Last-modified: 2023-07-02 (日) 11:05:57 (83d)

【ファルコン】(ふぁるこん)

Dassault Falcon.

フランスのダッソー?社が開発したビジネスジェット機
1950年代から開発が開始され、1963年にファルコン20が初飛行した。

その後、ファルコン20の成功を受け、1970年にはやや小規模なサイズのファルコン10、1976年にはエンジンを三発にして大型化したファルコン50も開発された。

現在に至るまでのシリーズ累計生産数は1,000機を超えており、日本航空の乗員訓練機や社用機などの民間のビジネス機としてのみならず、フランス海軍英国空軍*1アメリカ沿岸警備隊海上保安庁などの軍・政府機関でも用いられている。

スペックデータ

形式ファルコン
10/100
ファルコン
20F/200
ファルコン30/40
乗員数2名
機長副操縦士
乗客数4〜7名8〜14名30名/40名
全長13.85m17.15m19.87m
全高4.61m5.32m6.05m
翼幅13.08m16.30m
16.32m
(ファルコン200)
18.03m
翼面積24.14149
アスペクト比7.1:16.4:1-
空虚重量4,880kg7,530kg10,050kg
最大離陸重量8,500kg13,000kg16,000kg
燃料容量3,340L5,200L5,300L
エンジンターボファン×2基
エンジン形式ギャレット
TFE731-2

ギャレット
TFE731-2-1C
(ファルコン100)
GE CF700-2D-2

ギャレット
ATF3-6A-4C
(ファルコン200)
ライカミング ALF502D
推力14.4kN
(3,230lbs)
CF700-2D-2:
20kN(4,500lbf)

ATF3-6A-4:
2,360kg
(5,200lb)
27kN(6,070lbf)
最高速度マッハ0.87862km/h
(高度7,620m、最大巡航)
-
巡航速度915km/h
(最大巡航)
750km/h
(高度12,200m、経済巡航)

870km/h
(ファルコン200)
830km/h
(高度7,600m、最大巡航)
超過禁止速度650km/h
(海面)
-
失速速度-152km/h-
航続距離3,555km3,350km
4,650km(ファルコン200)
1,980km(乗客30名、通常時)
上昇限度-12,800m-


形式ファルコン50EXファルコン900Bファルコン2000LSX
乗員数2名
機長副操縦士
乗客数8〜9名19名10名
ペイロード1,080kg
(最大燃料時)
--
全長18.52m20.21m20.23m
全高6.98m7.55m7.11m
翼幅18.86m19.33m21.38m
翼面積46.8349-
アスペクト比-7.63:1-
空虚重量-10,255kg-
最大離陸重量18,008kg20,640kg19,414kg
最大着陸重量16,200kg--
燃料容量-8,690kg7,557kg
エンジンターボファン×3基ターボファン×2基
ハネウェル
TFE731-40
ハネウェル
TFE731-5BR-1C
P&W・C PW308C
最高速度M0.86
1,015km/h
M0.84〜0.87M0.85〜0.862
巡航速度903km/h
M0.85(高度15,000m)
950km/h
M0.85(高度11,000m)
-
失速速度-158km/h
(ギア・フラップダウン)
-
航続距離5,695km7,400km
(乗客8名)
7,408km
(乗客6名、乗員2名、M0.80)
上昇限度14,936m15,500m14,326m
上昇率10.433m/s--
離陸滑走距離1,504m-1,425m
着陸滑走距離685m-689m*2


形式5X6X7X8X10X
乗員数2名
機長副操縦士
-
乗客数16名12〜16名-
キャビン-キャビン幅:2.34m
ヘッドルーム:1.88m
高さ:2.03m
幅:2.77m
キャビン長さ-11.91m*313m*416.4m
全長25.2m25.68m23.38m24.46m33.4m
全高7.5m7.47m7.83m7.94m8.4m
翼幅25.9m25.94m26.21m26.29m33.6m
翼面積72.470.7-
アスペクト比9.279.52-
翼面荷重-449kg/468kg/-
空虚重量18,144kg19,170kg16,601kg16,375kg27,805kg
最大離陸重量31,570kg35,135kg31,751kg33,113kg52,163kg
最大
ペイロード
-1,996kg2,223kg-
燃料容量-15,325kg14,488kg15,830kg23,451kg
エンジンターボファン×2基ターボファン×3基ターボファン×2基
スネクマ?
シルバークレスト
P&WC
PW812D
P&WC
PW307A
P&WC
PW307D
ロールス・ロイス
Pearl 10X
推力50.9kN
(11,450lbf)×2
59.9kN
(13,460lbf)×2*5
28.48kN
(6,402lb)
29.9kN
(6,722lb)
80kN
(18,000lbf)×2
最高速度M0.9(956km/h)-
巡航速度-M0.8(850km/h)M0.85〜0.925
(903〜983km/h)
航続距離9,600km*610,200km11,019km
(乗客8名時)
11,945km
(乗客8名時)
13,900km
上昇限度15,545m
離陸滑走距離-1,670m1,740m*71,829m*81,829m
着陸滑走距離760m*9631m*10656m*11762m

