Last-modified: 2019-11-08 (金) 11:54:57 (10d)

【AW101】(えーだぶりゅーひゃくいち)

Agusta-Westland AW101 Merlin(マーリン)*1.

旧称EH101。本来「EHI 01」とする予定だったが、タイプミスしたまま採用されたという。

EHI社(イギリスのウェストランド社とイタリアのアグスタ社の合弁)の開発した対潜ヘリコプター
同社はアグスタウェストランドとして再編され、2007年に機種名がEH101からAW101へ改められた。

BERP(英国実験ローター計画)の研究成果に基づき、先端形状が工夫された5枚のローターブレードを持つ。
ローター揚力の割にコンパクトな上、23mm弾の直撃に耐えうる強度がある。
また、二重化されたローターハブや、3発のターボシャフトなどを持ち、信頼性が非常に高い。

反面、エンジンが多いため、稼働率や維持コストの面では不利だとされている。
加えて、ローターの構造上オートローテーションが困難。
これもあってか、ランディングギアは、不時着時に12Gまでの衝撃に耐える設計となっている。

対潜捜索用にソノブイ散布装置・360度捜索レーダーディッピングソナーを装備。
武装はスティングレイ?・Mk46・MU90?などの対潜魚雷を最大4発搭載する。
また、オプションでAGM-84エグゾセシーイーグル?マルテ?などの空対艦ミサイルを搭載できる。
防御面では12.7mm弾に耐える装甲を有する。

1,000km前後の航続距離と大型のキャビンを持ち、輸送ヘリコプターや救難機としての任にも耐える。

このため、日本の警視庁航空隊にも「おおぞら1号(機体記号:JA01MP)」として採用されていたが、同機は2018年6月に退役している。

スペックデータ

マーリンHM.1
乗員3〜4名
搭載容量マーリンHM.1:
兵員26名(乗客30名)または担架4台(ソナーを取り外した状態)
5tのペイロード
AW101:
兵員30名または完全装備の戦闘部隊40名または担架16台
3,050kg(内部)/5,520kg(外部)のペイロード
主ローター直径18.59m
主ローター面積271.51
全長22.81m
全高6.65m
胴体長19.53m
胴体幅4.6m
空虚重量10,500kg
最大離陸重量14,600kg
エンジンロールス・ロイス/チュルボメカ RTM322-01ターボシャフト×3基
出力2,100hp(1,566kW)(離昇出力)
超過禁止速度309km/h
巡航速度278km/h
航続距離833km
海面上昇率610m/min
実用上昇限度4,575m
兵装スティングレイ?対潜誘導魚雷×4発、Mk.11 Mod3爆雷
オプションでAGM-84エグゾセシーイーグル?・シーキラー/マルテASMを搭載可能
アビオニクスSmiths Industries OMI 20 SEPデジタル自動飛行制御システム
BAEシステムズ LINS300リングレーザージャイロ
リットン・イタリア LISA-4000ストラップダウン姿勢方位基準装置(AHRS*2
セレックス・ガリレオ「ブルーケストレル5000」海上監視レーダー
Racal Orange Reaper ESM
トムソン・マルコーニ AQS-903音響プロセッサ
アクティブ/パッシブソノブイ
トムソンシントラ FLASH ディッピングソナーアレイ


CH-149
乗員5名(機長副機長航空機関士SAR要員2名)
搭載容量兵員15〜20名、メディック付きストレッチャー2台
主ローター直径18.59m
主ローター面積278
全長22.81m
全高6.65m
空虚重量10,500kg
最大離陸重量14,600kg
エンジンGE T700/T6A1ターボシャフト×3基
出力2,100hp(1,600kW)
超過禁止速度280km/h
航続距離1,389km
実用上昇限度3,000m
海面上昇率10.2m/s
翼面荷重53.8kg/
パワー/マス0.459kW/kg


派生型

  • EH101:
    民間及び軍用型原型機。

  • マーリン HM.1:
    イギリス海軍向け対潜哨戒機。

  • マーリン HM.2:
    HM.1のアビオニクス改修型。

  • マーリン HC.3/HC.3A:
    イギリス空軍向け輸送型。
    空中給油機構の装備、燃料タンクの拡張、降着装置に複列車輪が採用されている。
    HC.3Aはデンマーク空軍に引き渡される予定だった機体を購入したもの。
    現在は全機海軍のコマンドヘリコプター軍に移管されている。

  • マーリン HC.3i:
    HC.4のつなぎとして開発された暫定型。ローターヘッドの折り畳み機構を持つ。

  • マーリン HC.4/HC.4A:
    HC.3/HC.3Aの改修型。
    HM.2のコックピット、テールローター/ブレードの折り畳み機構などを持つ。

  • EH101 ASW(SH-101A):
    イタリア軍向け対潜哨戒型。

  • EH101 AEW(EH-101A):
    イタリア海軍向け早期警戒型。

  • UH-101A:
    イタリア海軍向け汎用輸送型。

  • HH-101:
    イタリア海軍向け戦闘捜索救難型。

  • CH-148「ペトレル」:
    カナダ軍が計画した対潜ヘリコプター型。後に政権交代によって中止*3

  • CH-149「チノ」:
    カナダ軍が計画した捜索救難型。上記と同じくキャンセル。

  • CH-149「コルモラント」:
    カナダ軍向け捜索救難型。

  • MCH-101:
    海上自衛隊の掃海・輸送用機。MH-53Eの後継として10機導入された。
    1号機は完成品輸入として納入され、2号機は川崎重工業によるノックダウン生産、3号機以降はライセンス生産となっている。

  • CH-101:
    しらせ(2代)艦載機として用いるため、従来使用されてきたS-61A-1の後継として文部科学省の予算で導入され、海上自衛隊に運用を委託された輸送機型。3機導入。
    なお、(非武装地帯である南極大陸で飛行する)任務の関係上ミサイル接近警報装置は搭載されていない。

  • VH-71
    アメリカ海兵隊の次期大統領専用機「マリーンワン」(旧名称US101)。
    27機導入予定だったが、2009年6月に開発契約を破棄。
    詳しくは該当項目を参照のこと。


*1 コチョウゲンボウの意。
*2 Attitude and heading reference system.
*3 結局、S-92がCH-148として採用された。

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