Last-modified: 2016-01-09 (土) 11:39:19 (471d)

【BMP-3】(びーえむぴーさん)

Боевая(バェヴォイ) Машина(マシーナ) Пехоты(ピホートゥ) - 3(トリー)(露)
ソ連およびロシア連邦で開発された歩兵戦闘車
1986年頃に旧ソ連がそれまでのBMP-1BMP-2の後継として採用したのがはじまりで、1990年にモスクワのパレードで存在が明らかになった。

BMP-1やBMP-2の後継にあたるが、設計は1970年代に開発されたPT-76?水陸両用軽戦車の後継として開発されたものの不採用となった試作車(オブイェークト685)を原型としているため、外見は大きく異なっている。

武装は自動装填装置付きの2A70 100mm低圧滑腔砲と2A72 30mm機関砲、9M117「バスティオン(AT-10『スタッバー』)」対戦車ミサイルで、主砲は歩兵戦闘車の搭載する砲では非常に大きなものである。
この砲は射程4,000m程度の破片効果榴弾(FRAG HE)や、対戦車ミサイルをレーザー誘導で発射できる。
9M117対戦車ミサイルは100mm低圧砲に車内から装填しての砲口から発射されるため、BMP-1やBMP-2と異なり車外にミサイル発射機がなく、再装填の際に車外に出る必要がなくなっている。

BMP-3の自動装填装置は榴弾22発を扱うことが可能で、これは1分間に8〜10発程度を主砲に送り込む能力を持つ。
さらに手動装填用として榴弾18発が用意されており、合計で40発の榴弾と、8発前後の対戦車ミサイルを持ち運ぶことができる。

主砲の横には30mm機関砲も取りつけられており、こちらは1,500mから2,000m程度の射程で一分間に300発ほど発射できる。
弾薬も装甲貫通を目的としたAP弾と破片効果榴弾から選択できるようになっている。
また、兵員室上方ハッチから射撃するための9K34「ストレラ3」携行地対空ミサイル発射機を2基搭載している。
乗員配置は乗員3名、歩兵7名となっている。

戦歴では、チェチェン紛争や南オセチア紛争に投入されている。
海外への売り込みも図られており、アラブ首長国連邦(BMP-3M)やクウェートの他、大韓民国でも採用されている。
中国ではBMP-3の火器管制システムやAT-12対戦車ミサイルの技術供与をうけ、「97式歩兵戦闘車」および「GP-2」対戦車ミサイルを独自開発している。

スペックデータ

BMP-3
乗員3名+兵員7名
全長7.2m
全幅3.23m
全高2.45m
戦闘重量18.7t
懸架
・駆動方式
水圧式
エンジンUTD-29M 4ストロークV型10気筒液冷ディーゼル(出力500hp)
登坂力50%
超堤高0.7m
超壕幅2.5m
最大速度
(路上/不整地/浮航)
72km/h / 45km/h / 10km/h
行動距離600km
装甲7〜40mm(最大)
兵装2A70 100mm低圧砲×1門(弾数40発)
2A72 30mm機関砲×1門(弾数750発)
PKT 7.62mm機関銃×3挺(弾数6,000発)
9M117「バスティオン(AT-10『スタッバー』)」対戦車ミサイル発射機×1基(ミサイル6発)
9K34「ストレラ3(SA-14『グレムリン』)」携行SAM発射機×2基(ミサイル2発)
3連装発煙弾発射器×2基


2S31「ヴェーナ」
乗員4名
全長6.75m
全幅3.15m
全高2.6m
戦闘重量18t
懸架
・駆動方式
水圧式
エンジンUTD-29M 4ストロークV型10気筒液冷ディーゼル(出力500hp)
最大速度70km/h(路上)
行動距離600km
兵装2A80 120mm直射・迫撃両用砲×1門
PKT 7.62mm機関銃×1挺
6連装発煙弾発射器×2基


主な派生型

  • BMP-3M:
    エンジンをUTD-32T(660馬力)に換装した型。
    オプションとして仏GIAT製爆発反応装甲や「アレナ-E」対誘導ミサイル擲弾発射システムを搭載可能。

  • BMP-3F:
    BMP-3Mの海軍向け車両。
    車体前部のトリムベーン(波切板)が大型化され、給排気パイプが延伸されている。
    ロシア海軍歩兵向けに設計されたが、上陸作戦用に最適として海外への売込みがなされている。

  • BMP-3「コルネートE」:
    1990年台に開発された自走対戦車ミサイル車両型。
    砲塔位置に自動装填装置付きの9M133「コルネートE(AT-14)」?対戦車ミサイルの2連装ランチャーを持つ。

  • BMP-3「フリザンテーマ」:
    自走対戦車ミサイル車両型。
    砲塔位置に自動装填装置付きの9M123「フリザンテーマ(AT-15)」?対戦車ミサイル2連装ランチャーを持つ。
    また、レーダー照準装置を有する。

  • BRM-3K「ルィーシ*1」:
    BMP-3の砲塔を30mm機関砲を搭載した砲塔に換装し、戦場サーベランス・レーダー、暗視システム、センサー類・通信機器を搭載した偵察装甲警戒車。
    ロシア陸軍で若干数が運用されている。

  • BZREM-L「ベグリャンカ*2」:
    装甲回収車型。

  • 2S31「ヴェーナ*3」:
    本車をベースにした自走迫撃砲型。 砲塔を2A80 120mm迫撃砲を搭載したものに換装している。
    2A80は直射・迫撃両用の砲で、最大射程は迫撃砲として使用した場合は7.2km、通常の榴弾(3VOF55、弾頭重量19.8kg)を使用した場合は13kmである。
    また、長距離精密射撃用の「キトロフ2M」レーザー誘導砲弾が用意されており、この有効射程は13〜14kmといわれる。


*1 Лиса́:ロシア語で狐の意。
*2 ロシア語で放浪者の意。
*3 Vena:ロシア語でウィーンの意。

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