Last-modified: 2016-07-17 (日) 09:21:20 (253d)

【B-24】(びーにじゅうよん)

Consolidated B-24"Liberator*1".

アメリカのコンソリデーテッド社?が、1930〜1940年代に開発・生産した四発重爆撃機
ボーイングB-17と並び、アメリカ陸軍航空隊の主力爆撃機として用いられた。

本機は元々、コンソリデーテッド社が軍部から提示された「B-17ライセンス生産」を断る代案として「モデル31」哨戒飛行艇をベースに「モデル32」として開発された。
当初の機体は440km/hと低速だったが、その後、排気タービンを備えた改良型が量産され、英国で「LB-30A/LB-30B」として哨戒に用いられていた。

更にその後、本国向けにもターボチャージャーを備えたC型・D型が生産され、B-17よりも長い航続距離ペイロードを活かして太平洋・大西洋の両戦線で活躍した。

このため、爆撃機として以外に対潜哨戒機(PB4Y-1)や輸送機としても用いられ、高い評価を得ている。

機体構成は主翼を高翼配置とし、上下に高い胴体(幅は比較的薄い)を持つ。
また、航続距離を延ばすために主翼は「デービス翼」と呼ばれるグライダーのような細長い直線翼をモデル31から流用している。
しかし「銃弾を浴びると飛行安定性が崩れる」「飛行高度がB-17よりも低い」「巻き上げ式の爆弾倉扉が構造上弱い」などの欠点もあり、運用者からの評判はあまり芳しくなかった。

このため、欧州戦線では武装を強化したB-17、太平洋戦線ではさらに航続距離を増したB-29に主軸の座を譲っていった。

本機の生産はコンソリデーテッド本体の他、ダグラス・フォード*2ロッキードでも行われ、合計18.431機(+海軍向けの1,000機)が第二次世界大戦終戦直前まで生産された。
これは第二次世界大戦におけるアメリカ軍航空機の中でも最多の記録であった。

スペックデータ

タイプB-24JPB4Y-2
乗員10名
全長20.5m22.7m
全高5.5m8.9m
全幅33.5m
翼面積97.36
自重14,790kg17,130kg
全備重量29,480kg28,123kg
発動機P&WR-1830-65「ツインワスプ」
空冷星形複列14気筒×4基
(出力1,200馬力)
P&W R-1830-94×4基
(出力1,350馬力)
速度
(最大/巡航)
467km/h(高度7,625m)/ 346km/h400km/h(高度3,660m)/254km/h
上昇限度8,540m5,580m
航続距離3,380km(爆弾2,300kg搭載時)4,232km
武装ブローニングM2 12.7mm機銃×10丁、爆弾5,830kg12.7mm機銃×12丁、爆弾3,630kg


派生型(カッコ内は生産・改修機数)

  • XB-24(1機):
    試作機。社内呼称モデル32。

  • XB-24B:
    XB-24のエンジンをR-1830-41に換装した型。

  • YB-24(7機):
    増加試作機。

  • B-24A:
    米陸軍向け初期量産型。

  • XB-24B:
    排気タービン付きエンジンを搭載した原型機。

  • B-24C(9機):
    エンジンをR-1830-41に換装した型。
    操縦席後方と尾部に連装銃座を搭載。

  • B-24D(2,828機):
    大量生産型。
    C型より機銃を変更、増備。

  • B-24E(801機):
    フォード社で製造されたB-24Dの呼称。エンジンやプロペラを小改良した。

  • XB-24F(1機):
    D型を改修した加熱式防氷装備試験機。

  • B-24G(430機):
    機首部に銃座を持つ長胴型。
    ノースアメリカン社製。

  • B-24H(3,100機):
    G型の量産型。機首に動力砲塔を搭載した。

  • B-24J(6,678機):
    H型を改良した第二期量産型。

  • XB-24J(1機):
    前方視界改善試験機。
    機首部分をB-17の物に交換している。

  • XB-24K(D型1機):
    単垂直尾翼の試験機。

  • B-24L(1,667機):
    尾部銃座を手動2連装のものにした生産型機。

  • B-24M(2,593機):
    J型に軽量化された尾部銃座を搭載した型。

  • XB-24N:
    単垂直尾翼の試験機。

  • YB-24N(7機):
    単垂直尾翼の増加試作機。

  • B-24N(5,186機):
    単垂直尾翼の量産型。

  • リベレーターI:
    イギリス空軍向け沿岸哨戒型。対艦船レーダー、腹部銃座を装備。
    YB-24およびB-24Aのイギリス名称。

  • LB-30A:
    YB-24を改修した非武装の英空軍向け輸送機型の呼称。

  • LB-30B:
    リベレーターIIを輸送機に改装した機体の呼称。

  • F-7:
    写真偵察機型。

  • リベレーターII:
    イギリス空軍向け重爆撃機型。
    B-24Aとほぼ同じだが機首部が延長され、4連装機銃座を装備する。

  • リベレーターIII:
    イギリス空軍向け。D型の機銃を換装。

  • リベレーターGR.V:
    イギリス軍向け対潜哨戒機。D型にレーダーや対潜ロケット弾などを装備した。

  • XB-41:
    編隊擁護用ガンシップ。試作のみ。

  • C-87「リベレーター・エクスプレス」:
    輸送機型。

  • R2Y「リベレイター・ライナー」:
    海軍向け輸送機。2機のみ生産。

  • PB4Y-1「シーリベレーター」:
    海軍向け哨戒爆撃機型。

  • PB4Y-2「プライバティア*3」:
    PB4Y-1の改良型。
    垂直尾翼を背の高い単垂直尾翼にしたほか、PB4Y-1での運用経験から、高高度飛行関連の装備は省かれている。


*1 英語で解放者の意。
*2 他社が1日1機ペースの生産だったのに対し、24時間体制で工場を稼働させて1時間に1機のペースで生産した。
*3 英語で「私掠船」の意。

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