Bf109G-6
全長8.95m
全高2.6m
翼幅9.925m
翼面積16.05
翼型root:NACA 2R1 14.2
tip:NACA 2R1 11.35
空虚重量2,247kg
全備重量3,148kg
最大離陸重量3,400kg
発動機ダイムラーベンツ DB605 A-1*1 液冷倒立V型12気筒×1基
出力離昇1,475PS(1,455hp/1,085kW)
プロペラVDM 9-12087軽合金3枚翅定速プロペラ(プロペラ直径:3m)
最高速度530km/h(海面高度)
588km/h(高度4,000m)
642km/h(高度6,300m)
640km/h(高度6,600m)
622km/h(高度8,000m)
巡航速度590km/h(高度6,000m)
航続距離880〜1,144km
戦闘行動半径440〜572km
フェリー航続距離1,144km(ドロップタンク無し)
1,994km(ドロップタンク装備時)
上昇限度12,000m
上昇率20.1m/s
翼面荷重196kg/
馬力荷重345W/kg
無線機FuG 16Z無線機
固定武装
モーターカノンMG 151/20 20mm機関砲×1門(200発)
MK 108 30mm機関砲×1門(65発,U4仕様)
胴体MG 131 13mm機銃×2門(各300発)
追加装備
翼下MG 151/20 20mm機関砲×2門(各125発,R6仕様)
MK108 30mm機関砲×2門(各65発,R4仕様)
Werfer-Granate 21(Wfr.Gr.21)21cmロケット弾×2発
胴体下250kg爆弾×1発(R2仕様)
50kg爆弾×4発(R2仕様)
300リットルドロップタンク×1基(R3仕様)


Bf109K-4
全長8.95m
全高2.6m
翼幅9.925m
翼面積16.05
空虚重量2,350kg
全備重量3,360kg
発動機ダイムラー・ベンツ DB605D系統 液冷倒立V型12気筒×1基
出力DB 605 DCM:離昇2,000PS/1,471kW(MW 50使用時,30分間のみ)
最高速度715km/h(高度7,400m)
航続距離560km / 850km(ドロップタンク装備時)
上昇限度12,500m
上昇率24.5m/s
翼面荷重209kg/
馬力荷重438W/kg
固定武装
モーターカノンMK108 30mm機関砲×1門(65発)
MG 151/20 20mm機関砲×1門(200発)
胴体MG 131 13mm機銃×2門(各300発)
追加装備
翼下MG 151/20 20mm機関砲×2門(各125発,R6仕様)
胴体下250kg爆弾×1発
500kg爆弾×1発(R1仕様)
300リットルドロップタンク×1基(R3仕様)


バリエーション(カッコ内は非公式愛称)

強調された型式名は主要生産型を示す。

  • Bf109V:
    試作型。
    初飛行はイギリス製のロールス・ロイス ケストレル(出力570hp)エンジン搭載機によって達成された。
    以後もA〜E型の原型となっている。 一部はスペイン内戦で実戦試験に投入された。

  • Bf109A(アウグスト August):
    V-4を原型とする初期生産型。 エンジンはJumo 210 B(離昇640PS)を搭載する。
    木製固定ピッチ2翅のプロペラを持つ。

  • Bf109B(ベルタ Berta):
    改良型。スペイン内戦の主力機となった。

    • Bf109B-0:
      生産前機。エンジンはJumo210Bを搭載。MG17 7.92mm機銃×2門(胴体)を装備。

    • Bf109B-1:
      初期生産型。エンジンはJumo210D(離昇670PS(661hp/493kW))を搭載。

    • Bf109B-2:
      可変ピッチプロペラに変更した機体の非公式呼称。

  • Bf109C(ツェーザー Cäser、またはクラーラ Klara):
    主にスペイン内戦からポーランド侵攻にかけて少数が使用された。
    なお、「ツェーザー」は人名のほか、ローマ帝国皇帝カエサルを特に指す固有名詞的な使い方もされる。

    • Bf109C-1:
      エンジンは直接燃料噴射式のJumo 210 G(離昇700PS(690hp/515kW))を搭載。
      MG 17 7.92mm機銃×4門(胴体、翼内)を装備。

