Last-modified: 2023-02-18 (土) 10:20:47 (216d)
【BMP-2】 †
旧ソ連のチェリャビンスク・トラクター工場が開発した歩兵戦闘車。
BMP-1の改良型で、戦闘能力の向上を図っている。
1970年代から開発が行われ、1980年もしくは1982年に採用。20ヶ国以上に配備された。
車体は前作のBMP-1によく似ているが、砲塔が大型化しているのが特徴。
BMP-1で不評をかこった73mm低圧滑腔砲は廃止され、30mm機関砲と対戦車ミサイルに変更されている。
大口径の機関砲を採用したことにより、ヘリコプターなどの航空機への応戦も可能になった。
防御のために煙幕発射装置を取りつけることもできる。
また、被弾時に誘爆しやすかった後部燃料タンクを廃止するなどの安全対策も行っている。
固有の乗員は3名、他に兵員7名を輸送できる。
乗員席は最前に運転手1名、砲塔に砲手1名と車長1名。
兵員席は後部キャビンに3人掛けの座席2列、運転手と背中合わせに1人席ひとつ。
ただし、兵員が乗降できる出入り口が後部の観音開き式ドア一対しかないため、乗降の所要時間はBMP-1より長い。
スペックデータ †
乗員 | 3名+兵員7名 |
全長 | 6.73m |
全高 | 2.05m |
全幅 | 3.15m |
戦闘重量 | 14.0t |
エンジン | UTD-20 V型6気筒液冷ディーゼル(出力300hp) |
登坂力 | 70% |
超堤高 | 0.7m |
超壕幅 | 2.5m |
最大速度 (路上/不整地/浮航) | 65km/h / 45km/h / 7km/h |
行動距離 | 600km |
装甲 | 33mm(最大) |
主武装 | 2A42 30mm機関砲×1門(弾数500発) 初期型:9M111「ファゴット(AT-4『スピゴット』)」ATM発射機×1基 (ミサイル4発) 後期型:9M113「コンクールス(AT-5『スパンドレル』)2連装発射機×2基 (ミサイル4発) 9K34「ストレラ-3(SA-14『グレムリン』)」携行式SAM発射機×1基 (ミサイル2発) |
副武装 | PKT/PKMT 7.62mm機関銃×1挺(弾数2,000発) 5.56mm機関銃 AGS-30"Atlant"擲弾発射器 3連装発煙弾発射器×2基 |
派生型 †
- BMP-2 obr.1980:
初期生産型。
- BMP-2 obr.1984:
砲塔正面に"kovriki"装甲を追加した改良型。
- BMP-2 obr.1986:
照準器をBPK-2-42に換装した後期生産型。
- BMP-2 obr.1986:
- BMP-2D:
装甲強化型。
車体側面や砲塔に厚さ6mmの装甲を追加した。
車体前部に地雷除去システムを装備可能。
- BMP-2K:
指揮車輌型。
無線機は、R-123MとR-130M、またはより近代的なR-173、R-126とR-10を装備する。
- BMP-2M:
アップグレード型。
- BMP-2M"Berezhok":
砲塔をB05Ya01「Berezhok」砲塔に換装した型。
武装として、2A42 30mm機関砲、PKMT 7.62mm同軸機関銃、AGS-30"Atlant"グレネードランチャー、9M133「コルネット」対戦車ミサイルの2連装発射機を装備する。
- BMP-2M"Berezhok":
- BMP-2 obr.1984:
- BMO-1:
ロシア海軍歩兵の火炎放射分隊向け装甲車。
2001年に制式化された。
もともとの歩兵座席部の片側をロケットランチャーと火炎放射装置用のラックに改造しており、RPO「シュメーリ」?ロケットランチャーを22本搭載している。
- BVP-2:
チェコスロバキアでのライセンス生産型。
- BVP-2V(またはVR 1p):
指揮車輌型。
テント、伸縮マスト、無線セット(RF-1325×2基、IPRS-32、RF-1301とNS-2480D)を装備。
- VPV:
工作車両型。
クレーンやウインチを装備。
- BMP-2「サラス」:
インドでのライセンス生産型。
- BMP-2 Light Tank:
BMP-2のシャーシを使用した水陸両用軽戦車型。
マズルブレーキ付き105mm半自動砲を装備したGIAT TS-90砲塔を搭載する。
- BMP-2K「サラス」:
指揮車輌型。
- Armoured Ambulance:
装甲救急車型。担架を4床搭載可能。
砲塔は残しているが機関銃や発煙弾発射機は搭載していない。
- Armoured Vehicle Tracked Light Repair:
油圧クレーンを装備する装甲回収車型。
- Armoured Amphibious Dozer(AAD):
戦闘工兵車型。
後部に折り畳み式ドーザーブレードを装備し、地雷プラウやウインチを搭載。
- Armoured Engineer Reconnaissance Vehicle(AERV):
装甲工兵偵察車型。
音響測深機や水流計、レーザー測距儀、GPSのほか、車体左後部にロッド40本を備えたマーキングシステムを搭載する。
- NBC Reconnaissance Vehicle(NBCRV):
NBC偵察車型。
- Carrier Mortar Tracked Vehicle:
自走迫撃砲型。81mm迫撃砲(弾数108発)を搭載。
- NAMICA(Nag Missile Carrier):
対戦車車両型。
「ナグ*1」対戦車ミサイルの連装発射機を2基搭載する。
- Akash:
地対空ミサイル車両型。7つの転輪を装備した改良型車体に3連装発射機を搭載。
- Trishul Combat Vehicle:
"Trishul"地対空ミサイルの4連装発射機と"Flycatcher"レーダーシステムを装備した地対空ミサイル車両型。
試作のみ。
- Rajendra:
「Akash」システムのレーダー車輛。
多機能三次元レーダーを搭載。
- BMP-2 UGV "Muntra":
無人偵察車両型。
コマンドポスト型のB型、B型から遠隔操作される核・生物・化学偵察車型のS型/N型、地中レーダーを装備する地雷およびIED探知車型のM型がある。
- 105mm Self-Propelled Gun:
105mm自走榴弾砲型。FV433「アボット」の後継。
- BMP-2 Light Tank:
- BWP-2:
ポーランドでのライセンス生産型。
- BMP-2MD:
フィンランドでの近代化改修型。