Last-modified: 2016-11-10 (木) 19:56:04 (229d)

【回転式拳銃】(かいてんしきけんじゅう)

Revolver*1.

銃身に5つ〜8つの筒を束ねた蓮根のような部品を取り付け、その筒に1発ずつ弾薬を装填する銃。
この蓮根状の部品全体を「シリンダー」、個々の筒を「薬室(チェンバー)」と呼ぶ。

「回転式拳銃」という用語はさほど一般的ではない。
報道などでは「回転弾倉式拳銃」「拳銃」「リボルバー」などとまちまちに表現される。

半自動式拳銃と比較した場合、以下の利点と欠点がある。

  • 利点
    • 構造が単純なため頑丈で信頼性が高い。
      強度の向上が容易なので、とことん強力な弾薬に対応させることもできる。
    • 不発が発生しても引き金をもう一度引くだけで次弾を発射できる。
    • 発射に伴う機械的な動作が少ないため銃身が揺れにくく、微妙に精度が高い。
  • 欠点
    • 装弾数が少ない(通常5〜8発)。
    • 再装填が必要になる度にシリンダーを引き出して*2手動で弾薬を込める必要があり、即応性が低い*3
    • シリンダーと銃身の隙間から高温の発射ガスが漏れる。注意しないと火傷の危険があり、また減音器を装着しても発射音が小さくならない。
    • 反動が鋭く、短い。プロユースでは問題にならないが、不慣れな者には扱い難い。

元々は火縄銃のように銃口から火薬と弾丸を装填していた時代、機構の改良案として考案された。
基本的な構造は1836年にサミュエル・コルトが発表した「コルト・パターソンM1836」に準ずる。
商用としては1857年の「S&WモデルNo.1」で蓮根状のシリンダーに金属薬莢を装填する基本設計が完成した*4
それ以前の最初期には銃身ごと束ねたもの、撃鉄とシリンダーを別々に操作するものなどもあった。

その後ダブルアクションなどの改良を経て、第一次世界大戦ごろまで軍用拳銃として採用されていた。
しかし、半自動式拳銃の登場とともにまず軍隊から姿を消し、冷戦時代以降はテロリズム・凶悪犯罪の増加に伴い、法執行機関からも徐々に姿を消している。

ただし、堅牢な信頼性と、複雑な整備を必要としない点で一定の需要を保っている。
主な用途は銃規制の強い社会での警察用*5、民間人の護身用、特殊部隊の副兵装などである。

関連:シングルアクション ダブルアクション ロシアンルーレット

主な回転式拳銃

  • S&W? M10「ミリタリー&ポリス」
  • S&W M19「コンバットマグナム」
  • S&W M28「ハイウェイパトロールマン」
  • S&W M29
  • S&W M36「チーフ・スペシャル」
  • S&W M500
  • S&W M686
  • エンフィールド・リボルバー
  • コルト M1848「ドラグーン」
  • コルトM1851
  • コルトM1877「ライトニング」
  • コルトM1892
  • U.S.M1917
  • コルト シングル・アクション・アーミー(ピースメーカー)
  • コルト ニューサービス
  • コルト アナコンダ
  • コルト キングコブラ
  • コルト ディテクティブスペシャル
  • コルト パイソン
  • コルト ローマン
  • コルト トルーパー
  • スイス・アーミーM1882
  • スタームルガー セキュリティシックス
  • スタームルガー ブラックホーク
  • スタームルガー レッドホーク
  • トーラス レイジングブル
  • ナガンM1895
  • ニューナンブM60
  • Pfeifer Zeliska
  • マテバ 6 ウニカ
  • マニューリン MR 73
  • モーゼルC78
  • モーゼルM1878 Zig-Zag
  • レ・マット・リボルバー
  • レミントン・ニューモデルアーミー
  • 桑原製軽便拳銃
  • 二十六年式拳銃

*1 この語自体が回転式拳銃としての総体を表すので、「リボルバーピストル」「リボルバーハンドガン」等の表記は誤り。
  また、回転式拳銃はピストルではない。

*2 シリンダーだけが横に飛び出す弾倉振出式(スウィングアウト)と、銃身後部に蝶番を付けてグリップごと折り曲げる中折れ式(トップブレイク)がある。
*3 近年ではクリップやスピードローダーでまとめて装填する方式が発明され、所要時間は短くなった。
*4 現代でも回転式拳銃のメーカーと言えばコルトとS&Wが筆頭に挙げられる。
*5 かつて、日本の一般的な外勤警官は国産の「ニューナンブM60」を貸与されていた。

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