Last-modified: 2015-12-31 (木) 13:12:11 (714d)

【非対称戦争】(ひたいしょうせんそう)

戦力を数値化して比較した場合、劣勢側の勝機を見い出すのが不可能に思えるほど膨大な戦力差のある戦争。

普通は軍事革命の進捗において一段階以上の断絶が存在している状態を指す。
単純な兵員数・兵器の性能と開発技術力・資源保有量などの格差は外交や戦術戦略で覆る危険性がある。
一方で非対称戦争の場合、優勢側が逆侵攻を受けて領土を蚕食される可能性など最初から慮外である。

当然ながら、劣勢側はまともな戦術では太刀打ちできない。
従って、必然的にゲリラ戦NBC兵器、民間人への攻撃、その他の(優勢側の理屈で言えば)犯罪的な戦術の実行を余儀なくされる。
この種の「非道」な戦術に対する反撃も総じて苛烈を極める傾向にあり、非対称戦争は外交上の汚点を招きやすい傾向にある。

また一般に、非対称戦争はふつう、優勢側が一方的な理由で開戦するものとされ、侵略であるという印象を(特に現地では)拭いがたい。
常識的に考えて、非対称戦争が成り立つほどの劣勢を知っていて戦争を仕掛けたがる国家指導者など存在するわけがないからだ。
ただし劣勢側はふつう国際外交においても劣勢であるため、「ならず者国家」「テロ支援国家」「無政府状態」などと貶められる事を避けがたい。

実際、非対称戦争が始まって一通りの応酬が終わる頃には否応なく「ならず者がテロを支援する無政府状態」に陥る。他に生存の余地がない。
そうした末期戦状態において印象的な戦場写真や映像を大量に収集すれば、それらしい因果関係を捏造して見せる事は難しくないのだ。
とはいえ、開戦事由に関する説明には隠しきれない矛盾が残るのが普通で、ジャーナリストがそうした矛盾を手がかりに陰謀論を主張する事もある。


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