Last-modified: 2013-07-30 (火) 20:43:41 (1573d)

【前線】(ぜんせん)

battlefront.

紛争状態における領土の境界線。「戦線」とも。
法的・政治的主張ではなく、軍事防御による実効支配のみを問題とする。

基本的に、前線は師団規模以上の地上部隊によって防御体制が敷かれている。
前線後方での兵站活動が破壊されないよう、敵の浸透を阻止するのがその任務である。
戦争とは多くの場合、甲乙二つの戦線が激突し、どちらかが崩壊に至る事を意味する。

大規模な浸透を許してしまった場合、敵のいない場所まで撤退し、改めて前線を構築し直す事になる。
また逆に、突撃して敵の戦線を突破した場合も、後続部隊が敵地を占領して新たな戦線を構築する。
もちろん後方に無限の土地があるわけではないので、前線の崩壊はしばしば戦争の趨勢を決定的に左右する。


なお、国境が半ば固定された前線となったのは第一次世界大戦以降からのことである。
「前線」という言葉自体、元々はこの戦争の西部戦線で現出した異常事態を指す語であった。
新兵器の機関銃を前に突撃不能になった両軍は、迂回路を作るため横方向に延々と塹壕を伸ばし続けた。
結果、内陸奥深くから始まった塹壕が北海沿岸まで続くに至り、両軍が「地図上に引かれた一本の曲線」を境として睨み合うに至った。
軍事史において、これが歴史上はじめて明確に構築された「前線」であると考えられている。

それ以前の戦争は、各所に点在する要塞とそれをつなぐ道路上で発生している。
国境全域に兵力を分散させても敵の突撃浸透を防げなかったため、戦力は一塊に集結する必要があった。
結果、両軍の機動可能戦力の大半がある地点で一挙に「会敵」し、その激突によって勝敗が決している。

関連:攻勢限界点 要塞 空挺降下 橋頭堡


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