Last-modified: 2014-04-11 (金) 17:53:25 (1199d)

【ホテル】(ほてる)

ゴルフ?級の後継として開発された、旧ソ連初の弾道ミサイル搭載原子力潜水艦(SSBN)。
NATOコードでは「ホテル級(hotel)」だが、旧ソ連海軍では「プロジェクト658/658M/658T/701型」と呼ばれている。
1960年から1962年にかけて8隻が就役したが、現在はすべて退役している。

船体構造は複殻式で、船内区画は10区画から構成され、船体形状は水中高速を考慮しているがまだ魚雷型ではなく、潜舵は艦首水線引き込み式であった。
弾道ミサイル発射筒はセイル内後部に3基収められている。
しかし、搭載されたR-13(SS-N-4「サーク」)?SLBMは、射程が約600kmと短く、また、浮上状態でなければ発射できないという欠点を持っていた。

そのため、ミサイルを水中発射可能のR-21(SS-N-5「サーブ」)?に換装したプロジェクト658M(ホテルII)へと改造された。
また、ホテルII型のうち1隻(K-145)が実験艦として船体を延長し、セイルを大型化して試験的にR-29(SS-N-8「ソーフライ」)?SLBMを6基搭載する改造が行われ、プロジェクト701(ホテルIII)となった。
この他、1970年代にはK-55、K-178の2隻が第658T計画により、弾道ミサイルを撤去して攻撃原潜となり、K-19、K-40の2隻は、通信特務潜水艦(SSQN)に改造され、艦番号をKS-19、KS-40と改めた。

なお、本級は原子炉の冷却システムに欠陥をかかえていた上に、危険な液体燃料の弾道ミサイルを搭載していたため、ソ連の潜水艦の中でも最も危険なクラスに属する。
また、ホテルI型の1隻である「K-19*1」は原子炉の冷却水漏れや米原潜との衝突事故、火災といった様々な深刻な事故を経験したことで知られ、「ウィドウ・メーカー」や「ヒロシマ」という仇名を付けられたという。

スペックデータ

乗員104名
船型鯨型
全長114m
全幅9.2m
喫水7m
排水量
(水上/水中)
4,040t/5,300t
予備浮力24.1%
速力
(水上/水中)
15kt/26kt
機関原子力ギアードタービン
VM-A 加圧水型原子炉×2基
60-DM減速型蒸気タービン×2基
M-820ディーゼル発電機×2基
PG-116二次推進モーター×2基
プロペラ6翼2軸推進
出力30,000馬力
潜行深度
(安全/最大)
250m/300m
兵装533mm魚雷発射管×4門、400mm魚雷発射管×2基(魚雷16発)
D-2ミサイルシステム(I型)
R-13(SS-N-4「サーク」)?SLBM×3基)
D-4ミサイルシステム(II型)
R-21(SS-N-5「サーブ」)?SLBM×3基)
R-29(SS-N-8「ソーフライ」)?SLBM発射筒×3基(祁拭


同型艦

艦番号艦名主造船所起工進水就役退役備考
K-19
→KS-19
セヴマシュ1958.10.171959.10.111960.11.121990.
K-33セヴマシュ1959.2.91960.8.61960.12.241987.
K-55セヴマシュ1959.8.51960.9.181960.12.271989.
K-40
→KS-40
セヴマシュ1959.12.61961.6.181961.12.271987.
K-16セヴマシュ1960.5.51961.7.311961.12.281987.
K-145セヴマシュ1961.1.211962.5.301962.10.311989.ホテルII型改装艦
K-149セヴマシュ1961.4.121962.7.201962.10.271991.
K-178セヴマシュ1961.9.111962.4.11962.12.81990.



*1 2002年に本艦を題材にした映画が製作された。

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