Last-modified: 2017-01-27 (金) 11:20:28 (178d)

【豆戦車】(まめせんしゃ)

かつて存在した、戦車に類似の小型・軽装備の装軌式戦闘車両。
別名に「タンケッテ」「豆タンク」などの言葉がある。
第一次世界大戦から第二次世界大戦までのいわゆる「戦間期」(1920〜1930年代)に多く開発された。

砲塔を装備せず、武装は概ね機関銃1ないし2挺のみ*1で、乗員も1〜2名で運用される。
装甲小銃手榴弾に対して有効だが、機関銃以上の火力に対しては十分ではない。
本質は敵歩兵を掃討・迎撃するための移動式機関銃座であり、陣地や戦車との直接交戦には耐えられない。

騎兵機械化されて消えていく過渡期に登場したため、軍馬が担っていた任務を代替する形で使われた*2
調達費用が安い事から、予算不足の小国や植民地、特に道路状況の劣悪な地域での治安維持任務で重宝された。
偵察・警戒・連絡任務を行う「装甲車」、輜重野砲を牽引する「牽引車」としても使われた事もある。

第二次世界大戦で能力不足が判明し、以後急速に廃れていった。
しかし、現代においても豆戦車に近い性質を持った軽量な装甲車両*3が作られており、命脈が完全に絶えたわけではない。
また、重火器を搭載した現代の軍用自動車*4を豆戦車の後継と見なす向きもなくはない。

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イタリアL3/33(CV33)

関連:ヴィーゼル ジープ 60式自走無反動砲 87式偵察警戒車 テクニカル

主な車種

  • 英国
    • カーデン・ロイド豆戦車(Mk.I〜Mk.IV)
    • ユニバーサル・キャリア(ブレンガン・キャリア)

  • イタリア
    • CV-29
    • CV-33
    • CV-35
    • L3(C.V.33)

  • ポーランド
    • TK(TK-3)/TKS

  • ソ連
    • T-27
    • RPG(オブイェクト217)(試作のみ)

  • チェコスロバキア
    • vz.33豆戦車
    • AH-IV

  • 日本
    • 九二式重装甲車
    • 九四式軽装甲車「TK」
    • 九七式軽装甲車「テケ」


*1 20機関砲歩兵砲を備えた車両もあった。
*2 たとえば旧日本陸軍では、従来、騎兵連隊だった部隊に豆戦車を配備して「捜索連隊」に改編させていた。
*3 スコーピオン?ヴィーゼル、最近では16式機動戦闘車などが代表例。
*4 ジープHMMWV高機動車などのような四輪駆動の小型トラックなど。

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