Last-modified: 2023-03-29 (水) 19:00:03 (60d)
【航空師団】 †
Air Division.
航空戦力を活動の中核とする戦闘部隊の単位。「飛行師団」とも。
陸軍の一般的な「師団」と同様、原則として6,000〜15,000人程度の集合とされ、戦略上の基本単位となる。
なお、陸軍の空挺師団(Airborne Division)は航空師団には含まない。
空挺師団はしばしば航空団を保有して空戦能力を持つが、これは近接航空支援を想定した編制で、戦略レベルでは陸上戦力として扱われる。
国・時代によってその位置づけには細かな差異がある。
以下にその一例を述べる。
- アメリカ空軍
- 1948年に空軍を創設して以来、序数航空軍と航空団を中継する単位として運用されていたが、1992年の再編で廃止。
制度廃止後は隷下の航空団が師団規模まで拡大・統合された。
アメリカ陸軍の旅団に相当するものとされ、師団長は概ね准将であったが、一部に少将や大佐が充てられた。
なお、現在のアメリカ空軍の航空団は、おおむね陸軍の1個師団に相当する。
- ソ連→ロシア空軍
- かつて、3個の飛行連隊を束ねた上級単位として航空師団を編成していた。
師団長には大佐ないし少将が充てられていた。
現在は再編によって連隊・師団ともに廃止され、代わりに「航空基地」を編制単位としている。
- イギリス空軍
- 「飛行集団(Group)」が一個航空師団に相当。司令官は代将ないし少将。
1940年代のバトル・オブ・ブリテン以降、飛行隊の直上に司令官を置く簡素な指揮系統が採用されている。