    • Bf109C-2:
      試作型。モーターカノン機銃を追加。

    • Bf109C-3:
      主翼のMG17 7.92mm機銃×2門に代えて、MG FF 20mm機関砲を装備したモデル。
      生産されず。

    • Bf109C-4:
      モーターカノンとしてMG FF 20mm機関砲を装備した型。生産されず。

  • Bf109D(ドーラ Dora):
    V10、V13を原型とするJumo210エンジンを搭載した機体。
    主にスペイン内戦からポーランド侵攻にかけてある程度の機数が使用されたが、すぐにBf109Eが登場したため戦場に長くは留まらなかった。

    • Bf109D-1:
      エンジンはJumo210Gを搭載。MG17 7.92mm機銃×4門(胴体、翼内)を装備。

    • Bf109D-2:
      試作型。モーターカノン機銃を追加。

    • Bf109D-3:
      武装強化型。D-1の主翼機銃をMG FF 20mm機関砲×2門に換装。少数生産。

  • Bf109E(エーミール Emil):
    V14、V15を原型とするダイムラー・ベンツ製DB 601エンジンを搭載した機体。
    第二次世界大戦開戦初期の主力機となった。

    • Bf109E-0:
      DB601A-1(離昇1,100PS)を搭載した初期生産型。

    • Bf109E-1
      DB 601 Aa(離昇1,175PS)を搭載。MG 17 7.92mm機銃×4門(胴体、翼内)を装備。

    • Bf109E-2:
      E-1と同等の機体で、MG FF 20mm機関砲×1門をモーターカノンとして装備した。少数生産。

    • Bf109E-3
      モーターカノンによって発生した問題から、MG FF 20mm機関砲×2門を翼内装備とした型。

    • Bf109E-4
      改良型。
      風防形状を変更したほか、20mm機関砲を炸薬量の多大な薄殻榴弾(Minengeschoß:ミーネンゲショス)が発射できるMG FF/Mに換装。
      バトル・オブ・ブリテン頃に運用開始され、その頃には既成の機体もE-4に改装された。

    • Bf109E-5:
      E-3原型の偵察戦闘機型。
      MG FFを撤去してカメラを装備し、武装をMG17 7.92mm機銃×2門に減じた。

    • Bf109E-6:
      E-5と同等の機体たが、E-4/Nを原型とする。

    • Bf109E-7
      E-4を原型とし、300リットルの胴体下落下タンクの装備を可能とした。

    • Bf109E-8:
      E-1の長距離戦闘機型。胴体下落下タンクの装備を追加。

    • Bf109E-9:
      E-8から武装を減じた偵察戦闘機。

  • 仕様
    仕様名内容
    trop砂漠地帯での運用のため、防塵フィルターを装備。
    B戦闘爆撃機として爆弾架を装備。
    NエンジンをDB 601 N に換装。
    ZGM-1 亜酸化窒素噴射装置
    (一時的にノッキング発生率を低め、
    ブースト圧向上によって馬力増強)を装備。
    U2対地攻撃任務向けに防弾装備を強化。

  • Bf109F(フリードリヒ Friedrich、またはフリッツ Fritz):
    空気抵抗を減少させる設計に刷新した機体。
    大きな性能向上を果たし、中期の主力機となった。

    • Bf109F-0:
      DB601N搭載の生産初期型。
      MG FF/M 20mm機関砲×1門(モーターカノン)とMG17 7.92mm機銃×2門(胴体)を装備。

    • Bf109F-1:
      F-0と同等の機体で、初の本格的な生産型。

    • Bf109F-2
      F-1からモーターカノンの武装をMG151 15mm機銃に換装。
      弾丸の威力は低下したが、初速、発射速度が向上した。

    • Bf109F-3:
      F-1のエンジンをDB601E(離昇1,350PS)に換装。

    • Bf109F-4
      F-2を原型にDB601Eを搭載、モーターカノンの武装をMG151/20 20mm機関砲に換装した型。
      MG FF/Mと比べて初速、発射速度、携行弾数が、MG151と比べて威力が向上した。

    • Bf109F-5:
      F-4を原型に20mm機関砲を廃止した偵察型。

    • Bf109F-6:
      F-5を原型に、カメラを別タイプに換装した偵察型。

  • 仕様
    仕様名内容
    trop砂漠地帯での運用のため、防塵フィルターを装備。
    ZGM-1 亜酸化窒素噴射装置を装備。
    R1両翼下に MG 151/20 20mm機関砲ガンポッドを懸架。
    R2,R3カメラ搭載の偵察型。

  • Bf109G(グスタフ Gustav):
    主にDB 605エンジンを搭載した機体。
    多数の派生型が開発され、後期の主力機となった。
    対爆撃機任務の増加に伴い、翼下ガンポッド型式のMG 151/20×2門(R6仕様)が装備可能となった。

