Last-modified: 2007-09-12 (水) 22:38:21 (3750d)

【光通信】(ひかりつうしん)

光を媒体とした通信手段のことを言う。
現代では、主に有線光通信(光ファイバー伝送)のことを言うが、狼煙や手旗信号、赤外線を用いた無線通信(リモコン等)もこの範疇である。
光は周波数の極めて高い電磁波であるため、指向性が高く、多くの情報を持たせることが出来る。逆に、その指向性の高さ故に、伝搬経路上の障害物を迂回することができず、大気中で使う場合、大気に吸収散乱される。

無線光通信
・狼煙
狼煙は最古の光通信と呼ばれる。煙(狼の糞etcなどを焼く)を上げて合図をする。漢(中国)では都と辺境を結ぶ伝送網があり、匈奴との戦で用いられた。現在でも万里の長城には、狼煙台が存在する。
・灯火(烽火)
火そのものによる合図。狼煙と同様に古くから使われた。
・腕木式通信機(セマフォア)
高い塔の上に置いた人の上半身に見立てたH型のアンテナのようなものを回転させ、文字を送るものである。いわゆる超大型の手旗通信である。10Km程の間隔で設置されており、塔を中継して伝送を行う。そのため、遠距離通信を維持するための手間はかなりかかるが、当時の通信手段としては画期的であり、ヨーロッパ中に張り巡らされた。勿論、かのナポレオンも有効活用した。初期の頃は軍事用通信であったが、後に民間にも開放された。telegraph:通信 という造語を作ったのも開発者(シャップ(仏))である。
(Link:シャップの腕木式通信システム http://www.ne.jp/asahi/okuyama/techis/1001/chappe.html
・赤外線通信
電気無線通信に比べ、周波数が高いため、指向性や減衰率が高いので以下の特徴を持つ
・秘匿性が高く干渉が少ない
・データ伝送量が多くすることができる
・天気などにより減衰しやすい
・受光部と光経路の掃除が必要
・機器同士を向かい合わせる必要がある
屋内では現在、IrDAなどといったLEDを用いた近距離での安価な通信手段として用いられる。屋外では、ビル間など固定した場所で無線伝送として用いられる。
さらに、衛星間・衛星-高地の地球局間伝送手段としても考えられている。大気が無い宇宙では光の減衰率の高さを無視することが出来、逆に指向性が高いため装置を小型化することが出来ることが理由である。

有線光通信
専ら光ファイバーケーブル通信の事を指す。
材質は大きく分けて、レーザー光源を用いるガラス系GOF(シングルモードSMF・マルチモードMMF)とLED光源を用いるプラスチック系POF(MMFのみ)があり
値段:GOF(SMF) > GOF(MMF) > POF (高い順)
性能:GOF(SMF) > GOF(MMF) > POF (高い順)
と値段と性能は比例する。
ガラス系は長距離高速伝送に適するため、基幹伝送網に使用され、プラスチック系は安く曲げや衝撃に強いため近距離通信(高品質無線LAN etc)や照明などに用いられる。
研究室レベルでは、1Tbps(≒125Gbyte/s)という伝送速度も得られている。

有線電気通信と比較して
利点
・電磁波によるノイズに影響されず、ノイズを出さない(光に影響を及ぼす電磁波は光であるが、光は遮蔽が簡単)
・ケーブル一本あたりのデータ伝送量が大きく、長距離伝送が可能(光ファイバーはメタルケーブルよりも遥かに周波数が高い領域で使用され、遥かに低損失である。さらにWDMにより、1本のケーブルでパラレル伝送が可能である。メタルケーブルを高周波数で使用すると損失が大きくなる。)
・小さく軽い
欠点
・曲げに弱い(ガラスタイプは特に折れやすく、それでなくても急角度に曲げると減衰が大きくなりデータ伝送が上手くいかなくなる)
・光通信同士の接続が難しい(銅線のように巻くだけではなく、特別な機械・器具を必要とする)
・電子回路との接続(電子回路->(変換)->光ケーブル->(変換)->電子回路)
・材質自体の問題や、上記のことから一本単位では銅線よりも高くなる。

これらのことより、スケールメリットが出る大規模用途(基幹通信網)やノイズが気になる用途、伝送速度が欲しい用途で用いられる。

軍事用途としては、近年、対戦車ミサイルや魚雷の伝送ケーブルとして光ファイバーが用いられる。光ファイバーという軽いケーブルによって有線誘導が可能になった。
弾の進行に応じてリールによって引き出されていく光ファイバーケーブルであるため、欠点も存在する。
・弾も射手も動作が制約される(急激な機動を行うとケーブルが切断される)
・高いスピードが出せないこと(リールの速度や光ファーバーケーブルの強度)
・射程制限(光ファイバーケーブルの重量)
また、他には、航空機では、機内配線をフライバイワイヤーに変わり、フライバイライトが用いられることがある。このインターネット自体も軍事技術と呼べるのならば、基幹通信網、特に海底伝送系は光ファイバーである。


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