Last-modified: 2024-02-24 (土) 16:24:44 (55d)

【電報符】(でんぽうふ)

旧日本海軍において、現役兵科士官宛の公用電報の宛先として割り当てられていた、他と重複しない一意の番号
海軍兵学校の卒業年次・成績(俗に「ハンモックナンバー」と呼ばれていた)順に割り振られており*1、番号が若いほど先任であることを示していた。

なお、機関科・主計科・技術科・医官などの兵科以外の士官には、それぞれの兵科をあらわす文字をつけて別系列の電報符が与えられていたといわれているが、詳細は不明。

1934年(昭和9年)以後、大東亜戦争の敗北による海軍の解体まで、最先任兵科士官を表す「電報符1番」は伏見宮博恭王*2元帥大将に割り当てられていた*3


*1 同じ序列は、海軍省が発行していた「現役海軍士官名簿」でも用いられており、海軍士官の人事取扱にとっては重要な要素であった。
*2 皇族(伏見宮貞愛親王第一王男子・崇光天皇男系16世子孫)。
  当時の男性皇族は西欧貴族社会の「ノブレス・オブリージュ」という思想に基づき、成年に達すると陸海軍士官として入隊するのが常であった。

*3 同年、日露戦争時の連合艦隊司令長官・東郷平八郎元帥大将が死去したことによる。

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