Last-modified: 2022-07-29 (金) 10:48:13 (311d)
【74式自走榴弾砲】 †
陸上自衛隊で運用されていた自走榴弾砲。
105mm榴弾砲M2A1の後継として1968年から開発が開始され、1974年に制式化された。
75式自走榴弾砲と平行して開発され、当初は本車を前線での直接支援用に、75式を全般支援用にする事が検討されていたが、最終的に口径が155mmに統一される事となったため、わずか20輌で生産が打ち切られた。
車体・砲塔はアルミ合金製の溶接構造で、73式装甲車の駆動系を流用しているが、外見上の共通点は少ない。
車体そのものは、73式の走行系を流用した76式対砲レーダ装置 JMPQ-P7?の牽引車であるKP140の車体部と共通した設計となっている。
車内配置は車体前部左側に操縦手席、右側に機関室があり後部が戦闘区画となっている。
主砲には純国産の30口径105mm榴弾砲を搭載し、砲塔上面には防盾付12.7mm重機関銃M2を装備する。
また、自走砲としては珍しく、浮航用キットを装着することにより水上航行が可能となっていた。
本車は、1975〜78年までに第1特科団*1隷下の第4特科群第117特科大隊に20輌が集中配備されたが、2000年3月の部隊廃止とともに全車が退役している。
関連:M108? アボット?
スペックデータ †
乗員 | 4名 |
全長 | 5.78m |
全高 | 3.2m |
全幅 | 2.87m |
重量 | 16.3t |
エンジン | 三菱4ZF 2ストロークV型4気筒空冷ディーゼル(出力300hp) |
登坂力 | 60% |
超堤高 | 0.7m |
超壕幅 | 2.1m |
最大速度 | 50km/h / 6km(浮航) |
行動距離 | 300km |
俯仰範囲 | -6〜+73度 |
最大射程 | 14.45km |
発射速度 | 10rds/min(最大) |
装甲 | アルミ合金 |
携行弾数 | 43発(105mm榴弾砲) |
兵装 | 主砲:30口径105mm榴弾砲×1門 副武装:12.7mm重機関銃M2×1挺 |
使用弾薬 | M1及び74式榴弾 M60及びM84発煙弾 M314系照明弾 M67成形炸薬弾 |