Last-modified: 2016-04-16 (土) 09:24:07 (348d)

【観艦式】(かんかんしき)

Fleet Review.

海軍艦艇により行われる軍事パレード。
海軍の主力艦艇を集結させて威容を宣伝する、一種の砲艦外交として行われている。
近年では同盟・友好国との交流*1や自国民に対するPRを目的とした、一種の演習と見る向きもある*2
国家的な記念日や慶事*3を祝して、または大規模な演習の締めくくりとして行われるのが通例。

参加する艦艇は、式場となる海面で停泊するか微速航行を行い、見栄えの良い隊形に整列する。
この時、必要最小限以外の乗組員を正装させ、船の上部甲板に整列させる*4
乗組員はその状態で来賓(国王・大統領・首相・司令官など)に対して敬礼の姿勢を取り、互いが見えなくなるまでこれを維持する。

観艦式において、来賓をどう迎えるかは各国や個々の式典ごとに様々である。
来賓が臨時に艦艇に乗船している場合、艦艇は停泊した状態で来賓の通過を見送るのが通例である。
来賓が陸上から観覧する場合、艦艇は隊列を維持したまま来賓の眼前を低速で通過する。
来賓が他国の艦艇である場合、双方が来賓を迎える態勢を取って低速ですれ違うのが通例である。

わが国における歴史

わが国における観艦式の歴史は、明治維新直後の1868年、大坂湾の天保山(現在の大阪市港区・大阪港内)沖において行われたのが最初である。
このときは、明治新政府に帰順した藩の所有する艦船(6隻)とフランス艦1隻の計7隻を、明治天皇が陸上からご覧になられた。
以後、1940年の「紀元二千六百年特別観艦式」まで計18回行われたが、大東亜戦争の開戦と、その結果による海軍の解体に伴って廃絶となった。

戦後、海上自衛隊の創設に伴って1957年に東京湾で再開。
その後毎年行われていたが、第四次中東戦争による石油ショックに伴い、1973年を最後に再度中止となってしまう。
そして、1981年に三度復活し、以後は3年に1回*5、「自衛隊記念日」である11月1日前後に、記念行事の一環として行われている*6

この他、海上保安庁でも巡視船艇や航空機を参列させる「海上保安庁観閲式」を毎年5月に行っていたが、2013年度以降、尖閣諸島などの国境地帯での緊張が高くなったことから開催されなくなった。


*1 これを発展させる形で、複数国の艦艇が集まる「国際観艦式」が毎年催されている。
  2002年には「海上自衛隊創設50周年」を記念して、日本がホスト国となって開催された。

*2 実際、海上で綺麗に列を作って航行する必要があるため、乗員の操船技術や艦艇同士の連携が問われる。
*3 対外戦争の勝利や建国・建軍記念日など。また、君主制の国では王室の慶事を祝して行われることもある。
*4 これは戦闘への即応体制を取っていない、すなわち攻撃する意志がない事を示す意味もある。
*5 観艦式が行われない年は、陸上自衛隊または航空自衛隊の観閲式が行われている。
*6 陸自・空自の観閲式が関係者以外は参列できないのに対し、海自の観艦式は公募で選ばれた一般市民も参列できる。

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