Last-modified: 2016-07-20 (水) 18:22:52 (515d)

【A-7】(えーなな)

Vought A-7 Corsair II(コルセア・ツー)
ヴォート社がA-4「スカイホーク」の後継機として開発した、単発単座の亜音速軽艦上攻撃機
F-8「クルセイダー」艦上戦闘機を基に1962年から開発が開始され、1965年に初飛行した。
超音速性能や搭載能力は求められていなかったため、ペイロードが大きく、軽量・安価で航続距離も長い。

エンジンは、F-111に搭載されているP&W製TF30ターボファンA/B非搭載モデルであるTF30-P-6を搭載していたが、B型からはコンプレッサーストールの解消のためにTF30-P-8エンジンに換装されている。
固定武装としてA〜C型はコルト?Mk12? 20mm機関砲を2門、D・E型はM61A1を1門搭載し、通常爆弾ロケット弾AGM-45などを携行した。
また、D型はAN/AAS-35「ペイヴ・ペニー」レーザー目標指示器とペイブウェイ誘導爆弾を搭載し、E型はAGM-65AGM-88の発射能力を持つ。

1965年に初飛行し、1967年には初期型A-7Aがベトナム戦争に投入されている。
また、アメリカ空軍でもF-100の後継機として採用されたが、「海賊」という名が嫌われたせいか、「SLUF*1」なる愛称が使用され、「コルセアII」の愛称は決して使われなかったという。

1990年頃まではアメリカ海軍の主力艦攻であったが、湾岸戦争を最後にF/A-18などに主力の座を譲り、1991年に退役している。
アメリカ空軍ではA-10F-16に置き換えられ、1993年に全機退役した。

アメリカ軍以外にタイ、ポルトガル、ギリシャ軍で陸上機として採用されている。

スペックデータ

タイプA-7AA-7BA-7CA-7DA-7E
乗員1名/2名(練習機型)
全長14.06m
全高4.88m
全幅11.80m
主翼面積34.8
重量
(空虚/運用時)
9,033kg/13,200kg
最大離陸重量19,050kg
エンジンターボファン×1基
P&W TF30-6P&W TF30-8P&W TF30-408アリソン TF41-A-1
推力63.3kN)
アリソン TF41-A-2
推力64.5 kN)
速度
(最高/巡航)
マッハ0.9 / 860km/h
航続距離4,600km(300 USガロン外部燃料タンク×4基搭載時)
2,645nm(フェリー時)
戦闘行動半径600nm(Hi-Lo-Hi)
実用上昇限度12,800m
海面上昇率2,460m/min
上昇率76m/s
固定武装コルトMk12 20mm機関砲×1門M61A1 20mmバルカン砲×1門
(弾数1,030発)
ハードポイント翼下×6ヶ所及び胴体下部×2箇所。最大6,804kgまでの兵装を搭載可能。
空対空ミサイルAIM-9「サイドワインダー」×2発
対レーダーミサイルAGM-45「シュライク」×2発
AGM-88「HARM」×2発
空対地ミサイルAGM-62「ウォールアイ」×2発
AGM-65「マーベリック」×2発
爆弾/ロケット弾/増槽Mk.82 or Mk.80シリーズ
ペイヴウェイ
GBU-8 HOBOS×2発
GBU-15 TV誘導/赤外線誘導爆弾
各種核爆弾(B28/B43/B57/B61/B83)×4発
LAU-10ロケット弾ポッド×4基(Mk.32「ズーニー」ロケット弾を装備)
増槽(300 USガロン、330USガロン or 370USガロン)×4基


派生型(カッコ内は生産・改修機数)

  • A-7A(199機、うち開発原型機3機):
    TF30-P-6エンジンを搭載するアメリカ海軍向け初期生産型。

  • A-7B(196機):
    A型のエンジンをTF30-P-8に換装し、推力を向上させたアメリカ海軍向け改良生産型。

  • A-7C(67機):
    B型のアビオニクスを改良しTF30-P-408エンジンを搭載した型。
    E型までの中継ぎとして生産された。

    • TA-7C(A型・B型65機):
      アメリカ海軍向けの複座練習機型。

  • A-7D(459機):
    アメリカ空軍向け量産型。
    エンジンRR・スペイライセンス生産であるTF41-A-1にしたほか、電子装置の換装、空中給油受油口の装備、機関砲M61A1に換装するなど変更点が多い。

  • A-7E(535機):
    アメリカ海軍向け主力量産型。
    D型の海軍仕様で、エンジンは出力をやや強化したTF41-A-2となった。

  • A-7G:
    スイス空軍向け。計画のみ。

  • A-7H(60機):
    E型のギリシャ空軍向け生産型。

    • TA-7H(5機):
      H型の複座練習機型。

  • YA-7H(試作機1機):
    ヴォート社がE型をベースに自社開発したアメリカ海軍向け複座練習機型。

  • A-7K(30機):
    D型のアメリカ空軍州兵向け複座練習機型。
    D型から改造された機体と新造された機体がある。

  • A-7P:
    A型をE型相当に改修したポルトガル向け空軍向けの機体。

  • A-7F(試作機2機):
    D型の後継機として、P&W F100エンジンへの換装やアビオニクスの改良、夜間攻撃能力の強化を行った機体。
    F-16の採用により試作のみ。


*1 Short Little Ugly Feller:和訳すると「誰だ?チビの醜いフェラーと呼んだのは!」という意。

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