バリエーション

  • ミニファルコン:
    ファルコン10の原型機。

    • ファルコン10:
      ファルコン20をさらに小型化した機体。

    • ファルコン10MER(Marine Entraînement Radar - Navy Radar Training):
      フランス海軍向けの機体。
      計器訓練機、VIP輸送機、通信連絡機として使用した。

    • ファルコン100:
      後期型。
      エンジンをTFE731-2-1Cに換装している。

  • ダッソー・ブレゲー ミステール20/ファルコン20:
    試作機。
    エンジンP&WJT12A-8?(出力14.68kN(3,300lbf))を搭載。
    現在はパリ・ルブルジェ航空宇宙博物館にて保存されている。

    • ミステール/ファルコン20C:
      初期生産型。エンジンはGE CF700-2Cを搭載。
      アメリカではファルコン20ベーシックとして知られる。

    • ファルコン20CC:
      低圧タイヤを装備した型。

    • ミステール/ファルコン20D:
      エンジンをGE CF700-2D-2に変更し、燃料容量・最大離陸重量を増加した型。

    • ミステール/ファルコン20E:
      エンジンをGE CF700-2D-2に変更し、更なる最大離陸重量増加、大容量のスターター/ジェネレーターを装備した型。

    • ミステール/ファルコン20F:
      燃料タンクを拡大し、前縁ドループフラップの追加により離着陸性能を向上させた型。

    • ファルコン20FH:
      ファルコン200試作機の当初の呼称。

    • ファルコン20G:
      海上哨戒・救難用モデル。
      エンジンはギャレット・エアリサーチ製のATF3-6-2Cに変更された。

    • ファルコン200(旧称ファルコン20H):
      後期生産型。
      エンジンをATF3-6A-4C(出力2,360kg(5,200lb))に変更し、燃料タンクを拡大した。

    • ファルコンST:
      フランス空軍がシステム訓練機として使用していた機体の呼称。
      ミラージュEの戦闘レーダーとナビゲーションシステムを搭載した。

    • ファルコン・カーゴジェット(ファルコン20DC):
      軽貨物機型。フェデックスが採用した。

    • ガーディアン2:
      ファルコン200の海洋哨戒・監視型。生産されず。

    • CC-117:
      ファルコン20Cのカナダ軍向けモデル。

    • ファンジェット ファルコン:
      ファルコン20の北米での販売時の名称。

    • ファルコン20C-5/D-5/E-5/F-5:
      エンジンをハネウェル TFE731-5AR-2CあるいはTFE731-5BR-2Cに換装した改造機。

  • アメリカ沿岸警備隊向け
    • HU-25A「ガーディアン」:
      ファルコン20Gをベースにした、アメリカ沿岸警備隊の捜索救難機。1982年配備開始。

    • HU-25B:
      HU-25Aに側方監視レーダーを追加した型。

    • HU-25C:
      HU-25AにAN/APG-66レーダーを装備した型。麻薬密輸取り締まり任務に使用。

    • HU-25C+:
      HU-25CのレーダーをAN/APG-66(V)2に換装したアップグレード型。

    • HU-25D:
      HU-25Aに逆合成開口レーダーを装備したアップグレード型。

  • ミステール/ファルコン30/40(ファルコン20T):
    ファルコン20をベースに大型化した型。試作のみ。
    エンジンはライカミング ALF502D(推力27kN(6,070lbf))を搭載していた。
    ファルコン30はアメリカ向けで乗客数は30名、ファルコン40はヨーロッパ向けで乗客数は40名となっていた。

  • ファルコン50:
    ファルコン20の拡大改良型で、ファルコンシリーズ中で最初の三発エンジン型。
    エンジンはギャレットTFE731-3-1Cを搭載。

  • ファルコン900:
    ファルコン50の拡大改良型。
    エンジンはTFE731-5AR-1Cを搭載。

    • ファルコン900MSA:
      日本の海上保安庁向け捜索・救難型。
      就役時は羽田航空基地に配備されていたが、ガルフストリームの配備に伴い、那覇航空基地へ転属した*12

