Last-modified: 2013-12-21 (土) 07:02:12 (1193d)

【フリッツX】(ふりっついくす)

第二次世界大戦中、ルフトバッフェ(ドイツ空軍)が配備した世界で最初の空対艦ミサイル*1
正式名称は ルールシュタール/クラマーX-1(Ruhrstahl/Kramer X-1)という。
また装薬の種類から、SD1400X、FX1400X、PC1400X の3つに分類される。

誘導方式は無線操縦を採用しており、爆撃機のクルーが弾体後部に付けられたフレアの発光を見ながらスティックにより誘導していた。

実戦での初使用は1943年、連合国に降伏し「寝返った」イタリア軍艦隊への攻撃任務であった。
この時、3機のDo217?Ju88?またはHe111?であるという説もある)から投下されたフリッツXが戦艦「ローマ」の前部弾薬庫、機関室、左甲板(2番砲塔と艦橋の間付近)に命中し撃沈、戦艦「イタリア」(旧名「リットリオ」)を大破させる戦果を見せる。

その後の連合国軍によるサレルノ上陸作戦では、上陸部隊の支援を行っていたアメリカ海軍のブルックリン級軽巡洋艦「サヴァンナ」や輸送船、イギリス海軍のクイーン・エリザベス級戦艦「ウォースパイト」にも被害を与え、ウォースパイトを航行不能にする戦果を挙げた。
また、対地上物攻撃にも使用された。

最終的に1,386発が生産されたが、1943年〜44年までに半数が試験に使用され、実戦で使用されたものは多くない。

戦後にアメリカ・フランスといった戦勝国が開発した初期の誘導爆弾および対艦ミサイルは、洗練されてこそいるもののフリッツXとHs293?をベースとして作られたものである。

スペックデータ

全長3.26m
全幅1.35m(フィン含む)
胴体直径56cm
重量1,570kg
最大速度1,035km/h(諸説あり)
弾頭徹甲弾(Amatol)
弾頭重量320kg
飛行高度5,000〜7,000m
射程5km
推進方式なし
誘導方式無線誘導(Kehl/Strassburg : FuG203 & FuG230)


派生型

基本型以外にも多くの派生型が作られたが量産されることはなかった。

  • X-1:
    基本生産型。

  • X-2:
    より速い降下速度と赤外線誘導装置の搭載を予定したもの。

  • X-3:
    弾体を大型化し、音速以上の降下速度と射程の延長を計画したもの。

  • ルールシュタール X-4?
    空対空ミサイル型。詳しくは項を参照。

  • X-5:
    弾体をさらに大型化し、増加した空気抵抗により低下した降下速度を炸薬量で補おうとしたもの。
    総重量は2,250kgに達した。

  • X-6:
    先端部分と炸薬が強化された重徹甲爆弾型。

  • Perter X:
    初期に試作された物のうちの一つ。
    He177?のマニュアルに2,500kg爆弾として記載されている。


*1 ただし推進装置はなく、事実上は誘導爆弾であった。

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