Last-modified: 2017-09-23 (土) 13:36:59 (60d)

【機体記号】(きたいきごう)

aircraft registration.

ある組織に属する航空機を識別するために与えられる、他と重複しない一意の記号
「機体番号(機番)」「レジ」「レジスタ」「シリアル」などとも呼ばれることがある。

主としてコックピットの付近・垂直尾翼主翼などに記載される。

なお、日本の航空法上の規定では「国籍記号」「登録記号」と呼ばれる。

民間機の表記法

民間機の機体記号については、国際的に統一された表記法が存在する。
国籍を表す英字1〜2文字と、国ごとに定めた区分で数字や英字4〜5文字を組み合わせて表記されている。

例えば、日本で登録を受けた民間機(警察・消防・海上保安庁や国土交通省で使用される機体も含む)には「JA####」もしくは「JX####」*1という表記がされている。
「JA」「JX」が国籍を示し、後の「####」が国土交通省の規定によって定められた機体の固有番号である。

日本における機体記号の割り振り

運輸省(国土交通省)では、民間機に対して以下のように「JA」「JX」の後に続く登録番号を割り振っている。
一度使用された番号は、その機体が除籍された後は原則、再利用しないこととされている*2

記号数字の区分機種
JA0001〜1000第三種滑空機
1001〜2000特殊機(飛行船など)
2001〜3000第一種・第二種滑空機、動力滑空機(モーターグライダー)
3001〜5000単発ピストン
5001〜6000双発ピストン機
6001〜7000*3
9001〜9999
ターボシャフトヘリコプター
7001〜8000ピストン・ヘリコプター
8001〜81004発ジェット機(DC-8B747等)
8101〜8200大型4発ジェット機(当初はB747のみが対象)
8201〜8300ターボプロップ4発機及び単発機
8301〜84003発ジェット機(B727等)
8401〜8500双発ジェット機(B737等)
8501〜8600大型3発ジェット機(DC-10L-1011等)
8601〜8900双発ターボプロップ機(YS-11等)
8901〜8999ジェット機・ターボプロップ機(種別未定)
A0001〜A9999熱気球*4
JX0001〜9999自作航空機


しかし、1990年代以降は登録機数の増加(特にJA8000番台*5及び9000番台)によってこの方式のみではまかないきれなくなったため、現在はこれとは別個に、登録申請者(運航者)が自由に番号を選べる方式も取り入れられている。
この方式では「JA###*(3桁の数字(任意)+英字1字)」「JA##**(2桁の数字(任意)+英字2字)」という表記を使うことができる*6
また、大東亜戦争前は「J-****(「****」は英字)」という英国*7に似た表記法*8であったが、戦後の1952年に民間航空が再開されたとき、現在の表記法に改められた。

軍用機における表記法

軍用機の機体記号は各国が独自に定めており、一部は軍事機密とされている。
一例としてアメリカ空軍アメリカ海軍/海兵隊及び自衛隊陸上自衛隊海上自衛隊航空自衛隊)のナンバー付与法を次に示す。

アメリカ空軍式付与法

アメリカ空軍機では機体発注年度の下2桁と、その年度に発注された何番目の機体であるかを併記して機体記号としている*9
たとえば「88-0465」であれば「1988会計年度(1988年9月〜1989年8月)の予算で465番目に発注された機体」となる。

アメリカ海軍/海兵隊式付与法

アメリカ海軍機、および海兵隊機の機体記号は、空軍とは違って単純に「納入された順」に通し番号を付けていく方式で、「ビューロナンバー」と呼ばれる。
2011年時点で168,000番を突破しているが、150,000番以前の機体は全て用途廃棄となっている。

陸上自衛隊式付与法

陸上自衛隊機は5桁の数字で機体記号としており、機種ごとに以下のように割り振っている。
また、機体後部には「JG-####(番号の下4桁)」と表記されている。

型式番号
AH-64D74501〜74513
AH-1S73401〜73492
CH-47J52901〜52934
CH-47JA52951〜52981
UH-60JA43101〜43137
UH-1J41801〜41930
OH-132601〜32638
OH-6D31121〜31313
EC-225LP01021〜01024
TH-480B62351〜62380
LR-223051〜23057

