Last-modified: 2023-05-28 (日) 09:38:19 (116d)
【空挺降下】 †
輸送機が着陸せずに飛んだまま兵員・車両・物資などを投下する事。
投下されたものは落下傘などを用いて軟着陸する。
初期はハンググライダーで降下していた場合もあったが、現在ではほとんど用いられていない。
グライダーは落下傘よりも多くの重量を支えられ、着地点も制御できたが、滑空制御のために専門の飛行士を必要としていた。
滑空機といえども飛行教育の難易度・訓練期間は多大なもので、貴重な飛行要員を陸戦で死なせるのは軍政上許容し難い損失だった。
陸上移動が困難で、近隣に滑走路を確保できない場合の緊急輸送に用いられる。
最前線への救援や浸透任務、山岳や離島への展開が必要な場合などに行われる。
降下中は発見されやすく無防備であるため、交戦が想定される場合は迅速な降下が必要となる。
このため、空挺降下用のパラシュートは安全に着地できる限界速度で降下するよう設計される。
空挺部隊の降下では、パラシュートを開いた時に6〜12Gの衝撃を受ける事を想定して訓練が行われる。
これは一般的な成人男性に耐えられる限度を超えており、空挺部隊の将兵には並外れて頑健な肉体と厳しい継続的訓練が求められる。