Last-modified: 2023-02-18 (土) 14:56:06 (111d)
【名古屋飛行場】 †
愛知県の運営する飛行場。
書類上の所在は愛知県西春日井郡豊山町。
敷地は小牧市・春日井市・名古屋市北区にもまたがっている。
通称「県営名古屋空港」「小牧空港」。時刻表・行先案内・航空券などでは「名古屋(小牧)」の表記が一般的。
中部国際空港とはマルチエアポートの関係にある。
現在、本飛行場では主に地域航空会社・ビジネス機・消防・警察・その他ゼネラル・アビエーションを取り扱っている。
また、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の飛行研究拠点、三菱重工業名古屋航空宇宙システム製作所など、航空・宇宙に関する研究・開発・生産拠点も隣接している。
略史 †
本飛行場の歴史は1930年代、名古屋港の埋め立て地に設営された「名古屋国際飛行場」をルーツとする。
この飛行場は1944年に拡張工事のために一時閉鎖されるものの、まもなく太平洋戦争が終戦となり、この前後の混乱でそれ以上の工事は放置された*1。
1952年、連合軍の占領統治に際して接収されていた「小牧飛行場*2」の敷地を借りて民間定期航路を再開。
1958年の接収解除を受け、1960年に「名古屋空港」と改称し、愛知県の空の玄関として整備運用されていた。
しかし2005年、中部国際空港の開港に伴って需要の大半を喪失、以下のような事業縮小が行われた。
- 空港種別を「第二種空港」から「その他公共用飛行場」へ変更。
- 管理責任が国土交通省から愛知県に移された。
- 名称を「名古屋空港」から「名古屋飛行場」に変更。
- 二棟あったターミナルビルのうち一棟(旧国際線用ターミナルとして使われていたもの)が空港敷地から切り離され、ショッピングセンターとして売却された。
空港情報 †
種別 | その他公共用 (2005年2月16日までは第二種) |
滑走路 | 2,740×35(18/36) |
3レターコード | NKM (2005年2月16日まではNGO*3) |
4レターコード | RJNA (2005年2月16日まではRJNN) |
ILS | あり |
設置・管理者 | 愛知県 |
拠点空港 | フジドリームエアラインズ |
就航路線 †
自衛隊の配備部隊 †
本飛行場に隣接して航空自衛隊の小牧基地(JASDF Komaki Air Base)があり、以下の部隊が駐留している。
- 航空総隊隷下
- 航空支援集団隷下
- 第1輸送航空隊
- 第401飛行隊(C-130H/KC-130Hを装備)
- 第404飛行隊(KC-767Jを装備)
- 航空保安管制群
- 小牧管制隊
- 航空気象群
- 小牧気象隊
- 航空機動衛生隊
- 第1輸送航空隊
- 航空教育集団隷下
- 第5術科学校*5
- 防衛大臣直轄
- 航空警務隊
- 小牧地方警務隊
- 航空警務隊
※この他、本基地所在部隊以外の機体が名古屋飛行場の施設を利用することがある*6。
その他の官公庁航空組織(カッコ内は愛称) †
- 愛知県警察本部地域部
- 愛知県警察航空隊(ベル412EP(あけぼの)*7、BK117B-2/C-1(あさやけ1号・2号)、AW109E(あかつき)を装備)
- 愛知県庁防災局消防保安課
- 愛知県防災航空隊(ベル412EPI(わかしゃち)を装備。運航は中日本航空に委託)
- 名古屋市消防局消防部
- 名古屋市消防局航空隊(AS365N2/N3(のぶなが・ひでよし)を装備)
- 国土交通省中部地方整備局(災害対策用機としてベル412EP(まんなか)を装備。運航は中日本航空に委託)
- 宇宙航空研究開発機構(JAXA)(飛行実験・研究の拠点として「名古屋空港飛行研究拠点」を設置)
*1 この当時の敷地跡地は、現在は東邦ガス空見環境センターになっている。
*2 1944年、日本陸軍の「小牧陸軍飛行場」として開設されていたもの。
*3 現在は中部国際空港へ移管。
*4 フジドリームエアラインズとの共同運航便。
*5 航空交通管制に関する教育を担当する学校。
空自のみならず、陸自・海自における同種業務に従事する隊員への特技教育も受託している。
*6 これは、隣接する三菱重工業名古屋航空宇宙システム製作所(小牧南工場)で戦闘機やヘリコプターの定期整備が行われているため。
*7 テロ対策機としての改修が施されているという。