Last-modified: 2021-05-18 (火) 17:41:16 (158d)

【ヴァンケルエンジン】(う゛ぁんけるえんじん)

Wankel engine.

内燃機関の一種で、燃焼室内部で回転子を転がしてトルクを得るエンジン
回転子(Rotor)で動力を取り出している事から「ロータリーエンジン」と呼ばれる事が多い。

ドイツ人技師フェリクス・ヴァンケルが旧西ドイツのNSU社(現アウディ)にて発明。
最初の試作機は1957年に完成するも、初期モデルは摩耗による故障が頻発し、商業的には失敗。

NSUは問題を解決できず撤収するも、日本のマツダ社がライセンス取得の上で商業実用化に成功。
また、ソヴィエト連邦の国営企業アフトヴァースも(ライセンスを無視して)実用化に成功した。

ヴァンケルエンジンの研究自体は当時の世界各地の企業で行われていた。
しかし研究成果で先行したマツダが周辺特許を事実上独占。
このため、国策で特許権を黙殺できたアフトヴァース以外では独自研究開発を行う利点が薄かった。

レシプロエンジンに比べて振動が少なく、部品点数も少なく、小型化も容易。
また、粗製ガソリンでもノッキングを起こしにくい。

反面、出力同等のレシプロエンジンに比べれば燃費は極めて劣悪、放熱も大きく、耐久性でも劣る。

燃費の悪さは研究初期から明らかであり、しかも研究開発の過渡期に中東戦争によって原油価格が高騰。
トヨタ・日産などはこの理由からヴァンケルエンジンの実用化を断念・撤退している。

主たる用途は小型航空機用APU、および無人機(ラジコン)の主機。需要はそれほど多くない。
例外的に、マツダ社ではスポーツカーに採用してブランド戦略の中核に位置づけていた。
また、アフトヴァースも1970年代以降のソ連公用車・高級車において確固たる地位を確立していたとされる。

しかし、マツダは21世紀以降に排ガス・燃費の規制強化によってシェアを喪失し、事実上撤退。
アフトヴァースもソ連崩壊後には自動車市場のシェアを失い、21世紀初頭に撤退している(報道資料の不足につき詳細不明)。


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