Last-modified: 2015-01-26 (月) 20:47:33 (791d)

【強撃5】(きょうげきご)

中国初の国産攻撃機
強-5やQ-5とも呼ばれるほか、輸出型はA-5と呼ばれる。
また、中国語読みに従い「ファンタン*1」とする資料もある。

強撃5は南昌飛機製造公司(NAMC*2、後の洪都航空工業集団)で1958年に開発が開始され、ソ連製のMiG-19ライセンス生産型である殲撃6をベースとする形で進められた。
設計においては諸外国の機体を参考にし、MiG-19とは全く別機と言える程の外見となった。
しかし、後退角の強い主翼や双発エンジンを装備した尾部にMiG-19の面影を見ることが出来る。

原型のMiG-19に比べて胴体が4m延長され、左右に配したエアインテーク?レドーム状の機首に加え、その上多くの兵装を積めるように機内爆弾倉が設置されたため、全体的にMiG-19より機体が大型となった。
ちなみに、全天候能力は無い。

1965年に初飛行を成功し、1969年から量産機が生産された。
さらに実用化の改修が続き、本格的な実戦配備は1970年に入ってからになった。

本機は、2012年の生産終了までの約44年間に約800機以上が生産され、中国空軍で500機、海軍で約100機が運用されている他、パキスタン・バングラディッシュ、北朝鮮・スーダン等に輸出されている。

固定武装としては23IIK型23mm機関砲を2門搭載し、霹靂7霹靂5空対空ミサイル、Kh-29(AS-14「ケッジ」)空対地ミサイル、対地ロケット弾爆弾等が搭載可能である。
また、試作型は今では珍しい航空魚雷も搭載可能だった。
最新型では「雷霆2型(LT-2)」レーザー誘導爆弾が搭載可能となっている。

スペックデータ

乗員1名
全長15.65m(機首プローブ含む)
全幅9.68m
全高4.34m
主翼面積28.0
空虚重量6,375kg
離陸重量
クリーン時/最大)
9,486kg/11,830kg
最大兵装搭載量2,000kg
エンジン渦噴6型(WP-6/RD-9B改ターボジェット×1基
推力25.5kN/31.9kN(A/B使用時)
燃料搭載量3,648リットル(機内)+760リットル/400リットル(増槽)×2基
最大速度
(水平/限界)
マッハ1.12/マッハ1.5
実用上昇限度15,850m
航続距離1,080nm
戦闘行動半径216nm(Lo-Lo-Lo)/324nm(Hi-Lo-Hi)
固定武装23IIK型23mm機関砲×2門
AAM霹靂7(PL-7)霹靂5(PL-5)
AGM/ASMKh-29(AS-14「ケッジ」)
爆弾類通常爆弾、雷霆2型(LT-2)レーザー誘導爆弾など

派生型

  • 強撃5型:
    初期生産型。
    胴体内に爆弾倉を搭載し、250/500kg爆弾を2発搭載可能。退役済み。

  • 強撃5 防空試験機(代号:藍天):
    機首に火器管制用レーダーを搭載する全天候戦闘機型。
    レーダーの開発失敗により試作のみ。

  • 強撃5型甲(Q-5A):
    核兵器搭載型。退役済み。

  • 強撃5I型(Q-5I/A-5A):
    乙型の改良型で正式量産型。
    爆弾倉を閉鎖し主翼下にハードポイントを2箇所増設している。退役済み。

  • 強撃5IA型(Q-5IA):
    強撃5Iの近代化改修型。
    後方警戒レーダーフレアディスペンサーを装備し、主翼下のハードポイントが4箇所になった。

  • 強撃5II型(Q-5II/A-5B)
    Q-5IAの近代化改修型。レーダー警戒装置を追加。

  • 強撃5型乙(Q-5B):
    魚雷2発を装備できる雷撃機型。試作のみ。
    対艦レーダーを搭載するため、機首のレドームが下向きの物に変更されている。

  • 強撃5III型(Q-5C/A-5C)
    輸出型。
    Q-5Iをベースに西側アビオニクスを搭載し、マーチンベーカーMk10射出座席の装備やAIM-9AAM運用能力が付与された。

  • 強撃5K型(Q-5K):
    強撃5IIの改修型。試作のみ。
    フランス・トムソン-CFS製のアビオニクスを搭載した。

  • 強撃5M型(Q-5M):
    強撃5IIの改修型。試作のみ。
    イタリアのAMXのアビオニクスを搭載した。

  • 強撃5D型(Q-5D):
    C型を発展させた全天候攻撃型。
    新型ドップラーレーダーを搭載。

  • 強撃5E/F型(Q-5E/F):
    雷霆2型(LT-2)レーザー誘導爆弾の運用及び目標照射用のレーザー捜索/照準ポッドを装備する型。
    E型はLT-2レーザー誘導弾2発を搭載し、F型は目標照射用のレーザー捜索/照準ポッドを搭載し、E型が投下した爆弾に対して目標指示を行う。

  • 強撃5G型(Q-5G):
    胴体下部に固定式の増加燃料タンクを搭載する型。

  • 強撃5J型(Q-5J):
    殲教6型(JJ-6)の代替として開発された複座練習機型。
    ミャンマーでも運用されている。

  • 強撃5(KLJ-7PD搭載型):
    KLJ-7PDパルスドップラーレーダーを搭載し、翼端にAAM用パイロンが追加され、霹靂12の運用が可能になった型。開発状況は不明。


*1 Fantan(番攤):中国のカジノゲームの一種。
*2 China Nanchang Aircraft Manufacturing Company.

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