海上自衛隊式付与法

海上自衛隊機は、下記の通り4桁の数字のみで機体記号としており、機種ごとに以下のように割り振っている。

分類種別型式番号
固定翼機哨戒機P-3C5001〜5109
P-15501〜5599
多用途機OP-3C9131〜9149
UP-3C9151〜9159
UP-3D9161〜9169
EP-39171〜9189
UP-3C9151〜9159
U-36A9201〜9219
UP-19501〜9509
救難機US-1A9074〜9099
US-29901〜9919
輸送機C-130R9051〜9059
連絡機LC-909301〜9319
練習機T-56301〜6399
TC-906801〜6849
ヘリコプター哨戒ヘリコプターSH-60J8201〜8399
SH-60K8401〜8599
掃海・輸送ヘリコプターMCH-1018651〜8679
救難ヘリコプターUH-60J8961〜8999
多用途ヘリコプターCH-1018191〜8199
USH-60K8901〜8909
練習ヘリコプターTH-1358801〜8849

航空自衛隊式付与法

航空自衛隊機の機体記号はアメリカ空軍の方式と同様に「2桁-4桁」標記であるが、以下のように定めている。
なお、型式名が 斜体表示 になっているものは2017年現在、全機用途廃棄されているものである。

1桁目
機体納入年(西暦)の下1桁
2桁目
機種
 0:F-1 /B747-400
 1:T-3 /T-400
 2:YS-11/F-15J/DJ*10
 3:MU-2 /U-125A/F-2
 4:V-107 /E-2C*11
 5:T-1 /C-130/U-4
 6:T-4
 7:F-4EJ/EJ改/RF-4E/EJ/CH-47J
 8:C-1/UH-60J/C-2
 9:T-2 /U-125/F-35A
3桁目
機体の主任務
 1:輸送機
 3:汎用機
 4:ヘリコプター
 5:練習機
 6:偵察機
 8:戦闘機
4〜6桁目
用途及び機種ごとに予約された一連番号*12
 001〜:C-1/U-125A
 041〜:U-125
 051〜:F-15DJ/T-400
 071〜:C-130
 091〜:B-65
 101〜:T-2 /B747-400
 151〜:YS-11
 201〜:MU-2 /F-1 /T-33A /C-2
 251〜:U-4
 301〜:F-4EJ/EJ改
 451〜:E-2C
 471〜:CH-47J
 501〜:F-2/E-767
 551〜:UH-60J
 601〜:T-4
 701〜:F-35A
 801〜:V-107 /F-15J/T-1A
 851〜:T-1B
 901〜:RF-4E/EJ

このため、「02-8801」とあれば「1980年に納入されたF-15Jの第1号機」、「20-1101」とあれば「1992年に納入されたB747-400(B747-47C)の第1号機」、「69-8701」とあれば「2016年に納入されたF-35Aの第1号機」となる。


*1 自作航空機を試験飛行のために登録した場合に発給される。
*2 「海外に売却した機体を買い戻して再登録する場合」「修理のため抹消した機体を再登録する場合」には、抹消された番号が再度割り振られることもある。
  ただし、場合によっては一度抹消された番号が異なる機体に割り当てられることも少数ながらある。

*3 この区分はもともと「多発ピストン機」に割り当てられていた番号だったが、該当する機体が全部除籍された後、ターボシャフト・ヘリコプターの機数増加に伴って開放された。
*4 登録は国土交通省ではなく日本気球連盟に対して行う。
*5 8000番台は「タービン機」の番号とし、エンジンの種類・基数により100の位を区分していたが、登録機数の増加によって欠番を割り振っていったため、この原則は破綻していた。
*6 ただし、英字の"I"、"O"、"S"は、数字の「1」「0」「5」と混同するため使用不可。
  また、英字2字を使う場合は"CC"(「00」や「0C」と混同するため)、"JA"(国籍記号と混同するため)も使用不可。

*7 英国では「G-****(*は英字)」という表記を用いている。
*8 たとえば神風号は「J-BAAI」、ニッポン号は「J-BACI」という具合だった。
*9 E-3には海軍のビューロナンバーに似た製造ナンバーも与えられている。
*10 J型1・2号機、DJ型1〜10号機はマクダネル・ダグラス社製のため、アメリカ空軍の機体ナンバーも与えられている。
*11 本機には、これとは別にアメリカ海軍のビューロナンバーも与えられている。
*12 コックピットにはこの数字が標記されている。

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