Last-modified: 2017-07-22 (土) 11:30:06 (25d)

【A300-600ST】(えーさんまるまるろくまるまるえすてぃー)

Airbus A300-600ST*1"Beluga"
エアバスインダストリー社が、A300-600Rをベースに開発した大容積物品輸送用の貨物機で、1996年1月に就航を開始している。

それまでエアバスでは、自社製航空機の胴体・主翼などの大容積貨物を欧州各国の協力会社からフランスの最終組立工場へ輸送するのに、アメリカ製の四発ターボプロップ貨物機エアロスペースラインB-377SGT『スーパーグッピー』」を使ってきたが、原設計が1940年代の機体であり、老朽化・陳腐化が著しかった同機を代替するために開発された。

ちなみに同機は、元々ボーイング社が1940〜1950年代に開発・生産していたレシプロ旅客機B377『ストラトクルーザー』」をベースに、宇宙ロケットなどの大容積貨物を運搬するために改造した機体である。
このため「すべてのエアバスはボーイングの翼によって届けられた」とも揶揄されていた。

大容積貨物の搭載に特化された機体デザインと白を基調とした塗装から、通称「ベルーガ」(白イルカ)とも呼ばれ、スーパーグッピーに代わってエアバス社の機体生産を支えている*2*3

また、1996年8月にはエアバス・トランスポート・インターナショナル(ATI)という、本機の運用母体となる会社が設立され、本来の業務であるエアバス製コンポーネントの輸送以外にも業務内容を拡張している。
これまでに宇宙関連製品(人工衛星ISS?の実験棟)、軍用機材、ヘリコプター、絵画などを輸送した実績を持つ。

なお、エアバスでは本機の後継となる大容積貨物輸送機の調達を計画している。
こちらはA330をベースに製作される予定で、2019年以降、順次本機と交代する予定だという。

スペックデータ

乗員2名(機長副操縦士
全長56.15m
全高17.24m
全幅44.84m
主翼面積
(基準翼面積)
122.40
胴体直径7.31m
貨物室全長37.7m
貨物室床面積約100
貨物室容量約14,000m³
最大離陸重量155t
最大積載量47t
エンジンGE CF6-80C2A8ターボファン×2基(推力26.7t)
最大巡航速度マッハ0.82
航続距離2,779km(積載量40t)
4,632km(積載量26t)
実用上昇限度約10,700m(35,000ft)



*1 Super Transporterの略。
*2 総二階建ての超大型機であるA380については、本機の貨物室にも収まらないコンポーネントがあるため、専用の船と車両を用いた輸送がメインになっているという。
*3 エアバスのライバルであるボーイング社にも「B747LCF『ドリームリフター』」という、本機と同様の設計コンセプトで作られた機体がある(こちらは中古のB747-400からの改造機)。

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