Last-modified: 2023-07-21 (金) 22:12:07 (70d)

【6号戦車】(ろくごうせんしゃ)

Panzerkampfwagen /Pz.kpfw. / Panzer .

第二次世界大戦期のドイツ陸軍で運用された重戦車
大分して、以下の2種が存在した。

6号戦車E型「ティーガー1」

Panzerkampfwagen Tiger Ausführung E(Ausf.E)/ Tiger I.

1935年、3号戦車4号戦車を上回る重戦車が構想され、そして1937年に30t級、105mm/L28、最大装甲厚50mmの「1号突破戦車」として開発が開始。
紆余曲折の後、1941年5月、敵戦車よりも強力な主砲と重装甲を施し、戦車部隊の先頭に立って敵を突破する為の重突破戦車を作ると言う構想が生まれ、その構想から前面装甲100mm、56口径の8.8cm主砲を搭載した戦車と生まれ変わり、バルバロッサ作戦で出現したソ連戦車T-34KV-1?の対抗の為にも突貫工事で開発が進められ、1942年7月に完成した。

基本構造はドイツ伝統の無骨な箱形、均質圧延装甲の溶接構造で、基本的に垂直装甲であること、車体配置や乗員も他のドイツ戦車と同じであり、これといって革新的な構造は取っておらず、伝統的ドイツ戦車といえる。

主砲は8.8cm高射砲FLAK)を原型とする8.8cm Kwk36L/56で、1,000mで120mmの装甲貫徹能力をもち、出現当時に存在したほぼ全ての連合国戦車をアウトレンジで一方的に撃破可能であった。
また、車体装甲も前面全体で100mmと、出現当時に連合国が運用していたあらゆる戦車が撃破不能の装甲を備えていた。
だが、その装甲と武装と引き替えに、重量は57tと過大であった為、機動力は劣悪であった。
その上、変速機や操向装置は壊れやすかったため、整備性も優れているとは言えず、各地でドイツ陸軍の兵站上の大きな負担となった。
それでも、本車は戦争終盤に各地の戦場で奮戦、連合国側に可能な限りの打撃を与えた。

スペックデータ

乗員5名
全長8.45m
車体長6.316m
全高3m
全幅3.705m
戦闘重量57t
懸架方式トーションバー方式
エンジンマイバッハ HL210 P45 水冷V型12気筒ガソリンエンジン
(出力700PS(700仏馬力、690hp、515kW))
最大速度40km(整地)
20〜25km/h(不整地)
行動距離
(整地/不整地)
100km/60km
武装KwK 36L/56 56口径8.8cm砲×1基
MG34 7.92mm機関銃×2挺
NbK39 90mmSマイン発射機×6基
装甲前面:100mm
側面および後面:60〜80mm
上面および底面:25mm


【各形式】
注:生産時期によって初期型・中期型・後期型が存在するが、キューポラ防盾?等、細部の手直しにとどまり、大差はない。

  • DW /供DurchbruchWagen?:突破車両の意):
    最初にVI号戦車として予定された突破戦車。車台試作のみ。

  • VK3001(H):
    DW胸邵郤屬鬟戞璽垢砲靴申天臣羸鐚崋崑罎了邵郤屐

  • VK3001(P):
    ポルシェ製の重型中戦車車台の試作車。
    電気式変速装置を装備。

  • VK3601(H):
    VK3001(H)の設計をベースにした重戦車車台の試作車。

  • VK4501(H):
    VK3601(H)の拡大版。後に「ティーガー機廚箸靴萄陵僂気譴拭

  • VK4501(P):
    ポルシェ製のTiger試作車。「ポルシェティーガー」や「タイガーP」とも呼ばれる。
    生産された車台は「フェルディナント」(後に「エレファント」に改称)重駆逐戦車へ流用された。

  • E型:
    ティーガー気箸盡討个譴詢婿嵯拭
    初期型と後期型でキューポラ防盾?等が異なる。

    • 極初期型(1942年5月〜1942年12月):
      円筒形キューポラ、複眼式の主砲照準器、砲塔後部の独特な形状のゲペックカステン(用具箱)など。
      履帯は初期生産20両は左右対称で生産21号車以降は左右共用(右側の履帯を逆にして左側にも使用)になっている。
      その他、部隊によってはゲペックカステンの追加装備、アフリカの第501重戦車大隊では放熱スリット付き排気管カバーやサイドスカート装備などの現地改修が施された。

    • 初期型(1942年12月〜1943年7月):
      一枚板の前部フェンダーや局面形状の排気管カバーが特徴。
      砲塔右後方側面の大型ピストルポートの廃止と同位置に(撃ち殻薬莢を捨てるための)ハッチの新設、操縦手視察口の装甲バイザー上のペリスコープ?用の穴を廃止。

    • 中期型(1943年7月〜1944年2月):
      背の低い新型キューポラ(7個のペリスコープ、スライド式ハッチ、対空銃架付)の採用、装填手用ハッチ前に前方監視用ペリスコープ、車体右後部に主砲用トラベリング・ロック追加、ツィンメリット・コーティングの標準仕様化。
      悪路の泥や雪から起動輪を守るため、第一転輪の外側1枚の撤去(東部戦線のみ)。

