Last-modified: 2022-12-29 (木) 00:04:48 (33d)

【減音器】(げんおんき)

suppressor.

銃口を覆う太い筒状の補助器具。
銃声の音量を低下させると同時に重低音へと変換し、射手の位置を特定されにくくする。
副次的恩恵として、フルオート射撃の反動を抑えて散布界?を小さくまとめる効果もある(ただし、この用法は減音器を急速に過熱・劣化させる)。

戦術的には発射位置の露呈を遅らせるための器具であり、発見される事が本当に致命的な状況ではそれほど役に立たない。
撃たれた犠牲者が転倒したり、大声で警告を発したり、激痛に泣き喚いたり、死体を残したりするのは防げないからだ。
絶対に見つかりたくない場合は、そもそも銃を撃つべきではない。

一部の特殊部隊では「音も立てず、声も出させずに敵を殺す方法」を訓練するが、それは刃物や絞首によるもので、銃で同じ事はできない。
暗殺では極度の静音を求めて銃本体を改造したり、1発限りで使い捨ての静音銃を新造するが、それでも発見されるリスクは拭いきれない。

この特性のため、主に夜間の白兵戦狙撃CQBなどで運用される。
発射音やマズルフラッシュは射手の集中を乱すため、競技用としても一定の需要がある。

原理

銃声には複数の音源があるが、音量の大半を占めるのは、銃身の発射ガスと大気との圧力差による破裂音である。
減音器はこの時の発射ガスをいったん筒の中に溜め置き、圧力差を徐々に散らしていく事で破裂音を抑止する。
さらに効果を高めるため、内部に多数のヒダを設け、それらのヒダを通るたび徐々に圧力が下がるようにしたものが多い。
また副次的な効果として、銃口から見える発射炎(マズルフラッシュ)も、減炎器と同様の原理で発生しづらくする。

燃料爆薬に引火する危険性がある状況下での武装にも減音器が採用される事が多い(銃撃戦になれば引火を防ぐにも限界があるが)。

基本的に太く長いものほど減音効果が高い。
また、発射ガスの元となる装薬が少ないほど効果が高いため、専用の弱装弾?を用意する場合もある。
犯罪やテロへの悪用が懸念されるため、銃の所持が許可される場合でも減音器は規制される事が多い。

原理上、発射ガスの圧力(ブローバック)を利用した回転機構ではガス圧が弱まって故障を引き起こす場合がある。
弱装弾?を用いる場合は、さらにその発生頻度が高まる。
またティルトバレルロッキングの場合は、銃身のバランスが変化する事でも故障を起こしやすくなる。
回転式拳銃ではシリンダーと銃身の間から発射ガスが漏れるので、ナガン・リボルバーなどの例外を除き、効果そのものが期待できない。

以上のように、装着する場合は銃や弾薬との相性を考慮する必要がある。


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