Last-modified: 2017-04-13 (木) 10:39:30 (74d)

【無防備都市宣言】(むぼうびとしせんげん)

ジュネーブ条約追加議定書で認められた戦時の降伏手続きの一つ。
正確には「無防備地区宣言」と呼ばれ、過疎地であろうと無人の荒野であろうと宣言することができる。

この宣言が行われた「無防備地域」は、相手国による占領が無条件で受け入れられる。
この宣言に反して無防備地域に軍備を置く事は、「虚偽の降伏」として戦争犯罪に問われる。

特定地域の戦災被害を避けたい場合や、防衛不可能と判断した地域を見捨てて撤退する場合に宣言される。
とはいえ、相手国側に罰則規定はなく、敵戦力が潜伏しているものと疑って攻撃を仕掛けても構わない。

また、この宣言で多少なりとも抑止されるのは都市・地域への直接的な攻撃のみである。
相手国が占領を行った時点で宣言は完了し、その後に当該地域へ軍事力を展開する事は制限しない。
また、無防備地域に対する敵の進駐を確認した後に奪還作戦を実行する事も制限しない。

総体的に言って、無防備都市宣言に戦争での流血量を減らす効果はない。一時的に戦力が温存されるのみである。
敵の戦力を温存させたまま領土を失うのであるから、最終的には味方により多くの苦難を強いるのみの結果になりやすい。
もちろん適切な戦略に基づいて行われた場合には例外もあるが、戦争において流血を企図しない戦略は有り得ない。

またそもそも、敵方はそのような無防備地区宣言を信用しない傾向にある。
防衛の放棄が宣言された時点で当該地域の治安は崩壊し、宣言を遵守させるような統制は喪われるものと予想されるからだ。
占領の過程で市民の暴動・抵抗が発生しないとは到底考えられず、よって市街の占領は非合法戦闘員の出現を念頭において行うべきである。
つまり、占領軍は全ての現地市民が潜在的な非合法戦闘員であるものと疑ってかかる。
―――このような前提条件で行われる軍事的占領・軍隊による治安維持は、非常に高い蓋然性で虐殺的な衝突を引き起こす。

関連:敗北主義

無防備都市化条例

近年、日本では革新系市民団体*1の主導により、いくつかの地方自治体で「無防備都市化条例」を制定させようとする活動がある。

法学的観点から言えば、これは全く無益な考えと断ぜられる。
以下に挙げるような種々の問題が指摘され、全ての自治体で否決されている。

  • そもそも無防備都市(地域)宣言とは「戦時における地域単位での降伏宣言」である。
    よって、(2017年現在)世界のどの国とも交戦状態にない現在の日本においては意味を持たない。
  • 防衛政策は日本国政府の専管事項である。
    よって、地方自治体はこれに関与する権利がない。
  • この宣言は、政治的工作によって日本国の防衛能力を削ぐ意図があるもの(潜在的な利敵行為)と解釈され得る。
    よって、宣言者およびその支援団体は刑法における「内乱罪*2」「外患誘致罪*3」「外患援助罪*4」に問われる*5
    また、日本国政府は当該宣言がなされた自治体及びその行政権を握っている者をテロリストと認定し、これを抹殺せしめる目的で治安出動を命じる事ができる。
  • 敵国側に罰則規定はない。
    そして前述の理由から、この宣言が成されるような地域は相当に不穏な情勢に置かれる。
    戦略の定石を考えれば、そのような地域を占領するに際して空爆や市街戦が発生しないとは考えにくい。
  • 無防備地域宣言には自発的解除や例外に関する規定がない。
    よって、ある状況でのみ自衛隊の進入を受け入れる、などという事はできない。
    いかなる大災害が発生し、どれほど困窮しようとも自衛隊の災害派遣出動を拒絶しなければならない。

*1 運動の主体は「無防備地域宣言運動全国ネットワーク」と呼ばれる団体であるが、この運動には新左翼党派のひとつ「民主主義的社会主義運動(MDS)」が深く関与しているという。
*2 国内で政府に対する武力闘争を起こし、日本国政府の統治機構を破壊しようとする罪。
*3 他国が日本国へ武力侵攻を行うよう仕向ける罪。
*4 日本国へ武力侵攻を行う国家の軍隊戦闘員として参加したり、兵站を提供したりする罪。
*5 ちなみに上記のいずれの罪も死刑が法定刑として定められており、外患誘致罪に至っては法定刑が死刑しか存在しない。

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