Last-modified: 2017-03-01 (水) 05:06:51 (145d)

【ライトニング(戦闘機)】(らいとにんぐ(せんとうき))

English Electric Lightning(BAC? ライトニングとも)

イギリスのイングリッシュ・エレクトリック?社が1950年代に開発した超音速戦闘機
アメリカのF-4「ファントムII」やソ連のMiG-21「フィッシュベッド」と並ぶ、第2世代のジェット戦闘機である。

機体は、テーパーの無い鋭後退角矩形薄翼と低位置の水平尾翼を持ち、エンジンはロールス・ロイス?エイヴォン」を縦置き双発で搭載するという珍しい配置になっている。

試作機であるP.1Aは1954年8月に初飛行した。
しかし、搭載予定のエイヴォンエンジンは開発が遅れていたため、代わりにリヒートなしのアームストロング・シドレー「サファイア」を搭載していた(後にリヒートありのサファイアに換装)。
P.1A 2号機はフェランティ社製火器管制装置やADEN砲、DH ブルージェイ(Blue Jay、後のファイアストリーク?空対空ミサイルを備え、航続力不足を補うため胴体下部に着脱式増槽を付加し実用化試験に供された。

その後、エイヴォン200R(推力6,000kg)エンジンを搭載し、機首の空気取入口にレドーム兼用のショックコーンを設けた増加試作機のP.1Bが1957年4月に初飛行し、「ライトニングF.1」として1959年から実戦配備されることとなった。

しかし、空気抵抗削減のために胴体を絞り込んだことから、機体内の燃料タンクが増設できず、主翼下面には主脚が格納されるため、ハードポイントが設置できなかった。
そのため、幾度かの改良を経てもライトニングには航続力が短く兵器搭載量に乏しいという欠点が付きまとった。

第二次中東戦争後は、F-4トーネードと交代して第一線から退き、イギリス空軍からは1988年に退役した。
イギリス以外ではサウジアラビアとクウェートが導入した。

現在では、南アフリカのケープタウンにあるサンダーシティ社で複座型が遊覧飛行用として使用されている。

スペックデータ(ライトニングF.6)

乗員パイロット1名
全長16.84m
全高5.97m
全幅10.61m
主翼面積44.08
空虚重量12,719kg
最大離陸重量18,915kg
エンジンロールス・ロイス エイヴォン301Rターボジェット×2基
推力58.86kN(ドライ)/72.77kN(リヒート使用時)
最大速度マッハ2.27
戦闘行動半径1,287km
フェリー航続距離2,500km
実用上昇限度18,000m
上昇率255m/s
固定武装ADEN? 30mm機関砲×2基(胴体下部燃料タンク前部、弾数120発)
兵装前部胴体兵装パックに以下のいずれか1種類を追加装備可能
ミサイルパックファイアストリーク?AAMまたはレッドトップ?AAM×2発
ロケット弾パック着脱式44連装2インチ(55mm)ロケット弾
ガンパックADEN 30mm機関砲×2基(弾数130発)
写真偵察パック70mmカメラ×5台
アビオニクスフェランティ AI.23FCSレーダー


派生型(カッコ内は生産・改修機数)

  • ライトニングP.1:
    試作型。無印のP.1とP.1A/P.1Bとは機体側面形状等が異なる。

    • P.1A:
      サファイアエンジン搭載の初期試作型。機体下面に燃料タンクを増設している。

    • P.1B(23機):
      P.1Aのエンジンをエイヴォンに変更した増加試作型。

  • ライトニングF.1(19機):
    P.1Bの量産型。

    • ライトニングF.1A(28機):
      空中給油装置を装備した改修型。

  • ライトニングF.2(44機(製造)+2機(改修)):
    エイヴォン210Rエンジン搭載型。

    • F.2A(31機):
      F.2にF.6相当の主翼と垂直尾翼を組み合わせ、胴体下部燃料タンク取り付けの改装を行った改良型。

    • F.52(5機):
      サウジアラビア仕様。英空軍中古機を改修。

  • ライトニングF.3:
    レーダー改装とレッドトップAAM運用能力の追加、垂直尾翼大型化などの改修を施した型。
    機関砲非搭載、エンジンはエイヴォン301を搭載。

    • F.3A(19機):
      胴体下部燃料タンクを大型化し、改良型主翼を採用した型。
      F.6のテスト機的な存在で、暫定型F.6とも呼ばれる。

  • ライトニングF.6(39機(新規製造)/F.3A全機+F.3 7機(改修)):
    大型増槽を主翼上に装備可能にした型。機関砲再装備。

    • F.53(33機):
      サウジアラビア仕様。
      レーダーを多用途型に改装し、主翼外側下部に一箇所ずつハードポイントを装備した。
      武装として、19連装68mmロケット弾ポッド×4基 または 1,000ポンド (450kg) 爆弾×2発が装備可能。

    • F.53K(12機):
      クウェート仕様。性能はF.53に相当。

  • ライトニングT.4(2機(試作)/20機(製造)):
    F.1Aベースの並列複座の練習機型。

    • T.54(2機):
      サウジアラビア仕様。英空軍中古機を買い取ったもの。

  • ライトニングT.5(22機):
    F.3の並列複座練習機型。

    • T.55(6機):
      サウジアラビア仕様。
      T.5の機体にF.6の主翼と腹部燃料タンクを取り付けている。

    • T.55K(2機):
      クウェート仕様。性能はT.55に相当。

  • シーライトニングFAW.1:
    艦上戦闘機型。
    可変翼を有しており練習機型と同様の並列複座を採用。
    艦上機を運用可能な空母が1978年に退役してしまったため実現せず。


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