Last-modified: 2017-07-22 (土) 08:01:52 (3d)

【B747-47C】(びーななよんなな よんななしー)

ボーイングB747-400旅客機のうち、特に日本政府専用機(カスタマーコード"7C")を指す型式番号。
ボーイング社内における規定であり、日本政府では通常通りB747-400と呼称している。

1987年、ボーイング社と購入契約を締結して2機を発注、1991年に引き渡された。

当時の防衛庁は安全上の理由から3機の導入を望んでいたが、予算の都合から2機しか導入されていない*1

超大型旅客機B747-400の国際線仕様をベースに、貴賓室・会議室などが追加されている。
ただし、アメリカ空軍が運用する同様の機体であるE-4VC-25(共に-200Bベース)と違い、空中給油には未対応。
主として外国への公式訪問に使用される他、事変に際して自衛隊や在外邦人の緊急輸送を行う事も想定されている。

本機は日本政府が初めて導入した政府専用機である。
これ以前の公務旅行は、事実上のフラッグキャリアであった日本航空のチャーター便で対応していた*2
しかし、1980年代のイラン・イラク戦争の際、イラン国内邦人保護のため特別機派遣が要請されるも、日本航空がこれを拒絶*3
自衛隊にも輸送手段がなかったため、邦人を脱出させる事が不可能になった*4
この醜態を受け、危地に送り込む事も想定した政府専用機が改めて必要となった。

当初、本機は総理府(現:内閣府)の所有する民間機扱いだったが、翌1992年に航空自衛隊へ移管され、軍用機扱いとなった。
現在の所属は航空支援集団特別航空輸送隊・第701飛行隊。根拠地は千歳基地

乗務員は全て自衛官だが、航空自衛隊B747-400の運用教則を保有していない。
このため、乗員の教導・機体整備・グランドハンドリングなどは一部日本航空に委託されている。
日本航空からB747が退役した後は、機体関連資格の取得支援業務は日本貨物航空に引き継がれている。

法令上、皇族・内閣総理大臣・国賓に類する賓客・衆議院議長・参議院議長・最高裁判所長官が利用してよい事となっている。
もっとも、日本国内の交通事情ではあえて政府専用の旅客機を手配するような公務は少なく、飛行回数は決して多くない*5
用途はあくまで公務のみに限られており、単に要人が移動するからというだけの理由では使用許可が下りない。

B747-400が旧式化して民間各社が機体更新を行った*6ため、2017年現在、日本で運用される最後の旅客型B747となっている。
この事によって機体の保守管理が困難になったため、2018年度限りで用途廃棄される予定。
B777-300ERを後継機とする事が内定しており、これに伴い、機体整備などの委託先も日本航空から全日本空輸に移る予定である。

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内装

「VIP専用機」としてかなりの改装が施されており、座席数は150席程度と言われている。
キャビンの構成は以下のようになっているという。

一階席
貴賓室
一般には非公開*7
秘書官室
11席。ビジネスクラス相当の座席になっている。
会議室
4席。改装して兵員・避難民向けの一般客室に変更可能。
事務室
2席。改装して兵員・避難民向けの一般客室に変更可能。
随行員室
33席。秘書官室と同様ビジネスクラス相当の座席。
一般客室
89席。プレミアムエコノミー相当の座席だが娯楽設備はない。マスコミなどの民間人に対しては運賃が請求される。
記者会見席
3席
二階席
コックピット
軍用機であるためIFFなどが追加。天井の天測用ハッチに器材を取り付けて国旗を立てることもできる。
また、2マンクルー対応の操縦系統であるが偵察航法幹部が乗務し、3マンクルーで運用されている。
通信室
運航要員室
25席。
休憩室

*1 当初は民間機として導入されたため、3機分の機体番号が予約されていたが、導入が2機にとどまったため残り1機分の番号は空き番のままとなってしまった。
*2 国内の公務旅行では目的地により全日本空輸や東亜国内航空(日本エアシステム)のチャーター機が用いられることもあった。
*3 乗員の安全を保証できない事から労働組合が協力を拒否した。
*4 件の邦人は結局のところ、トルコ政府が派遣したトルコ航空の特別機により救出された。
*5 そのため、導入当初は「宝の持ち腐れ」という批判もあった。
*6 B747-400の直接の後継モデルはB747-8だが、2017年現在の日本では貨物機型が日本貨物航空で運用されているのみにとどまっている。
*7 この措置は徹底したものであり、特別航空輸送隊が部外に公表しているパンフレットでもこの部分については触れられていない。

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