Last-modified: 2023-01-20 (金) 11:23:54 (18d)

【ワーキング・トゥゲザー】(わーきんぐ・とぅげざー)

Working Together.

ボーイング社が、B777の機体設計にあたって招集したプロジェクト。
顧客となる航空会社の意見を機体の設計に取り入れ、設計上の問題を共に解決していく方式である。
顧客に提示したB777の初期案が、多くの航空会社から反対を受けた事を教訓として実施された。

例えば、当初案ではB767準拠のレイアウトだったコックピットが不興を買い、より先進的なB747-400準拠のコックピットが求められたという。

その後、2000年代のB747-8の設計にあたっても同様のプロジェクトが招集されている。

関連:B777 B747-8

参加した航空会社

B777の機体設計にあたって本プロジェクトが招集された際、参加した航空会社は以下の通り。

提示された意見の一例

B777のワーキング・トゥゲザーで、各社から提示された意見の一部を以下に述べる。

  • ユナイテッド航空ローンチカスタマー
    • 各部の点検用アクセスドアを、冬季に分厚い手袋をしたまま開閉できるようにする*1
    • 大きな脚立を用意しなくてもアクセスドアに手が届くようにする。
    • 非常口ドアを片手で開閉できるようにする。
  • 全日本空輸(2番目に発注)
    • トイレの便器の蓋をゆっくり閉まるようにする。
    • 主翼の折りたたみ機構を標準化せずオプションとする(折りたたみ機構が重量増加と整備工数を取るため*2)。
    • キャビンの床に整備用ハッチを設ける。
    • 降着装置のタイヤをラジアルタイヤにする。
  • 日本航空(6番目に発注)
    • 部品の不具合情報を集積した「信頼性データベース」をボーイング社に提供*3
    • 300ERのノーズギアの緩衝装置の空気室を2つにし、貨物積み下ろし時の重量変化による緩衝装置の伸び縮みが十分に小さいことを確認する。
    • 英語圏外の人間による誤読を防ぐため、マニュアル類の英語表記を平易なものにする。
    • ノーズギアにパーキングブレーキ表示灯を設ける。
    • 高度計のQNH*4とQNE*5の切り替え機能を設ける。

*1 これは、同社の本拠地であるシカゴの気候を考慮したものである。
*2 後の-8/-9型ではこの機構が復活している。
*3 同社が1985年の123便墜落事故以降に集積を開始したもの。
*4 海抜高度を得るための規正値。一般的な気象用途で用いる「海面更正気圧」とほぼ同じ。
*5 国際標準大気通り、1013.2ヘクトパスカルを高度ゼロに対応させた値。主に高高度での管制に用いる。

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