    • Bf109G-0:
      DB605E搭載の初期生産型。
      武装はMG 151/20 20mm機関砲×1門(モーターカノン)とMG 17 7.92mm機銃×2門(胴体)を装備 。

    • Bf109G-1:
      DB605A(離昇1,475PS)を搭載。
      武装はG-0に準ずる。
      与圧キャビンが搭載されたが、技術的問題のためにG-2よりも運用開始が遅れ、生産数も少なかった。

    • Bf109G-2
      G-1の非与圧型。G-1より運用開始が早く、より生産された。

    • Bf109G-3:
      G-1の無線装置を改良した機体。

    • Bf109G-4:
      G-3の非与圧型。

    • Bf109G-5:
      G-3を元に機首上面のMG17 7.92mm機銃をMG131 13mm機銃×2門に換装した武装強化型。
      その際に発生したボイレ(Beule:出っ張り)が外見の特徴。
      また、従来のDB605Aに加えDB605AS(離昇1,455PS、高高度性能向上型で、搭載機はAS仕様となる)搭載機が登場。

    • Bf109G-6
      G-5の非与圧型で、最多生産型。
      生産途中に方向舵の改設計や尾輪の固定化、MW50 の装備を行ったDB605AM もしくはDB605ASM (離昇1,800PS) へのエンジン転換などが行われた。

    • Bf109G-8:
      武装を減じた偵察戦闘機型。

    • Bf109G-10
      K型の実用化までの繋ぎとして生産された型。
      空気抵抗源となっていた機首のボイレを設計の工夫で除き、DB605D(MW50使用時、離昇1,700PS)もしくはDB605DB(MW 50使用時、離昇1,800PS)を搭載した。

    • Bf109G-12:
      複座練習機型。

    • Bf109G-14
      G-10の実戦投入までの繋ぎとして余りの部品を利用して生産された型。
      G-10以前の機体のためボイレが残っており、生産工場によって細部の形状が違う。

  • 仕様
    仕様名内容
    trop砂漠地帯での運用のため、防塵フィルターを装備。
    R2,R3カメラ搭載の偵察型。
    R4両翼下に MK 108 30mm機関砲ガンポッドを懸架。
    R6両翼下に MG 151/20 20mm機関砲ガンポッドを懸架。
    U2GM-1 亜酸化窒素噴射装置を装備。
    1944年中からはMW 50 水メタノール噴射装置
    (30分間のみエンジン出力を離昇1,800PSまで増強)
    装備機も登場した。
    U3カメラ搭載の偵察型。
    U4モーターカノン武装をMK 108 30mm機関砲へ換装。

  • Bf109H(ハインリヒ Heinrich):
    Bf109Fから開発された高高度戦闘機型。
    翼幅が拡張され、高度10,100mにおいて750km/hでの飛行が可能とされた。
    少数のH-1が生産され、試験されたが主翼の強度不足とTa 152 Hの登場から開発は放棄された。

    • Bf109H-1:
      DB601Eエンジン搭載の高々度戦闘機型。操縦席与圧。

    • Bf109H-2:
      Jumo213エンジン搭載の高々度戦闘機型。計画のみ。

    • Bf109H-5:
      DB605エンジン搭載の高々度戦闘機型。計画のみ。

  • Bf109J:
    スペインでのライセンス生産計画案。
    戦況の逼迫から実現しなかったが、G-2の25機分の未組み立て部品(尾部が含まれていない)及び設計図(製造には不足)がスペインに送られた。

  • Bf109K(クーアフュルスト Kurfürst):
    量産された最後のBf109。
    主にDB605Dシリーズ*2エンジンを搭載した。
    なお、「クーアフュルスト」とは「選帝侯(神聖ローマ帝国で絶大な権力を持った諸侯)」のこと。

    • Bf109K-0:
      生産初期型。与圧キャビンを備え、DB605Dエンジンを搭載。
      武装はMK108 30mm機関砲×1門(モーターカノン)とMG131 13mm機銃×2門(胴体)。

    • Bf109K-2:
      与圧キャビンを備え、DB605ASB/ASCやDB605D/DB/DCエンジンを搭載。

    • Bf109K-4:
      K-2を原型とし、K型で唯一与圧キャビンを廃止。最後の本格的量産型。

    • Bf109K-6:
      K-2に両翼下装備のMK108 30mm機関砲×2門を追加した機体。試作のみ。

    • Bf109K-14:
      二段二速過給器によって高高度性能の向上したDB605Lを搭載する最終型。
      過給器の大型化から機首が横方向に大型化、プロペラ枚数は4枚となった。
      武装はK-6と同様。おそらく試作のみ*3

