Last-modified: 2020-10-04 (日) 07:11:01 (979d)
【B2707】 †
Boeing B2707(733-290).
1960年代にボーイング社が開発を進めていた超音速旅客機(SST)。
当時、超音速旅客機としてはロッキード社のL-2000、英仏共同開発のブリストル223(後のコンコルド)、旧ソ連のツポレフTu-144といった機体が開発されていたが、本機はこれに対抗する機体として開発が始まった。
開発当初は「ボーイング733-290」と呼ばれ、全長83メートル、最高速力マッハ2.7、ペイロードは乗客・乗員229人で可変後退翼を有する構造だったが、最終的に可変後退翼は省かれた形で開発が行われることになった。
パンアメリカン航空の15機を筆頭に、世界26の航空会社から合計122機の受注を得た(日本については後述)が、1971年3月24日、連邦議会が1億3400万ドルに及ぶ開発費の援助を拒否したことにより、本計画は頓挫することになる。
日本では、当時のフラッグキャリアであった日本航空が8機を発注していたが、計画の頓挫に伴って自然と立ち消えた*1。
本機のモックアップは一度解体されたが、19年後に買い取られ、一部が再組立されてカリフォルニア州サンカルロスにあるヒラー航空博物館に展示されている。
B2707のデータ(予定) †
全長 | 96.9m |
全幅 | 43.18m |
巡航速度 | マッハ2.7 |
巡航高度 | 60,000ft(18,300m)以上 |
推進方式 | ジェットエンジン(ターボジェットもしくはターボファン)×4基 |
推力 | 267kN(60,000lbf)×4基 |
乗客 | 250〜321人 |