    • ファルコン900B:
      改良型。1991年生産開始。
      エンジンはTFE731-5BR-1C(出力21.13kN)を搭載する。

    • ファルコン900C:
      900Bのアビオニクス改良型。2000年引き渡し開始。

    • ファルコン900EX:
      航続距離8,340kmの長距離型。
      ハネウェル・プリムスグラスコックピットを採用し、TFE731-60(出力22.40kN)エンジンを搭載。
      1996年引き渡し開始。

    • ファルコン900EX EASy:
      2004年〜2009年まで販売されていた長距離型。
      ハネウェル/ダッソー・プリムスエピックEASyアビオニクスを採用し、TFE731-60エンジンを搭載。

    • ファルコン900DX:
      短距離型。エンジンはTFE731-60を搭載。

    • ファルコン900LX:
      900EXにウイングレットを装備し、航続距離を8,800kmに延長した型。

    • エンヴォイ検Envoy 検法
      900LXのイギリス空軍向けモデル。

    • VC-900A:
      900EXのイタリア軍向けモデル。

    • VC-900B:
      900EX EASyのイタリア軍向けモデル。

  • ファルコン 2000:
    ファルコン 20/200の後継として1990年代に開発された双発エンジン型。
    エンジンはCFEカンパニー*13製CFE738-1-1B(26.32kN(5,918lbf))、アビオニクスはロックウェル・コリンズ社製プロライン4を搭載。

    • ファルコン 2000EX:
      エンジンプラット&ホイットニー・カナダ PW308C(31kN(7,000lbf))に変更した型。
      航続距離は7,182km。2001年10月に初飛行

    • ファルコン 2000EX EASy*14
      2000EXの改良型。
      与圧・酸素システムの変更やハネウェル・プリムスエピックEASyアビオニクスの搭載が行われた。

    • ファルコン 2000DX:
      2000EX EASyベースにした短距離型。航続距離は6,020km。

    • ファルコン 2000LX:
      長距離型。
      2000EX EASyにウィングレットを装備し、航続距離を7,408kmに延長した。

    • ファルコン 2000S:
      前縁スラットを追加し、離着陸性能を向上させた型。

    • ファルコン 2000LXS:
      2000LXの離着陸性能向上型。航続距離が2000Sより長い。

    • ファルコン 2000MSA:
      ファルコン 2000LXSをベースにした海洋監視型。
      海上保安庁がファルコン900MSAの後継として採用し、6機を運用している。

    • ファルコン 2000MRA:
      フランス海軍向け海洋監視機型。

  • ファルコン 5X:
    7Xの先進技術を受け継いだ新設計の双発機。2017年12月に計画中止。

  • ファルコン 6X:
    開発中の長距離型。
    キャビンがファルコン 5Xより51cm長くなったほか、5Xの飛行試験で妥当性が確認された空力やシステムの多くを引き継いでいる。
    エンジンはプラット&ホイットニー・カナダ製PW812Dを搭載する。

  • ファルコン 7X:
    ファルコン50/900の形態を踏襲する三発型の最新型。
    飛行制御には全面的にフライバイワイヤーを用いている。
    また、ファルコンシリーズとして初めてウイングレットを装備した。

  • ファルコン 8X:
    7Xの発展型とした超長距離型。2015年2月6日に初号機が初飛行した。
    7Xの胴体を1.27m延長し、再設計させた高効率翼に、エンジンをプラット&ホイットニー・カナダ PW307Dに換装した。

  • ファルコン 10X:
    2025年末の就航を予定している超長距離型。
    客室の高さを約2mとリージョナルジェット並みにし、カーボンファイバー製の主翼、ダッソー社製ビジネスジェットでは初となるロールス・ロイス?社製"Pearl 10X"エンジンを双発で搭載する。
    コックピットはタッチスクリーンやHUDなどが採用される予定。


*1 英国王室専用機として運用。
*2 FAR91, 6pax, SL, NBAA IFR reserves.
*3 コックピットと荷物室除く。
*4 コックピットと荷物室除く。
*5 ISA+20°C 定格荷重。
*6 乗員3名+乗客8名、NBAA IFR reserves、ISA、最大燃料、M0.8時。
*7 MTOW, SL, ISA.
*8 MTOW, SL, ISA.
*9 FAR 91、標準着陸重量時。
*10 標準着陸重量時。
*11 標準着陸重量時。
*12 その後、2019〜2020年に退役し、アメリカへ売却された。
  なお、那覇には後継としてファルコン2000EXが配備されている。

*13 ジェネラルエレクトリックとアライドシグナル(ギャレット)の合弁会社。
*14 Enhanced Avionics System(拡張アビオニクスシステム)の略。

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