  • Bf109L:
    Jumo213Eエンジン搭載の速度向上型提案。計画のみ。

  • Bf109S:
    吹き出しフラップ搭載の提案型。計画のみ。

  • Bf109T(トレーガーフルークツォイク Trägerflugzeug):
    E型を原型にカタパルトフックとアレスティングフックを追加、主脚強化、翼幅の延長をし折りたたみ機構を備えた艦上戦闘機型。
    航空母艦「グラーフ・ツェッペリン」に搭載する予定だった。
    フィゼラー社担当でまず先行量産型T-0が10機、T-1は60機が生産。
    空母が未完成に終わったため、完成した機体から艦載用装備を撤去、ノルウェーや北西ドイツの陸上基地で部隊運用された。
    その翼幅から、離着陸が通常型よりも安定して実施できた。

    • Bf109T-0:
      E-3を原型に艦上運用装備を搭載した艦上機型生産前機。

    • Bf109T-1:
      E-4/Nを原型に、T-0と同様の措置を施した。

    • Bf109T-2:
      T-1から甲板運用装備を撤去した改修型。

    • Bf109TL*4
      ジェットエンジンへの換装案。
      翼下に補助用ターボジェットエンジン(BMW003もしくはJumo004)を搭載。計画のみ。

  • Bf109Z(ツヴィリング Zwilling):
    双発双子機型。実用化されなかった。

    • Bf109Z-1:
      2機のBf109Fを結合した双発機。MK108 30mm機関砲×5門を装備。

    • Bf109Z-2:
      Z-1の機体をもとに、30mm機関砲×2門と爆弾1,000kgの搭載を可能にした戦闘爆撃機型。

    • Bf109Z-3:
      Z-1のエンジンをJumo213に変更する計画。Z-2の改修機であるZ-4も同様。

  • Bf109W(ヴァッサーフルークツオイク Wasserflugzeug):
    双フロート式の水上機型。

  • Bf109X:
    BMW801空冷エンジンを搭載する試作型。胴体はF型のものを流用。

  • S-99 :
    チェコスロバキアのアヴィアで生産されたBf 109 G-6の戦後呼称。

    • CS-99 :
      S-99の複座練習機型。

    • S-199 :
      戦後残された設計図を基にエンジンなどに代用品を使用して再設計した機体。
      DB605エンジンの在庫不足から、ハインケルHe111H-14爆撃機用のJumo211Fエンジン(離昇1,340PS)とプロペラをカウリング周辺を改設計の後に搭載した。
      MG131 13mm機銃×2門(胴体)、MG151/20 20mm機関砲×2門(翼下)を装備。

    • CS-199 :
      S-199の複座練習機型。

  • HA-1109-J1L :
    スペインのイスパノが入手した25機の不完全なBf109G-2にフランス製エンジンを国内で改良したイスパノ12Z-89(離昇1,300PS)とVDM製プロペラをカウリング周辺の改設計の後に搭載した型。
    ブレダ-SAFAT 12.7mm機銃×2門(胴体)を装備。1機のみ運用。

    • HA-1109-K1L :
      戦後の1951年、輸入したフランス製の12Z-17(離昇1,300PS)を搭載した型。
      65機が生産、運用された。最高速度は高度4,200mで650km/h。

    • HA-1110-K1L :
      HA-1109-K1Lの複座練習機型。

    • HA-1112-K1L :
      HA-1109の主翼を再設計しHS.404 20mm機関砲×2門(翼内)を装備、追加でエリコン製対地ロケット8発を懸架可能とした型。

    • HA-1112-M1L :
      HA-1112-K1Lのエンジンをイギリス製のロールス・ロイス マーリン500-45(離昇1,600HP)に換装し、ロートル社製プロペラを装着した型。
      機首下部が膨らんだ形状から「ブチョン(Buchón:鳩の意)」と呼ばれた。
      最高速度は665km/h。上昇性能はドイツ本国の最後の量産型Bf109Kを超えた。


*1 DB605A系列エンジンなら全タイプ搭載可能。
*2 MW50を標準で装備可能。
*3 終戦直前に2機のみ配備された説もある
*4 Turbo-Lader(ターボチャージャー)の略。

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