Last-modified: 2023-04-14 (金) 19:04:38 (52d)
【フォッカーF28】 †
Fokker F28 "
1960年代、オランダのフォッカー社が開発・生産していた短距離用双発ジェット旅客機。
1967年5月に最初の試作機が初飛行し、型式証明は1969年2月に発給された。
F27「フレンドシップ」などのターボプロップ機の後継となる機種として開発されたもので、フォッカー社初のジェット機でもあった。
最終組み立てはフォッカーが行ったが、機体のコンポーネントは複数のヨーロッパメーカーによる分担生産であった。
また、西ドイツ政府とオランダ政府から開発資金の援助も受けていた。
機体後部のT尾翼にターボファンエンジンを設置する形状で。エアブレーキによって着陸時の滑走距離を抑え、比較的小規模な飛行場でも発着可能だった。
また、収納式のタラップ（エアステア）を内蔵し、設備不十分な空港・飛行場でも運用が可能になっていた。
これらの特性に加え、優れた整備性と手頃な価格から、世界各国の航空会社で採用された。
なお、YS-11の後継候補として売り込みのために日本に飛来したことはあったものの、F27*1とは違い、日本の航空会社には導入されなかった。
政府専用機・軍用機としても導入実績があり、アルゼンチン空軍によってフォークランド紛争にも投入された。
主なオペレーター †
- 民間
- 政府・軍
スペックデータ †
| タイプ | -1000 | -2000 | -3000 | -4000 |
| 座席数 | 65席 | 79席 | 65席 | 85席 |
| 全長 | 27.4m | 29.6m | 27.4m | 29.6m |
| 全高 | 8.47m | |||
| 翼幅 | 23.6m | 25.07m | ||
| 翼面積 | 76.4�� | 79�� | ||
| アスペクト比 | 7.3:1 | 8:1 | ||
| 空虚重量 | 16,144kg | 16,707kg | 16,846kg | 17,611kg |
| 最大離陸重量 | 29,480kg | 33,110kg | ||
| 最大ペイロード | 8,629kg | 7,976kg | 8,620kg | 10,556kg |
| 最大燃料容量 | 13,040リットル | |||
| エンジン | ターボファン×2基 | |||
| ロールス・ロイス スペイMk.555-15 | ロールス・ロイス RB.183 Mk.555-15H | |||
| エンジン出力 | 9,850lbf/43.9kN | |||
| 巡航速度 | 848km/h（最大） | 808km/h（最大） | ||
| 航続距離 | 1,705km | 2,872km | 1,668km | |
| 上昇限度 | 10,700m | |||
バリエーション †
- F28-1000（F.28 Mk.1000）：
70席モデル。
派生型としてメインデッキに大型貨物ドアを持つF28-1000Cがある。
- F28-2000（F.28 Mk.2000）：
1000型のストレッチモデル。最大79席。
ナイジェリア航空向けに10機のみ生産。
- F28-3000（F.28 Mk.3000）：
1000型の翼幅を延長したモデル。
派生型としてメインデッキに大型貨物ドアを持つF28-3000Cがある。
- F28-4000（F.28 Mk.4000）：
85席モデル。主翼幅が60インチ（1,500mm）延長されている。
- F28-5000（F.28 Mk.5000）：
3000型の胴体と翼幅を延長した主翼を組み合わせた型。
エンジンはロールス・ロイス RB.183 Mk.555-15Hを搭載予定だった。計画中止。
- F28-6000（F.28 Mk.6000）：
改良型。
主翼幅が延長され、2000型/4000型より長い胴体を持つ。
- F28-6600（F.28 Mk.6600）：
提案のみ。
- フェアチャイルド228：
フェアチャイルド・ヒラー社が計画していたアメリカ向け50席モデル。
エンジンはロールス・ロイス? RB.203「トレント」を予定していた。計画中止。
