Last-modified: 2017-05-07 (日) 11:39:47 (52d)

【A-3】(えーさん)

Douglas A3D/A-3 Skywarrior(スカイウォーリア).

1950年代、アメリカのダグラス・エアクラフトが開発・生産し、アメリカ海軍に納入された大型艦上攻撃機

本機はもともと、当時大きくて重かった核兵器航空母艦で運用するプラットフォームとして、ノースアメリカン社の「AJ(A1J)『サヴェージ』?」とともに開発がすすめられていた機体であった。
海軍より提示されたスペックは「航空母艦より運用可能な、核爆弾の搭載を前提とした4.5tの爆弾搭載能力を持ち、3,700kmの戦闘行動半径を持つ艦上攻撃機」というものであったが、ノースアメリカン社の「XA2J『スーパーサヴェージ』」との競争試作の結果、本機が正式な開発契約を勝ち取り、開発が始まった。

後退翼に2基のターボジェットエンジンを搭載した本機は、1952年10月28日に初飛行して高い性能を示し「YA3D-1」として採用が決定。
続いて生産された量産型は1956年から部隊配備が開始され、SCB-27A改装を受けた「エセックス」級や更に大型化したミッドウェイ級フォレスタル級などに搭載された。
しかし、1961年にはより高速を出せるA3J「ビジランティ」のデビューに伴って早くも生産が終了。同時に核攻撃任務からも外された。
また、1962年には機体命名法の変更に伴い「A-3」と改められている。

その後の本機は、核兵器搭載のために確保された大きなペイロードを活かし、電子戦機空中給油機などに改修されて長く使われ、最後の機体が退役したのは1991年のことであった。
また、空軍でも軽爆撃機・「B-66『デストロイヤー』」として採用された。

ベトナム戦争にも投入され、主に機雷投下任務に使用された。

スペックデータ

A3D-2/A3B
乗員3名
全長23.27m
全高6.95m
翼幅22.10m
翼面積75.4
空虚重量17,836kg
積載重量31,750kg
最大離陸重量37,195kg
エンジンP&WJ57-P-10ターボジェット×2基
推力46.7kN(ドライ)/55.3kN(水注入時)
速度
(最大/巡航)
982km/h / 837km/h
航続距離3,380km
上昇限度12,495m
翼面荷重421kg/
固定武装イスパノ・スイザM3L? 20mm機関砲×2門(尾部ターレット、後に撤去)
兵装胴体内に通常爆弾や戦術核爆弾を5,800kgまで搭載可能。
Mk.82 500ポンド爆弾×12発
Mk.83 1000ポンド爆弾×6発
1,600ポンド爆弾×8発
2,000ポンド爆弾×4発
自由落下型核爆弾×1発


B-66「デストロイヤー」
乗員3名
全長22.9m
全高7.2m
翼幅22.1m
翼面積72.5
空虚重量19,300kg
積載重量26,200kg
最大離陸重量38,000kg
エンジンアリソンJ71-A-11またはJ71-A-13ターボジェット×2基
推力45kN
最高速度1,020km/h
戦闘行動半径1,500km
フェリー航続距離3,970km
上昇限度12,000m
上昇率25m/s
推力重量比0.35
翼面荷重361.4kg/
固定武装イスパノ・スイザM24? 20mm機関砲×2門(尾部ターレット
兵装胴体内に通常爆弾や戦術核爆弾を6,803.9kgまで搭載可能。


バリエーション(カッコ内は生産・改修機数)

  • XA-3A/XA3D-1(2機):
    ウエスチングハウス?J40エンジンを搭載する原型機。

  • YA-3A/YA3D-1(12機*1):
    先行量産型。P&W J57-P-6エンジンを装備。

    • YRA-3A/YA3D-1P(YA-3Aから1機):
      写真偵察型の試作機。

    • YEA-3A/YA3D-1Q(YA-3Aから1機):
      電子戦(電波妨害)型の試作機。

  • A-3A/A3D-1(50機):
    初期生産型。

    • TA-3A/A3D-1T:
      訓練機型。

  • A-3B/A3D-2(164機):
    全天候作戦能力を追加した機体。
    エンジンはJ57-P-10に換装している。

    • KA-3B(B型83機、EKA-3B×11機):
      空中給油機型。

    • NA-3B(B型2機):
      試験機型。

    • EKA-3B(B型8機、KA-3B×34機*2):
      電子戦・空中給油兼用型。

  • YRA-3B/YA3D-2P:
    写真偵察型の試作機。

    • RA-3B/A3D-2P(30機):
      写真偵察型。

      • ERA-3B(RA-3Bより8機):
        電子戦型。

      • NRA-3B(RA-3Bより6機):
        試験機型。

  • EA-3A/A3D-1Q(YA-3Aから4機):
    電子戦(電波妨害)型。

  • EA-3B/A3D-2Q(25機):
    電子妨害(情報収集)型。
    爆弾倉を与圧キャビンに改修している。

    • VA-3B(EA-3Bより1機):
      VIP輸送機型。爆弾倉に与圧式旅客キャビンを設置した。

  • TA-3B/A3D-2T(12機):
    爆撃手/航法士訓練型。

    • NTA-3B(TA-3Bより1機):
      試験機型。

    • UA-3B(TA-3Bより7機):
      汎用輸送機型。

  • B-66B「デストロイヤー」(72機):
    空軍向け軽爆撃機型。

    • RB-66A(5機):
      空軍向け写真偵察型。実質は試作機。

    • RB-66B(145機):
      空軍向け写真偵察型の生産モデル。

    • EB-66B(RB-66Bより13機):
      電子戦機型。

    • RB-66C(36機):
      空軍向け電子戦/電子偵察機型。オペレーター4人が搭乗。

      • EB-66C:
        RB-66Cを改称したもの。

    • WB-66D(36機):
      空軍向け天候偵察機型。オペレーター2名搭乗。

    • EB-66E(RB-66Bより55機):
      電子戦機型。

    • X-21:
      NASAで使用されていた層流制御実験機。WB-66Dがベース。
      主翼変更のために大きく膨らんだ背面が特徴。


*1 XA3D-1よりの改修型も含む。
*2 31機の資料もあり。

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