Last-modified: 2020-09-21 (月) 17:47:09 (3d)

【ベル206】(べるにひゃくろく)

Bell 206.

アメリカのベル・エアクラフト社が開発した多目的汎用ヘリコプター。

本機のルーツは、H-13「スー」の後継として陸軍が1960年代に提示したLOH*1計画までさかのぼる。
このときベル社が試作機として供した「YOH-4A(モデル206)」は、提示価格*2などを理由にしてOH-6Aに敗れた。
しかし、YOH-4Aに可能性を感じていたベル社は、独自に民間型のベル206A「ジェットレンジャー」を開発し、1965年に初飛行させた。
それまでにない流麗な外観と、ターボシャフト採用による高出力、それでいて従来のレシプロヘリコプターと変わらない経済性が評価され、民間タービンヘリコプターの草分け的存在となった。

日本でも警視庁や都道府県警察航空隊が採用したほか、農薬散布や物資輸送、送電線パトロールなどで幅広く使用されている。

スペックデータ(ベル206B-3)

乗員1名
乗客数4名
全長12.09m
全高2.84m
主ローター直径10.16m
回転円盤面積81
ブレードセクションNACA0012 mod(11.3%)
空虚重量1,057kg
最大離陸重量1,520kg
エンジンアリソン250-C20Jターボシャフト×1基(推力317hp(236kW))
最高速度220km/h
超過禁止速度240km/h
航続距離693km
上昇限度4,100m
海面上昇率6.9m/s
円盤荷重20kg/
パワー/マス0.43kW/kg


主なバリエーション

※軍用型はOH-58の項を参照のこと。

  • ベル206(YOH-4A):
    初期試作型。
    以降の機種とは異なり球形の風防機首を持つ。

  • ベル206A「ジェットレンジャー」:
    初期生産型。エンジンはアリソン250-C8を搭載。

    • アグスタ・ベル206A「ジェットレンジャー」(AB206):
      アグスタ社でのライセンス生産型。

  • ベル206A-1:
    OH-58AをFAA民間認証用に改造したもの。

    • アグスタ・ベル206A-1:
      アグスタ社でのライセンス生産型。

  • ベル206B「ジェットレンジャー供廖
    206Aのエンジンをアリソン250-C20(出力420馬力)に強化したタイプ。

  • ベル206B-2:
    ベル206Bを206B-3相当にアップグレードした型。

  • ベル206B-3「ジェットレンジャー掘廖
    テイルローターを改良したモデル。
    エンジンはアリソン250-C20Jを搭載。

  • ベル206L「ロングレンジャー」:
    キャビンを延長し7人乗りとしたモデル。
    エンジンはアリソン250-C20Bを搭載。

    • アグスタ・ベル206L「ロングレンジャー」:
      アグスタ社でのライセンス生産型。

  • ベル206L-1「ロングレンジャー供廖
    アリソン250-C28ターボシャフトを搭載した高出力モデル。

    • アグスタ・ベル206B-1:
      アグスタ社でのライセンス生産型。

  • ベル206L-1+「ロングレンジャー」:
    ベル206Lを206L-4相当にアップグレードした型。

  • ベル206L-3「ロングレンジャー掘廖
    アリソン250-C30Pターボシャフトを搭載した型。

    • アグスタ・ベル206B-3:
      アグスタ社でのライセンス生産型。

  • ベル206L-3+「ロングレンジャー」:
    ベル206L-3を206L-4相当にアップグレードした型。

  • ベル206L-4「ロングレンジャー検廖
    アリソン250-C30Pエンジンを搭載し、トランスミッションをアップグレードしたモデル。

  • ジェミニST:
    206Lをトライドエア社が双発に改造したもの。

  • ベル206LT「ツインレンジャー」:
    ジェミニSTの同等品をベル自ら新規製造したもの。

  • ベル407:
    ベル406を基にエンジン強化や操縦系の自動化などを施した民間向けタイプ。

  • ベル417:
    ARH-70をベースにした民間型。計画のみ。

  • Eagle 407HP:
    イーグルコプター(カナダ・アルバータ州)での生産型。
    エンジンはハネウェルHTS900(定格出力1,021shp(760kW))を搭載。

  • ベル407GX:
    407の改良型。
    アビオニクスの改良を行い、ガーミン G1000 Hモデルグラスコックピットを装備した。

  • ベル407GXP:
    マーケティングモデル。
    407にロールス・ロイス?250-C47B/8エンジンとガーミン G1000Hアビオニクスを装備した。

  • ベル407GXi:
    マーケティングモデル。
    407にロールス・ロイス250-C47E/4エンジンとガーミンG1000H NXiアビオニクスを装備した。

  • ベル427:
    417の胴体を延長し、エンジンを双発にしたタイプ。

  • ベル429:
    427の改良型。
    ローターブレードを変更して飛行性能を向上し、1名での計器飛行に対応、クラムシェルドアを追加するなどした。

  • ベル429WLG:
    429に小型のスポンソンを装備して引き込み式ランディングギアを内蔵し、速度性能などを向上させた型。

  • ベル505「ジェットレンジャーX(JRX)」:
    足先まである大型の風防やガーミン社製の統合フライトデッキを備えた最新型。
    エンジンにチュルボメカ・アリウス2Rを採用し経済性に優れるが、ペイロードは劣る。

*1 Light Observation Helicopter:主力軽観測ヘリコプター。
*2 この時にヒューズ社がOH-6を採用させるために提示した額は、本機を下回る非現実的な額だったという。

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