    • 後期型(1944年2月〜1944年3月):
      鋼製転輪(ゴムリング板を2枚のプレス鋼板でサンドイッチした構造の大転輪)の採用、転輪配置の変更、転輪数の削減(片側3枚→2枚)。

    • 最後期型(1944年3月〜生産終了まで):
      砲塔上面の装填手用ハッチ後方に対歩兵用の「近接防御兵器(Nahverteidigungswaffe)」を装備、主砲照準器を単眼式に変更、砲塔上面にピルツ(エンジンを交換するための簡易2tクレーンを取り付ける基部)を追加。
      ティーガー兇箸良品の共用化(主砲マズルブレーキや装填手ハッチ)。

  • Gerät 5-1702(17cm k43):
    大口径重砲を搭載した自走砲。計画のみ。

  • Pz.Sfl.V:
    通称「Sturer Emil(シュタール・エミール)」。
    VK3001(H)の車台に12.8cmカノン砲を搭載した対戦車自走砲。
    2両のみ生産、実戦投入された。

  • シュトルムティーガー(Sturmmörser Tiger):
    38cmロケット推進臼砲を搭載した自走突撃砲。
    損傷を受けたティーガー気魏造して製作された。

  • ベルゲティーガー:
    戦車回収車型。砲身部分をウィンチに換装している。
    軍で正式採用されたものではなく、破損したティーガー気鮓獣呂量鄒鐔ね中隊が独自に改造した車両である。

6号戦車B型「ティーガー2」

Panzerkampfwagen Tiger Ausf.B / Tiger .

1941年、上記のティーガー1の性能不足が開発中に指摘され、より長砲身の88mm/L71の搭載が計画された。
そして1942年10月に正式にティーガー2として開発が開始された。
その途中、パンター2との部品共通化が企画されながらも中止となり、開発に遅れをきたした。
そして1943年10月に試作車が完成、1944年に量産が開始された。

車体デザインは5号戦車の発展拡大型であり、上記のティーガー1とは全く関係がない。
車体構造は均質圧延装甲の溶接、乗員は5名である。
主砲は当時最高級の貫徹力をもつ8.8cm Kwk43/L71を搭載(1,000mで203mmの装甲を貫通する能力を持つ)し、IS-2?と言ったソ連新型重戦車も含め、全ての連合国戦車を撃破可能であった。
尚、初期型50両は「ポルシェ砲塔」と呼ばれる前面が丸く滑らかに成形された砲塔を搭載していたが、ショットトラップを起こす上に、製作に時間がかかるという理由から、その後はザウコフ型防盾?を持つ、「ヘンシェル砲塔」と呼ばれるタイプに変更された。
それぞれの前面装甲厚は前者が最大100mm、後者が前面180mmと極めて重装甲であった。
その反面、69.8tとティーガー1を超える重量から機動性は低く、駆動系の信頼性も低かった。

本車は火力、防御力において世界最高級ではあったが、出現はあまりに遅く、なおかつ配備数が少なすぎたため、戦況に影響を与えなかった。

なお、米軍からは「キングタイガー」、英軍からは「ロイヤルタイガー」と呼ばれた。

余談だが、その重量から、戦後も破壊されたTiger2の撤去ができず(Tiger2を牽引するには、もう一台Tiger2が必要、と言われている)、今も野ざらしとなった無残なTiger2をドイツ国内で見かけることが出来る。

スペックデータ

乗員5名
全長10.28m
車体長7.38m
全高3.09m
全幅3.75m
重量69.8t
懸架方式トーションバー方式
エンジンマイバッハ HL230 P30水冷V型12気筒ガソリンエンジン(出力700hp(520kW))
最大速度38km/h(整地)
20km/h(不整地)
行動距離170km(整地)
120km(不整地)
武装8.8cm KwK 43 L/71×1基(84発)
MG34 7.92mm機関銃×3挺(うち1挺は対空用)
装甲180mm/100mm(ポルシェ砲塔)傾斜10°(砲塔前面)
80mm 傾斜20°(砲塔側面・後面最大)
150mm 傾斜50°(車体前面最大)
80mm 傾斜25°(車体側面・後面)
40mm(車体上面・下面最大)


【派生型】

  • ヤークトティーガー?
    車体を延長し、固定戦闘室に12.8cm砲を装備した重駆逐戦車
    詳しくは別項を参照。

  • Gerät 809:
    対戦車自走砲型。K 18 173mmカノン砲を搭載する。
    G.W. Tiger(Geshützwagen Tiger:ティーガー火砲運搬車)、またはWaffenträger Grille17(大型兵装運搬車 グリレ17)とも呼ばれた。
    モックアップが1両製作されたのみで量産されず。

  • E-75:
    ティーガー兇慮綏兌嵶招弉茵
    車両自体は製作されなかったものの、サスペンションのみが実際に完成し、テストされている。


トップ 編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード 新規 一覧 単語検索 最終更新ヘルプ   最終更新のRSS