Last-modified: 2021-05-12 (水) 07:42:04 (165d)

【ホーカー800】(ほーかーはっぴゃく)

Hawker 800.

アメリカのホーカー・ビーチクラフト社が製造するビジネスジェット機

当初、本機は英国のデ・ハビランド社にて「DH.125『ジェットドラゴン』」として開発・生産された。
しかし、製造開始後間もなく、デ・ハビランドはホーカーシドレー社に吸収され、「HS.125」と改称される。
ホーカーシドレー社時代に発展型が複数開発されたが、その途中でホーカーシドレーは更にBAeへ吸収される。
この時代、現在の生産モデルである「BAe125シリーズ800」が造られる。

さらに時代が下ると、BAeのビジネスジェット部門はアメリカのレイセオン?へ売却され、会社名はレイセオン・ホーカー、機名は「レイセオン・ホーカー800」となる。
その後、同社のビジネスジェット部門が、同じくレイセオン?傘下のレイセオン・ビーチ(旧ビーチクラフト?)とともに買収されて合併し、現在の呼称となった。
以上のように、原型機の生産開始から製造元の組織変更がたびたび繰り返された結果、本機は5つのメーカーから完成機が出荷された実績を持ち、うち3社で同一モデルの機体が製造されるという複雑な経緯を辿っている。

外観上の大きな特徴として、水平尾翼垂直尾翼の中央部に取り付けられている。
機体は全長の割に胴体が広く、乗員2名のほか14人程度までの乗客を乗せることができる。
また、ランディングギアはダブルタイヤとなっており、舗装の悪い滑走路にもある程度対応できる。
シリーズ800は原型のDH.125に比べ大幅に改良されており、スーパークリティカル翼や曲面風防による空力の改善、グラスコックピット化などが成されている。

日本の航空自衛隊では、BAe社が生産していた時代に本機を購入しており、これらに改良を加えた飛行点検機をU-125捜索救難機をU-125Aの名称で採用している。

スペックデータ

タイプHS.125
シリーズ600
ホーカー800
乗員2名2名+ジャンプシート
乗客数
積載能力
8名
(ノーマルレイアウト)
14名
(高密度レイアウト)
8名
最大ペイロード:907kg
全長15.39m15.60m
全高5.26m5.36m
翼幅14.33m15.659m
翼面積32.834.7
空虚重量5,684kg7,076kg(基本)
最大零燃料重量7,050kg8,165kg
最大離陸重量11,340kg12,428kg
最大着陸重量10,000kg10,591kg
燃料容量1,418US gal(5,369L)
(使用可能燃料)
計:1,499US gal(5,674L)
1,273US gal(4,819L)
主翼タンク)
226US gal(855L)
(後部胴体下タンク)
エンジンロールス・ロイス? ヴァイパー601-22
ターボジェット×2基
ハネウェル TFE731-5BR
ターボファン×2基
エンジン推力3,750lbf
(16.7kN)
4,300lbf
(19kN)
最高速度590km/h
IAS、胴体タンク無し)
519km/h
(IAS、海面上、胴体タンク満タン)
M0.87
(高度8,839m、最大巡航速度)
巡航速度841km/h
(IAS、最大巡航速度、高度8,534m)
746km/h
(IAS、経済巡航速度、高度11,877m)
740km/h
(経済巡航速度、高度11,887〜13,106m)
失速速度154km/h
EASフラップダウン)
170km/h
(通常の着陸重量)
航続距離3,060km
(ペイロード454kg)
2,880km
(最大燃料、最大ペイロード)
4,780km
(最大ペイロード)
5,232km
(最大燃料、NBAA VFRリザーブ付き)
上昇限度12,000m13,000m
上昇率25m/s16m/s
翼面荷重346kg/357.7kg/
推力重量比0.30.313
着陸距離(50ft)649m
(通常の着陸重量)
1,372m
(通常の着陸重量、乗客6名)


バリエーション

  • DH.125 シリーズ1:
    初期生産型。

  • DH.125 シリーズ1A/1B:
    エンジンをアップグレードした型。
    シリーズ1AはヴァイパーMk.521、シリーズ1BはヴァイパーMk.522を搭載。
    1Aは主に北米市場を、1Bは世界市場を対象とした。

  • HS.125 シリーズ2
  • HS.125 シリーズ3:
    最大離陸重量を増加させた型。

    • シリーズ3A/3B:
      北米市場向け。エンジンはヴァイパー522を搭載。

    • シリーズ3A/R・3B/R:
      後部胴体に135US galの燃料タンクを追加した長距離型。

    • シリーズ3A/RA・3B/RA:
      シリーズ1をシリーズ3準拠に改修した型。

    • シリーズ3B/RB:
      最大離陸重量を増加させた型。

    • シリーズ3B/RC:
      3B/RAを航法支援機として改修した型。

    • シリーズF3B・F3B/RA:
      再設計型。

  • HS.125 シリーズ400:
    エンジンをヴァイパーMk.301に換装した型。

    • シリーズ400A/B:
      外開きのメインエントリードアを追加した型。

      • ビーチクラフト・ホーカー BH.125 シリーズ400:
        米国でのシリーズ400Aの名称。

    • シリーズ401B:
      最大離陸重量と最大燃料零重量を増加させた型。

    • シリーズ403A(C):
      カナダ向け403B。

    • シリーズ403B:
      最大離陸重量と最大燃料零重量を増加させた型。

    • HS.125 CC.1:
      イギリス空軍向け連絡機型。

  • HS.125 シリーズ600:
    胴体を延長し、エンジンをヴァイパーMk.601に換装した型。

    • HS.125 CC.2:
      イギリス空軍向け連絡機型。

  • HS.125 シリーズ700:
    ギャレット製TFE-731 ターボファンを搭載した型。

    • HS.125 CC.3:
      イギリス空軍向け連絡機型。

    • HS.125「プロテクター」:
      レーダーやカメラを搭載した海上哨戒機型。

  • BAe125 シリーズ800:
    多くのシステムと空力の改善が行われ、新しい主翼を装備した型。

  • BAe125 シリーズ 1000A/B:
    元々シリーズ900として計画されていたもの。
    胴体を0.84m延長して、燃料容量を増加、航続距離の延長と収容乗客数の増加(15名)を行った。
    エンジンはプラット&ホイットニー・カナダ PW305(推力23kN)を搭載。

    • ホーカー1000:
      1994年以降のBAe125 シリーズ1000の名称。

  • ハンドレページ HP.130:
    境界層制御翼を備えた案。層流研究を目的としていたが製作されず。


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