Last-modified: 2014-11-24 (月) 15:40:32 (3046d)
【包囲】 †
envelopment
自軍の戦力を集結させつつ、敵戦力を分散させる事。
基本的には自軍をいったん分散させ、一つの敵部隊に対して2カ所以上から一斉に攻撃する事を指す。
そうする事によって敵は応戦のための戦線を2カ所以上作らなければならなくなり、火力が分散する。
また、遮蔽物などの地理的条件は敵との位置関係によって変化するため、地勢的な優位を確保させない事ができる。
加えて、敵にとっての安全地帯が少なく、機動・撤退の経路が限定されるため、敵の行動を予測しやすくなる。
反面、分散によって個々の部隊の戦力が低下するため、各個撃破される恐れがある。
包囲戦術の例 †
例1 †
□□□ ↓↓↓ ↑↑↑ □→←■■■ □→←■■■ □→←■■■
上図では『■』の部隊が『□』の部隊に包囲されている。
『□』の側は全ての火力を一カ所の敵に集中させている。
翻って『■』の側は戦力を2分割して二つの戦線を同時に支える事を強いられている。
ただし、上図における『□』側は潜在的な危険を抱えている。
『■』側に交戦していない余剰戦力が存在するからだ。
例2 †
□ ↓ ↑ □→←■■■ □→←■■■ ■■■→←□ ↓↓ ↑↑ □□
ダメな包囲の例。
『□』側が戦力を分散させすぎて火力を集中できていない。
火線の薄い右上または右の『□』が集中攻撃を受けて撃破され、包囲が崩れるだろう。
例3 †
□→←■ □□→←■ ↓↓ ↑↑ ■■■ □→←■ □□→←■ ↑↑ ↓↓ ■■
例1の状況から戦況が逆転した例。
『■』側の余剰戦力が左右両翼に展開され、『□』側が逆に包囲されてしまっている。
例4 †
□□□ ↓↓↓ ↑↑↑ ■■■ ■■ □→←■■ □→←■ □→←■
例1の状況から『□』側の包囲が突破された例。
『■』側の余剰戦力が上部の『□』に突撃し、戦線が後退して包囲が破られている。