Last-modified: 2023-03-05 (日) 12:28:22 (212d)
【B747F】 †
Boeing 747F.
ボーイング社の超大型旅客機・B747の純貨物型。
「F」は貨物船を表す「Freighter」の略*1。
B747は、そもそもアメリカ空軍への採用を目指して輸送機として設計・開発された機体である。
また、開発当時は超音速旅客機の登場が想定されていたため、旅客モデルも貨物機への転用を考慮されていた。
この理由から、操縦席と客席*2は2階部分に設置されている。
貨物機独特の特徴として、キャビンに窓が無い場合が多い。
ただし、乗員乗客用の区画に若干の窓がある機体、旅客機から改修されたため窓が残っている機体も多い。
出入り口として機首部分に上方に開くノーズドアと、側面に数個のカーゴドアを備えるのが一般的。
これもどちらかが欠落している機体が多い。
ペイロードは機体中央のメインデッキと、それより小型の下部デッキを持つ。
標準的なB747-400Fモデルのペイロード容積は690立方m、積載重量は約120t。
ただし、燃料消費量が重量に比例するため、常に満載されるわけではない。
関連:ジャンボジェット An-124 C-5 B747LCF AL-1
B747Fの主要機種 †
- B747-100F:
B747-100の貨物型。
- B747-200F:
B747-200Bの貨物型。搭載量110t。現在の主流。
- B747-300F:
B747-300の貨物型。
- B747-400F:
B747-400の貨物型。
搭載量117t。200型と同様のショートアッパーデッキである以外は旅客型に準ずる。
- B747-400ERF:
B747-400ERの貨物型。B747-400Fより航続距離を延長。
- B747-SRF:
日本の国内線専用機であるB747SRから改修された機体。窓有り。
- B747-8F:
B747-8の貨物型。旅客型よりも先に生産が開始された。
旅客型の生産が先に終了した*3ため、本型がB747シリーズ全体の最終生産モデルになった(2022年12月生産終了)。
*1 貨物輸送用途のB747としては、他にも貨客混在のC型やCOMBI型が存在する。
*2 貨物型では「荷主」や「技術者」など、貨物に付き添う必要のある人間がデッドヘッドとして搭乗するためのもの。
*3 旅客型の実質上の最終号機は大韓民国のフラッグキャリア・大韓航空に引き渡された。