Last-modified: 2014-08-30 (土) 07:03:06 (1199d)

【予備役将校訓練課程】(よびえきしょうこうくんれんかてい)

Reserve Officers' Training Corps(ROTC).

軍隊予備役制度のひとつで、主に大学に設置され、志願した学生に軍事教練・幹部教育を施す施設・部隊
卒業後に現役将校として勤務する、もしくは予備役として登録する事が念頭におかれる。

アメリカ合衆国(後述)の他、フィリピン・韓国・台湾などにいくつかの類例がある。
ただし、軍隊における標準的な制度とは言い難い*1

アメリカのROTC

アメリカのROTCは、沿岸警備隊を除くアメリカ四軍の将校*2を育成するため、特定の州立大学や私立大学に設置されている教育課程であり、これに参加している学生は"Cadet(カデット)陸軍空軍)"、あるいは"Midshipman(ミジップマン)海軍及び海兵隊)"と呼ばれる。

本課程に参加している学生は、一般の学生に混じって授業を受けながら軍事訓練・初級将校としての教育を併せて受け、修了後は一般の士官学校や兵学校の卒業生と同様に初級将校に任官される。
そして、卒業後数年間は正規将校・予備役あるいは州兵として軍務につくことを義務付けられる。
在学中は基本的に招集されることはないが、国家非常事態の際には議会の命令により招集が可能となっている。

課程参加者は学費免除や奨学金などの恩給を受け取れ、卒業後は軍の士官として就職できる。
これは貧富の格差の大きなアメリカ社会では相当な厚遇だが、反面、参加条件もそれ相応に厳しい。
学業成績はもちろん、犯罪歴・借金の有無・身体能力のテストなど競争率の高い選定基準が設けられている。
また、参加後も「身体の鍛錬」「軍事科目と専攻科目の両立」「実技演習」など心身ともに高い能力を要求され続ける。

現在のアメリカ軍では、士官の40%がこの課程出身者であるという。

特に陸軍では、士官全体の半数以上(58%)が本課程出身者である一方、最少は海兵隊で、士官全体の11%しかいない*3
また、沿岸警備隊には制度そのものがない。


*1 「大学生に『卒業後に軍隊へ入ること』を条件に国が援助を与える」制度としては、日本にも「貸費学生」という制度があるが、本項のものとは趣旨が異なっている。
*2 特に陸軍のものを指し、海軍及び海兵隊のものは"NROTC"、空軍のものは"AROTC"と呼ばれている。
*3 そもそも海兵隊は、士官の養成が海軍と共通のものになっている。

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