【蜜の罠】(みつのわな) †

Honey Trap(ハニートラップ).

スパイ活動におけるヒューミントの技法のひとつ。
工作対象となる人物に異性の工作員を接触させ、性欲を軸として行動を操る。

標的が同性愛者であるとか幼児性愛者であるとか猟奇殺人鬼であるとかいう場合もあって、それはそれなりに配慮される。

直接接触する工作員の安全確保が困難であり、人員を使い捨てる前提で実施される場合が多い。
このため、性的差別が顕著で、貧富の差が激しく、転職の困難な抑圧的社会であるほど蜜の罠の工作員を確保しやすい。
経済や社会制度が自由化するとともに実行困難になり、相対的に共産圏が有利な傾向にあるという。

典型的には以下のような目的で実施される。

• 親密な関係を構築し、親しい相手なら把握できていて当然の情報を入手する。
  例えば「次はいつ会えるの？」と聞いて「仕事の都合で半年後まで会えない」と言われれば、その人物を半年に渡って拘束するような計画があるとわかる。
• 性的なスキャンダルとなるような来歴を作り出し、脅迫に利用するか暴露して失脚させる。
  例えば20世紀前半の欧米において、同性愛者であると発覚する事は公人としての経歴の終わりを意味した。
• 複数人と同時に関係を持つなどして意図的に痴情のもつれを演出し、人間関係を破壊する妨害工作。
• 暗殺・誘拐・窃盗を行うために、人目につかない場所での密会を手配する。