Last-modified: 2023-11-11 (土) 15:15:53 (23d)

【九六式艦上攻撃機】(きゅうろくしきかんじょうこうげきき)

空技廠(海軍航空技術廠) B4Y.

1930年代に日本の海軍航空技術廠(空技廠)が設計・開発し、日本海軍制式採用された複葉艦上攻撃機
連合国軍でのコードネームは「Jean(ジーン)」であった。

本機は、先に開発された一三式艦上攻撃機の後継となる「九試艦上攻撃機」として、中島(B4N)・三菱(B4M)と空技廠との競争試作によって開発された。
このうち、中島、三菱の機体に強度不足などの問題があったため、九四式水上偵察機の構造を採用するなど堅実な設計であった空技廠の機体が、1936年に「九六式艦上攻撃機」として制式採用された。

一三式の後継となるべき機体には、これ以前に「八九式艦上攻撃機(B2M)」「九二式艦上攻撃機(B3Y)」があったが、いずれも不満足な出来上がりであった。

機体は複葉羽布張りの固定脚機で、上翼はパラソル配置であった。
機体の中央部に、開放式風防の三座席(操縦士偵察員・通信員)が設けられ、エンジンカウリングの直径を切り詰めたり胴体になだらかな曲線を採用するなど、空気抵抗の低減に注力された作りとなっていた。

しかし、時代はすでに全金属製・単葉の高速機の時代に入っており、最高速度が300km/hに満たなかった本機の活躍の場は限られていた*1
事実、本機より1年遅れて開発された低翼単葉九七式艦上攻撃機が成功したこともあり、生産機数は約200機にとどまった。

九七式に代替されて一線を退いた後も、太平洋戦争初期まで、小型空母の搭載機、沿岸哨戒練習機として使用された。

スペックデータ(B4Y1)

乗員3名(操縦士、航法員無線オペレーター機銃手
全長10.15m
全高4.36m
翼幅15m
翼面積50
空虚重量2,000kg
全備重量3,600kg
発動機中島 光二型空冷星形9気筒×1基
出力840hp(630kW)(離昇出力)
700hp(522kW)(高度1,200m)
プロペラ2枚翅固定ピッチプロペラ
最高速度278km/h
航続距離1,573km
上昇限度6,000m
翼面荷重72kg/
パワー/マス0.1749kW/kg
武装九二式7.7mm機銃×2挺(機首固定・後部旋回各1挺)
800kg魚雷または500kg爆弾×1発



*1 同じころ、英国でも同様の機体構造を持つフェアリー・ソードフィッシュが実用化されていたが、大規模な空母同士の戦闘が発生しなかった大西洋戦域では対潜哨戒機として長く用いられていた。

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