Last-modified: 2023-09-21 (木) 19:00:52 (216d)

【大勲位菊花章頚飾】(だいくんいきっかしょうけいしょく)

Collar of the Supreme Order of the Chrysanthemum.

日本における勲章のうち、最高位の勲章。
1888(明治21)年の勅令で制定され、現在においてもその格は変わっていない。
日本における勲章で唯一の頚飾すなわち首飾りであり、唯一全ての構成部品が純金製で副章(純銀)をあわせると約0.5kgほどの重量になる。
このため原価も非常に高い*1

外国元首などへの儀礼叙勲を除けば、この勲章の叙勲を受けられる人間は、1ランク下の「大勲位菊花大綬章」の叙勲を受け、さらに卓越した功績を残した人間に限るため、天皇・皇族*2を除けば現在まで13名と少なく、さらに生前に叙勲を受けた人間は6名と少ない。

戦前で叙勲を受けた日本軍人

※皇族を含む

氏名階級(受章時)受章年月日備考
有栖川宮熾仁親王?陸軍大将1895(明治28)年1月16日皇族。没後受勲
小松宮彰仁親王元帥陸軍大将1895(明治28)年8月5日皇族
北白川宮能久親王陸軍大将1895(明治28)年11月1日皇族。日清戦争中マラリアで戦病死。薨去と同時に受章
大山巌元帥陸軍大将1906(明治39)年4月1日第4・6代参謀総長、満州軍総司令官 など
山縣有朋?元帥陸軍大将第3・9代内閣総理大臣 など
有栖川宮威仁親王元帥海軍大将1913(大正2)年7月7日皇族。没後受勲
桂太郎?陸軍大将1913(大正2)年10月10日第11・13・15代内閣総理大臣など。死没数時間前に叙勲
伏見宮貞愛親王元帥陸軍大将1916(大正5)年1月19日皇族
閑院宮載仁親王元帥陸軍大将1921(大正10)年9月24日皇族
東伏見宮依仁親王元帥海軍大将1922(大正11)年6月27日皇族。没後受勲
東郷平八郎元帥海軍大将1924(大正15)年11月11日第3・4代連合艦隊司令長官 など
久邇宮邦彦王元帥陸軍大将1929(昭和4)年1月27日皇族。没後受勲。香淳皇后*3の実父
山本権兵衛?海軍大将1933(昭和8)年12月9日没後受勲。第16・22代内閣総理大臣
伏見宮博恭王元帥海軍大将1934(昭和9)年4月29日皇族。海軍軍令部総長など。
梨本宮守正王元帥陸軍大将1940(昭和15)年4月29日皇族
 

*1 例えば、東京の美術商「株式会社 中野古銭」では、副章付きで1億2600万円ほどで販売されている。
*2 当時、男性の皇族は「ノブレス・オブリージュ」の思想に則り、成年に達すると陸海軍士官として入隊するのが常であった。
*3 昭和天皇の皇后。

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