Last-modified: 2023-07-23 (日) 13:53:08 (64d)
【第7師団】 †
JGSDF 7th Division.
陸上自衛隊に属する師団の一つ。
陸上自衛隊で唯一の「機甲師団*1」であり、有事には隷下の3個戦車連隊が装備する90式/10式戦車及び普通科連隊に装備されている89式装甲戦闘車*2の重火力により「機動打撃」を担当する部隊とされている。
本師団は、陸自創設後の1956年に真駒内駐屯地(札幌市)で編成された「第7混成団」をルーツとする。
1961年に機械化部隊に改編され、翌1962年に「師団」制度が発足すると共に「第7混成団」から現在の名称に改められた。
その後、1981年に北部方面隊隷下にあった独立戦車旅団「第1戦車団」を統合して機甲師団へ改編され、現在に至っている。
この改編前は3個普通科連隊(第11・第23・第24普通科連隊)・1個特科連隊(第7特科連隊)及び1個戦車大隊(第7戦車大隊)を基幹とする部隊(機械化歩兵師団)であったが、この改編によって戦車大隊が増強されて「第71戦車連隊」となり、旧第1戦車団隷下の「第2戦車群」「第3戦車群」が本師団の指揮下に組み込まれて「第72戦車連隊」「第73戦車連隊」となった*3。
一方、普通科部隊では第23普通科連隊が廃止され、第24普通科連隊は宮崎県・えびの駐屯地へ移駐して第8師団の隷下となった*4*5。
現在の本師団は、司令部を北海道・東千歳駐屯地に置き、1個普通科(機械化歩兵)連隊・2個特科(野戦砲兵・高射砲兵)連隊及び3個戦車連隊を基幹とする約5,800名*6の兵員を擁し、北海道道央部(胆振・日高地方)の防衛警備・災害派遣・民生協力及び国際貢献活動などを任務にしている。
部隊編制 †
*1 防衛省内部での分類では「総合近代化師団(機甲型)」と呼ばれている。
*2 本師団の普通科連隊は、実戦部隊では唯一の同車配備部隊でもある。
*3 なお、第1戦車団隷下にあった「第1戦車群」はその後も北部方面総監直轄の独立戦車部隊として存続していたが、2014年3月に解隊され、その人員はコア部隊から現役部隊に復帰した第73戦車連隊に充てられた。
*4 ただし実際には、本師団隷下部隊として廃止になった翌日に編制された新しい普通科連隊に「第24普通科連隊」の名がつけられたものであり、人員は新部隊へ引き継がれていない。
*5 現在、本連隊はコア部隊として西部方面混成団に編入されている。
*6 人員規模は、他国の基準を適用すれば「独立機甲旅団」程度の兵力である。
(ただし、陸自の他の「師団」「旅団」も、他国の基準に照らせば実質上は「独立混成旅団」「連隊戦闘群」程度の兵員数でしかない)