Last-modified: 2023-05-25 (木) 18:35:26 (188d)
【BM-27】 †
ソ連/ロシアが1970年代に開発した自走ロケット砲。愛称は「ウラガン*1」。
発射機は9P140と呼ばれ、ZIL-135 8×8トラックの荷台にチューブ状の16連装220mmロケット発射機を搭載している。
ランチャーは俯仰角0〜55度、旋回角は左右30度である。
また、NBC防護装置が装備されており、車外から出ずに停車から3分以内に発射準備をすることが可能。
また、車体のキャビンにはロケット弾の発射炎を防ぐブラストシールドも備わっている。
ロケットの弾頭には、破砕性弾頭や化学兵器弾頭、PFM-1?対人地雷散布弾頭などを装備することができる。
運用の際はZIL-135トラックを基にした9T542弾薬運搬車とともに運用される。
1973年から部隊配備が開始され、ロシア陸軍の自動車化狙撃(機械化歩兵)師団・旅団や戦車旅団の自走ロケット砲兵連隊に配備されており、9K58「スメルチ」と共に運用されている。
ロシア以外ではシリアにも供与されている。
スペックデータ †
乗員 | 4名 |
全長 | 10.8m |
全幅 | 2.8m |
全高 | 3.2m(移動時) |
戦闘重量 | 20t |
エンジン | ZIL-375 4ストロークV型8気筒液冷ガソリンエンジン×2基(出力177hp) |
最大速度 | 65km/h(路上) |
航続距離 | 570km |
携行弾数 | 16発 |
兵装 | 16連装220mmロケット砲×1基 |
連射速度 | 16発/8秒(一斉射撃時)・2発/秒(単発射撃時) |
使用弾薬 †
タイプ | 9M27F | 9M27K1 | 9M27K2 | 9M27K3 | 9M59 |
全長 | 4.832m | 5.178m | 5.2m | 5.178m | |
重量 | 280kg | 270kg | |||
直径 | 220mm | ||||
弾頭 | ユニタリー HE-Frag (100kg) | 90kgコンテナ (N9N210 対物集束弾×30発) | 89.5kgコンテナ (PGMDM/PTM-1 対戦車地雷×24発) | 90kgコンテナ (PFM-1対人地雷 ×312発) | 89.5kgコンテナ (PTM-3指向性 対戦車地雷×9発) |
射程距離 | 10〜35km | 8〜34km | 10〜35km |
バリエーション †
- 9P140:
ZIL-135トラックに架装された標準型の発射機。
- 9T452:
ZIL-135トラックに架装された標準型の弾薬運搬車。
- 9K152「ウラガン1M」:
ベラルーシ製MZKT 8輪トラックにロケット弾発射機を搭載した改良派生型。
BM-30と同じ300mm多連装ロケット砲を搭載する事も可能である。
- 9A53「ウラガンU」:
MZKT-7930 8輪トラックに15連装発射機を2基搭載した改良派生型。
発射機はモジュール化されており、組み換えによりBM-30およびBM-21のロケット弾を使用可能。
- バスティオン03:
ウクライナで試作された改良派生型。
KrAZ-63221RA 6輪トラックに発射機を搭載した。
- ブレヴィイ(Bureviy:嵐の意):
ウクライナでの近代化型。
タトラT815-7T3RC1 8×8トラックのシャーシに発射機を搭載した。
最新のデジタル射撃管制装置を搭載している。